【冷静】と【平静】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「冷静」(読み方:れいせい)と「平静」(読み方:へいせい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「冷静」と「平静」という言葉は、どちらも「落ち着いているさま」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




冷静と平静の違い

冷静と平静の違いを分かりやすく言うと、冷静とは判断や対応が落ち着いていることを表し、平静とは心や状況が落ち着いていることを表すという違いです。

一つ目の冷静を使った分かりやすい例としては、「大変な時こそ冷静さを保つようにしています」「いつも冷静沈着で物静かな友人が取り乱しています」「株価の暴落時こそ冷静な対応が必要不可欠です」などがあります。

二つ目の平静を使った分かりやすい例としては、「心の平静を失ってうろたえてしまいました」「常に平静を保つことは容易ではありません」「震災を経験してから平静な生活をありがたく感じるようになりました」などがあります。

冷静と平静という言葉は、どちらも動じることなく落ち着いているさまを表しますが、意味や使い方には違いがあります。

冷静とは、感情に流されず落ち着いていることを意味し、客観的に物事を判断したり対応したりする様子を表します。「冷静さを保つ」とは、動揺や怒りを感じる場面などにおいて、理性的に対応し続けることを表現しています。

平静とは、静かに落ち着いているさまを意味し、精神的に安定していて穏やかな心境や、穏やかで静かな世間を表します。「平静を保つ」とは、心や態度を落ち着いた状態に維持し、動揺やイライラなどの感情に振り回されないさまを表現しています。

つまり、冷静とは落ち着いた判断や対応を表現し、平静とは落ち着いている心境や状況を意味する言葉です。二つの言葉は似ていますが、ニュアンスは異なるので区別して使うようにしましょう。

冷静を英語にすると「calmness」「coolness」となり、例えば上記の「冷静を保つ」を英語にすると「keep calm」となります。一方、平静を英語にすると「peace」「presence of mind」となり、例えば上記の「心の平静を失う」を英語にすると「lose one’s presence of mind」となります。

冷静の意味

冷静とは、感情に左右されず、落ち着いていることを意味しています。

冷静を使った分かりやすい例としては、「いつも冷静沈着な知性派キャラに憧れます」「クマに遭遇したら冷静に行動してください」「青いバラの花言葉は冷静です」「風邪なのか花粉症なのかを冷静に見極める」などがあります。

その他にも、「プレッシャーを感じながらも冷静さを保つ」「アニメの冷静沈着なヒーローに魅力を感じます」「非常事態に直面し冷静さを欠こうとしています」「怒りを感じた時に冷静になる方法を教えてもらいました」などがあります。

冷静の「冷」は訓読みで「つめたい」「さめる」と読み、感情をたかぶらせないことを表し、「静」は訓読みで「しずか」「しずまる」と読み、心を乱さないで落ち着いているさまを表します。冷静とは、気持ちに振り回されず、慌てずに落ち着いているさまを意味します。

冷静を用いた四字熟語には「冷静沈着」(読み方:れいせいちんちゃく)があります。冷静沈着とは、落ち着いていて物事に動じないことを意味し、どんなに苦しい状況でも的確な判断を下せる安定した精神状態を表します。

冷静の対義語・反対語としては、感情が高ぶることを意味する「興奮」、理性を失って感情をむきだしにするさまを意味する「感情的」などがあります。

冷静の類語・類義語としては、少しも心を動かさず冷ややかな態度でいるさまを意味する「冷然」、言動が落ち着いて穏やかなさまを意味する「物静か」、静かにして慎んでいることを意味する「静粛」、冷ややかなさまを意味する「クール」などがあります。

平静の意味

平静とは、世間が穏やかで静かなこと、また、そのさまを意味しています。

その他にも、「態度や気持ちが落ち着いていること、また、そのさま」の意味も持っています。

「被災地は少しずつ平静を取り戻しています」「週明けにも為替市場は平静を取り戻すはずです」「田舎で平穏な暮らしを送りたい」などの文中で使われている平静は、「世間が穏やかで静かなさま」の意味で使われています。

一方、「嫌いな人の前で平静を装うのに疲れました」「平静な呼吸を意識するとストレスホルモンが抑制されます」などの文中で使われている平静は、「態度や気持ちが落ち着いているさま」の意味で使われています。

平静の読み方は「へいせい」です。同じ読み方をする熟語に「平成」や「幣制」などがありますが、意味が異なるので書き間違いに注意しましょう。

平静とは、上記の例文にあるように二つの意味を持ち、それぞれの意味で用いられているため、文脈により意味を判断する必要があります。平静の「平」は訓読みで「たいら」「ひら」と読み、特に変わった様子がなく穏やかであるさまを表す漢字です。

上記例文にある「平静を装う」とは、心の中では動揺や怒り、悲しみ、焦りなどがあるにも関わらず、表面上は落ち着いているかのように振る舞うことを意味します。「装う」は、実際はそうでないのに、外見上はそのようなふりをすることを表します。

平静の対義語・反対語としては、心や気持ちがゆれ動くことを意味する「動揺」、あわてふためくことを意味する「狼狽」などがあります。

平静の類語・類義語としては、世の中が穏やか状態にあることを意味する「平和」、心に動揺がないことを意味する「平気」、心静かに落ち着いていることや平穏無事を意味する「安穏」、何事もなかったように落ち着きはらっているさまを意味する「平然」などがあります。

冷静の例文

1.冷静沈着な人の特徴の一つに、常に物事を多角的な視点で捉えていることが挙げられます。
2.いつも感情の起伏が少なく冷静な人ほど、怒った時に怖いと感じませんか。
3.冷静に自分の英語力を分析してみると、大したことないなと思います。
4.大事なお客様の漢字を読み間違えて、つい冷静さを失ってしまいました。
5.ビジネスでは、反対意見の人と冷静にディスカッションする力が求められます。

この言葉がよく使われる場面としては、落ち着いていて物事に動じないこと、沈着を表現したい時などが挙げられます。

例文2にある「冷静な人」とは、感情の起伏が少なく、どんな状況でも落ち着いて論理的に物事を考えて行動できるような人のことです。

平静の例文

1.ほとんど中国語が話せない状態で北京に引っ越しましたが、意外と平静な生活を送っています。
2.年明けから大荒れとなっていた金融市場ですが、ようやく平静を取り戻してきました。
3.自分だけが英語検定に不合格でしたが、友達の前では平静を装っていました。
4.ショックを受けたのに平静を装う背景には、プライドを守ろうとする心理が働いています。
5.心の平静を保つための効果的な方法として、瞑想をおすすめしています。

この言葉がよく使われる場面としては、穏やかで静かなこと、静かに落ち着いていることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、平静の慣用的な言い回し、慣用的な表現には「平静を取り戻す」「平静を装う」「平静を保つ」などがあります。「平静を取り戻す」とは、パニックやトラブルの後に、日常の安定した状況に戻ることを表しています。

冷静と平静という言葉は、どちらも「落ち着いているさま」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、落ち着いて判断するさまを表現したい時は「冷静」を、心や状況が落ち着いているさまを表現したい時は「平静」を使うようにしましょう。

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