似た意味を持つ「キャッチコピー」と「キャッチフレーズ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「キャッチコピー」と「キャッチフレーズ」という言葉は、「うたい文句」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
キャッチコピーとキャッチフレーズの違い
キャッチコピーとキャッチフレーズの違いを分かりやすく言うと、キャッチコピーは宣伝に用いられる文句を表現する時に使い、キャッチフレーズは宣伝以外にも用いられる文句を表現する時に使うという違いです。
一つ目のキャッチコピーを使った分かりやすい例としては、「新しいキャッチコピーは老若男女問わず理解しやすいものだと思う」「面接で自分自身のキャッチコピーについて尋ねられた」「分かりやすいキャッチコピーは頭に残りやすい」などがあります。
二つ目のキャッチフレーズを使った分かりやすい例としては、「コピーライターに考えてもらった別のキャッチフレーズの方が良いだろう」「刺さるキャッチフレーズの作り方を調べてみることにした」「キャッチフレーズの名作一覧を見る」などがあります。
キャッチコピーとキャッチフレーズはどちらも、うたい文句を表し、意味や使い方はほとんど同じです。強いて言えば、使われる場面が若干異なる場面があります。
キャッチコピーは、人の注意を引くような宣伝文句を指します。他者の心を惹きつけられるような言葉や文章であり、商品やサービスにはもちろん、面接における自己紹介など、自分自身を売り込むための言葉を指す言葉としても使われています。
一方のキャッチフレーズは、客を惹きつける文句を指します。商品やサービスよりも、企業やブランドのうたい文句を指す言葉として用いられ、宣伝よりも価値やメッセージを伝えることを重視した文句とされることが多いとされています。
つまり、キャッチコピーは宣伝に用いられる文句を表し、キャッチフレーズは宣伝以外にも用いられる文句を表すという違いがあります。
キャッチコピーを英語にすると「slogan」「tagline」となり、例えば上記の「the new slogan」を英語にすると「新しいキャッチコピー」となります。
一方、キャッチフレーズを英語にすると「catchphrase」となり、例えば上記の「別のキャッチフレーズ」を英語にすると「another catchphrase」となります。
キャッチコピーの意味
キャッチコピーとは、人の注意を引くような宣伝文句を意味しています。
キャッチコピーを使った分かりやすい例としては、「面白いと思えるキャッチコピーは商品を購入せずとも頭に残っているものだ」「マナーポスターに家でやろう。というキャッチコピーが書かれており、わかりやすかった」などがあります。
その他にも、「一目で義理とわかるチョコというキャッチコピーには少しくすりと笑ってしまった」「キャッチコピーを考える際にはどういったことに注意しているのだろうか」「お、ねだん以上。というキャッチコピーを考えた人は天才だと思う」などがあります。
キャッチコピーは、注意などを引くことを意味する「catch」と、広告文を意味する「copy」を組み合わせた和製英語です。商品や作品に興味を持ってもらえるように掲げられる文章を指します。
「かっぱえびせん」の「やめられない、とまらない」のように食べ続けたくなるような商品であることを表すコピーや、「Suica」の「日本を、1枚で。」のように交通系ICカードの手軽さや利便性を表すコピーなどが該当します。
また、商品やサービスだけでなく「自分自身のキャッチコピー」などのように、端的に自己紹介をするための文言を指すこともあります。特に、就職活動などの面接にてキャッチコピーを尋ねられることが多いようです。
キャッチコピーの類語・類義語としては、新聞などの大見出しを意味する「ヘッドライン」、商品やサービス、映画、テレビ番組などを印象付けるための一言を意味する「タグライン」などがあります。
キャッチフレーズの意味
キャッチフレーズとは、客を惹きつける文句を意味しています。
キャッチフレーズを使った分かりやすい例としては、「面白いキャッチフレーズは頭に残るため、言い換えられて使われることもある」「キャッチフレーズだけは出てくるのに商品名が出てこないことがある」などがあります。
その他にも、「キャッチフレーズ一覧とロゴ一覧を見て、どういう売り出し方をしているのか勉強する」「2025年に有名となったキャッチフレーズを集めたページが作成されていた」「ボジョレーヌーボーのキャッチフレーズを毎年楽しみにしている」などがあります。
キャッチフレーズは英語で「catchphrase」と表記され、「人の注意を引く奇抜な文句」「流行語」「標語」といった意味を持つ言葉です。注意などを引くことを意味する「catch」と、決まり文句や言い回しを意味する「phrase」を組み合わせた言葉です。
日本語でも同じように使われていますが、商品やサービスを購入してもらおうという宣伝だけではなく、企業やブランドのイメージづくりや、価値観など簡単に伝え、印象付けるような文句を指す言葉として用いられています。
短い文章である場合もありますが、2つ以上の文章で構成されているキャッチフレーズが用いられていることも多くあります。
キャッチフレーズの類語・類義語としては、企業や組織が自身の理念や目指す方向性を短く分かりやすく表現した言葉を意味する「スローガン」、人の心を惹きつける短い文句を意味する「惹句」などがあります。
キャッチコピーの例文
この言葉がよく使われる場面としては、人の注意を引くような宣伝文句を意味する時などが挙げられます。
例文5のように、端的に自己紹介をするための文言や文句を指す言葉として使われることもあります。
キャッチフレーズの例文
この言葉がよく使われる場面としては、客を惹きつける文句を意味する時などが挙げられます。
どの例文のキャッチフレーズも、購買意欲を促進するためだけでなく、価値観やブランドに関して印象付けるために用いられているフレーズであることが多くあります。
キャッチコピーとキャッチフレーズは、どちらも「うたい文句」を表します。
どちらを使うか迷った場合は、宣伝に用いられる文句を表す場合は「キャッチコピー」を、宣伝以外にも用いられる文句を表す場合は「キャッチフレーズ」を使うと覚えておけば間違いありません。