【憂さ晴らし】と【気晴らし】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「憂さ晴らし」(読み方:うさばらし)と「気晴らし」(読み方:きばらし)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「憂さ晴らし」と「気晴らし」という言葉は、どちらも気分を変えることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「憂さ晴らし」と「気晴らし」の違い

「憂さ晴らし」と「気晴らし」の意味の違い

「憂さ晴らし」と「気晴らし」の違いを分かりやすく言うと、「憂さ晴らし」はマイナスのイメージを伴っている、「気晴らし」はプラスのイメージを伴っているという違いです。

「憂さ晴らし」と「気晴らし」の使い方の違い

一つ目の「憂さ晴らし」を使った分かりやすい例としては、「嫌なことがあったので友人とカラオケに行って憂さ晴らしをした」「上司に叱られた憂さ晴らしに、飲みに出かけた」「ストレスがたまったときは、運動して憂さ晴らしをするようにしています」などがあります。

二つ目の「気晴らし」を使った分かりやすい例としては、「長時間の勉強の合間に気晴らしで散歩をした」「仕事の合間にコーヒーを飲むのがちょっとした気晴らしです」「休日に映画を見るのは、私にとって最高の気晴らしです」などがあります。

「憂さ晴らし」と「気晴らし」の使い分け方

「憂さ晴らし」と「気晴らし」はどちらも気分を変えることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「憂さ晴らし」は、「嫌なこと・腹立たしいこと・ストレス」などのネガティブな感情を解消する行為を指します。つまり、溜まった不満や怒りを発散させるようなイメージのある言葉です。

たとえば「憂さ晴らしに八つ当たりする」「憂さ晴らしのために飲みに行く」などのように、感情をぶつけるような意味合いで使われることが多く、ややマイナスのイメージを伴います。

一方、「気晴らし」は、「気分転換」「リフレッシュ」などの前向きな気持ちを取り戻す行為を指します。たとえば「気晴らしに旅行する」「気晴らしに散歩する」などのように、ストレスや疲れを和らげるための健全でポジティブな行動を表す場合に使われます。

そのため、プラスのイメージを伴う言葉です。

つまり、マイナスのイメージを伴っているのが「憂さ晴らし」、プラスのイメージを伴っているのが「気晴らし」と覚えておきましょう。

「憂さ晴らし」と「気晴らし」の英語表記の違い

「憂さ晴らし」を英語にすると「venting one’s frustration」「blowing off steam」などとなり、例えば「上司に叱られた憂さ晴らしに飲みに行った」を英語にすると、「He went out drinking to blow off some steam after being scolded by his boss」となります。

一方、「気晴らし」を英語にすると「refreshment」「distraction」「change of pace」などとなり、例えば「仕事の合間にコーヒーを飲むのが気晴らしです」を英語にすると、「Having a cup of coffee during work is a nice change of pace for me」となります。

「憂さ晴らし」の意味

「憂さ晴らし」とは

「憂さ晴らし」とは、苦しさやつらさを何かで紛らして除いたり忘れたりすることを意味しています。

表現方法は「憂さ晴らしの旅行」「憂さ晴らしのカラオケ」

表現方法は「憂さ晴らしの旅行」「憂さ晴らしのカラオケ」「憂さ晴らしの買い物」などが、「憂さ晴らし」を使った一般的な言い回しになります。

「憂さ晴らし」の使い方

「憂さ晴らし」を使った分かりやすい例としては、「仕事で嫌なことがあったので、友人とカラオケに行って憂さ晴らしをした」「上司に叱られて落ち込んでいたが運動をして汗を流したらいい憂さ晴らしになった」「ストレスの多い毎日に買い物で憂さ晴らしをしている人も多い」などがあります。

「憂さ晴らし」とは、不満・怒り・ストレスなどのマイナスな感情を発散する行為を指す言葉です。

一般的には、「気晴らし」よりも感情的で切実なストレス解消を指すことが多く、怒りや鬱憤を抱えた人が取る行動として使われます。

「憂さ晴らし」の特徴

「憂さ晴らし」は、心理的な不満やストレスのはけ口として使われる表現であり、内容によっては前向きなものにも、または他人を傷つけるような否定的な意味にもなるのが特徴です。

たとえば、「友人と旅行に行く」は健全な憂さ晴らしですが、「八つ当たりをする」「悪口を言う」といった行為も、悪い形の憂さ晴らしとして表現されることがあります。

したがって、この言葉は感情の発散に焦点を当てたややマイナスのイメージよりの表現であることを覚えておきましょう。

「憂さ晴らし」の類語

「憂さ晴らし」の類語・類義語としては、軽い気分転換を意味する「ストレス発散」などがあります。

「気晴らし」の意味

「気晴らし」とは

「気晴らし」とは、他の物事に心を向けて気分を晴らすことを意味しています。

表現方法は「気晴らしの散歩」「気晴らしの映画」

表現方法は「気晴らしの散歩」「気晴らしの映画」「気晴らしの買い物」などが、「気晴らし」を使った一般的な言い回しになります。

「気晴らし」の使い方

「気晴らし」を使った分かりやすい例としては、「仕事が忙しくて疲れたので、気晴らしに映画を観に行った」「最近ストレスがたまっているから、気晴らしにカフェでのんびりしたい」「気晴らしのつもりで始めた趣味が、今では生きがいになっている」などがあります。

「気晴らし」とは、気分を変えてリフレッシュすること、または気分転換のための行動を指す言葉です。「気を晴らす」という表現のとおり、落ち込んだり、ストレスを感じたりしたときに、何か楽しいことや別のことをして心を軽くするという意味があります。

日常的には「少し疲れたから気晴らしに出かける」など、軽い気分転換として使われるのが一般的です。

「気晴らし」の特徴

「気晴らし」は、穏やかで前向きな印象を持つ言葉です。憂さ晴らしのように怒りや鬱憤といった強い感情を発散するのではなく、単に「気持ちを切り替える」「心を休める」といった穏やかなリセットを意味します。

そのため、ビジネスや日常会話でも自然に使える言葉であり、「気晴らしの旅行」「気晴らしに読書する」など、プラスのイメージで使われることが多いのが特徴です。

「気晴らし」の類語

「気晴らし」の類語・類義語としては、心の疲れを癒やすことを意味する「リフレッシュ」などがあります。

「憂さ晴らし」の例文

1.仕事で理不尽なことが続いたので、友人を誘ってカラオケで思いきり歌って憂さ晴らしをしました。
2.嫌なことがあった日は、運動をして汗を流すと憂さ晴らしになるので、できるだけ体を動かすようにしています。
3.上司に叱られて落ち込んでいたが、仲間とお酒を飲んで話すうちに少し憂さ晴らしになりました。
4.最近はストレスがたまりやすいので、休日に思いきり掃除をして憂さ晴らしをするのが習慣です。
5.友人に愚痴を聞いてもらうだけでも、心の中のモヤモヤが晴れて憂さ晴らしになります。

この言葉がよく使われる場面としては、苦しさやつらさを何かで紛らして除いたり忘れたりすることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「憂さ晴らし」はマイナスのイメージを伴っている時に使う言葉です。

「気晴らし」の例文

1.仕事に追われて疲れていたので、気晴らしに少し遠出をして自然の中を散歩してきました。
2.毎日同じことの繰り返しなので、気晴らしに映画を見たり読書をしたりして過ごしています。
3.気晴らしのつもりで始めた趣味が、今では生活の一部になっていてとても充実しています。
4.休日は気晴らしにカフェでのんびり過ごすのが、私にとって一番のリフレッシュ方法です。
5.大きな仕事を終えた後は、気晴らしに旅行へ行くようにして気持ちを切り替えています。

この言葉がよく使われる場面としては、他の物事に心を向けて気分を晴らすことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「気晴らし」はプラスのイメージを伴っている時に使う言葉です。

「憂さ晴らし」と「気晴らし」はどちらも気分を変えることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、マイナスのイメージを伴っているのが「憂さ晴らし」、プラスのイメージを伴っているのが「気晴らし」と覚えておきましょう。

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