【取っ組み合い】と【殴り合い】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「取っ組み合い」(読み方:とっくみあい)と「殴り合い」(読み方:なぐりあい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「取っ組み合い」と「殴り合い」という言葉は、どちらも争いの激しい様子のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「取っ組み合い」と「殴り合い」の違い

「取っ組み合い」と「殴り合い」の違いを分かりやすく言うと、「取っ組み合い」は体をつかみ合って組み合う喧嘩を表すこと、「殴り合い」は拳で互いに殴る行為を中心に表すことという違いです。

一つ目の「取っ組み合い」を使った分かりやすい例としては、「口論の末、二人は取っ組み合いになった」「兄弟げんかが激しくなり、取っ組み合いに発展してしまった」「止めに入る人がいなければ取っ組み合いになっていた」などがあります。

二つ目の「殴り合い」を使った分かりやすい例としては、「些細なことで口論になり、最後は殴り合いになった」「酒に酔った客同士が殴り合いを始めた」「感情が高ぶり、殴り合いのけんかに発展した」などがあります。

「取っ組み合い」と「殴り合い」はどちらも争いの激しい様子のことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「取っ組み合い」は「胸ぐらをつかんで取っ組み合いになる」のように、相手の体をつかんだり押したりしながら組み合う行為を表す言葉になります。殴る行為が含まれる場合もありますが、中心となるのは体同士が密着したもみ合いの状態です。

一方、「殴り合い」は「互いに殴り合う」のように、拳や腕を使って相手を殴る行為を直接的に表す言葉です。攻撃性や暴力性が強調され、激しい衝突の印象を与えます。

つまり、体をつかみ合って組み合う喧嘩を表すのが「取っ組み合い」、拳で互いに殴る行為を中心に表すのが「殴り合い」と覚えておきましょう。

「取っ組み合い」を英語にすると「scuffle」「grappling fight」「wrestling」などとなり、例えば「二人は取っ組み合いになった」を英語にすると「The two got into a scuffle」となります。

一方、「殴り合い」を英語にすると「fistfight」「punch-up」などとなり、例えば「彼らは殴り合いのけんかをした」を英語にすると「They got into a fistfight」となります。

「取っ組み合い」の意味

「取っ組み合い」とは、互いに組みつきあって争うことを意味しています。

「取っ組み合いになる」「取っ組み合いのけんか」「取っ組み合いの騒動」などが、「取っ組み合い」を使った一般的な言い回しになります。

「取っ組み合い」を使った分かりやすい例としては、「口論が激しくなり、二人は取っ組み合いになってしまいました」「兄弟げんかがエスカレートして取っ組み合いのけんかになりました」「止めに入らなければ、本格的な取っ組み合いになっていたでしょう」などがあります。

「取っ組み合い」は、互いに体をつかみ合いながら争う行為を意味する名詞です。名詞とは、人や物、事柄などの名前を表す言葉を指しています。

「取っ組み合い」は、殴る・蹴るといった攻撃行為に限定されず、胸ぐらをつかむ、押し合う、もみ合うといった身体的接触を伴う争い全般を表す点が特徴です。

そのため、激しい暴力というよりも、感情が高ぶった結果として発生する肉体的な衝突を表すことが多い言葉です。

また、「取っ組み合い」は突発的に起こる場合が多く、計画性のない感情的な争いを指す傾向があります。日常生活やニュースなどでも使われますが、状況の深刻さをやや和らげて表現する場合に用いられることもあります。

「取っ組み合い」の類語・類義語としては、互いに争う様子を表す「もみ合い」、身体的な衝突を伴うけんかを意味する「乱闘」などがあります。

「殴り合い」の意味

「殴り合い」とは、互いに相手を殴り合うことを意味しています。

「殴り合いになる」「殴り合いのけんか」「激しい殴り合い」などが、「殴り合い」を使った一般的な言い回しになります。

「殴り合い」を使った分かりやすい例としては、「口論が激化し、二人は殴り合いになってしまいました」「試合後のトラブルが原因で殴り合いのけんかに発展しました」「周囲が止めなければ、さらに激しい殴り合いになっていたかもしれません」などがあります。

「殴り合い」は、互いに拳や腕などを使って相手を殴り合う行為を意味する名詞です。

「殴り合い」は、相手に打撃を与えることを主とした直接的な暴力行為を表す点が特徴です。そのため、「取っ組み合い」と比べると、攻撃性が強く、危険度の高い争いを表現する場合に使われます。

また、「殴り合い」は感情的な衝突だけでなく、明確な敵意や怒りを伴う場面で使われることが多く、けがや重大な結果につながる可能性を含意します。ニュースやトラブルの描写などでは、事態の深刻さを強調する表現として用いられることが多いと覚えておきましょう。

「殴り合い」の類語・類義語としては、激しく打撃を加え合う争いを表す「乱打戦」などがあります。

「取っ組み合い」の例文

1.口論が次第に激しくなり、周囲が止める前に取っ組み合いになってしまいました。
2.兄弟げんかが感情的になり、最終的には取っ組み合いに発展してしまいました。
3.試合後の挑発が原因で、選手同士が取っ組み合いになる場面が見られました。
4.酒の席での冗談が誤解を生み、二人は取っ組み合いを始めてしまいました。
5.止めに入る人がいなければ、彼らは本格的な取っ組み合いになっていたでしょう。

この言葉がよく使われる場面としては、互いに組みつきあって争うことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「取っ組み合い」は体をつかみ合って組み合う喧嘩を表す時に使う言葉です。

「殴り合い」の例文

1.些細な言い争いが原因で、最終的には殴り合いのけんかに発展しました。
2.試合の判定に不満を抱き、選手同士が殴り合い寸前の状態になりました。
3.酔った勢いで口論になり、殴り合いになって警察沙汰になったそうです。
4.一度殴り合いになってしまうと、冷静な話し合いは難しくなります。
5.感情を抑えきれなくなった二人は、人目もはばからず殴り合いを始めました。

この言葉がよく使われる場面としては、互いに相手を殴り合うことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「殴り合い」は拳で互いに殴る行為を中心に表す時に使う言葉です。

「取っ組み合い」と「殴り合い」はどちらも争いの激しい様子のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、体をつかみ合って組み合う喧嘩を表すのが「取っ組み合い」、拳で互いに殴る行為を中心に表すのが「殴り合い」と覚えておきましょう。

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