どれも元号である「令和」(読み方:れいわ)と「平成」(読み方:へいせい)と「昭和」(読み方:しょうわ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どれを使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「令和」と「平成」と「昭和」という言葉は、全て元号の名称であり、特定の期間を表す言葉です。それぞれの元号の使い方には、少しずつ違いがあります。
令和と平成と昭和の違い
令和と平成と昭和の意味の違い
令和と平成と昭和の違いを分かりやすく言うと、それぞれに異なる時代の期間を表しているという違いです。
令和と平成と昭和の西暦の違い
この三つの言葉は、それぞれ「元号」であり、令和とは2019年5月1日からの時代を示し、平成は1989年1月8日から、昭和は1926年12月25日からの一定期間を示します。
元号とは、日本などアジア圏の一部で使われている特定の年代に付けられる呼び名のことです。
明治時代以前、元号は天災や人災が起こる度に変更されてきましたが、明治以降は一世一元の制といって、一人の天皇につき、一つの元号までとすることが定められました。
令和という元号は、2019年5月1日からの期間のことを指します。令和は、天皇の崩御ではなく、譲位によって変更された元号です。
2019年4月30日に今上天皇の退位が行われ、翌日の2019年5月1日より徳仁親王が即位します。即位の時点からの期間を「令和」と呼びます。
令和と平成と昭和の由来の違い
令和の由来とは、元号としては初めて中国の書からの出典ではなく、国書からの出典となった元号です。『万葉集』梅の花32種の序文にある言葉より「令和」と制定されました。
次に、平成という元号です。平成は、1989年1月8日から2019年4月30日までの期間のことを指します。平成は、1989年1月7日に昭和天皇が崩御されたことにより、翌日より施行された元号です。
平成という言葉は、漢文で書かれた書籍である漢籍からの出典です。内平外成(内平かに外成る)という『史記』と呼ばれる本から取られた言葉と、地平天成(地平かに天成る)という『書経』と呼ばれる本から取られた言葉が由来だと言われています。
最後に、昭和という元号です。昭和は、1926年12月25日から1989年1月7日までの期間のことを指します。昭和は1926年12月25日に大正天皇が崩御されたことにより、即日施行された元号です。つまり、1926年12月25日は大正15年であり、昭和元年でもあります。
昭和という言葉も、平成と同じく漢籍からの出典です。百姓昭明、協和萬邦(百姓(ひゃくせい)昭明にして、萬邦(ばんぽう)を協和す)という言葉を『書経』と呼ばれる本から取ったのが由来だと言われています。
それぞれの言葉が示す時代が違っているので、使用する際には、年代をよく確かめて間違えないように使うようにしましょう。特に、改元のタイミングについては、令和、平成、昭和、それぞれ違いますので、注意が必要です。
令和は譲位による計画的な改元であり、平成は昭和天皇崩御の翌日からの施行、昭和は大正天皇崩御の当日からの施行となっています。
令和と平成と昭和の英語表記の違い
また英語表記にする場合、令和は「Reiwa」、平成は「Heisei」、昭和は「Showa」となります。
令和の意味
令和とは
令和とは、2019年5月1日から天皇が退位されるまでの期間のことを意味しています。令和という言葉は『万葉集』からの出典であり、国書が元号に採用されるのは令和がはじめてです。
令和はいつからを指すのか
令和という元号は、天皇の崩御ではなく、平成の天皇が自ら退位されたことによる、譲位によって施行された元号です。2019年5月1日より令和元年となり、天皇が即位中は令和の元号を使用します。
令和の「令」という字の最終画は直線の縦棒になっていますが、書き文字ではカタカナの「マ」のように書く令という字でも間違いではありません。文化庁制定の常用漢字表でも、どちらの記載でも間違いではないとされています。
令和という言葉には、人々が美しく心を寄せ合うことで、文化が生まれ育つという意味が込められています。また、ローマ字表記の頭文字では「R」ということになります。
令和の類語
令和の令の字を使った別の言葉としては、何事をするにも良い月を意味する「令月」、貴人の娘を意味する「令嬢」、おめでたい日を意味する「令辰」(読み方:れいしん)、良い評判や名声を意味する「令望」などがあります。
平成の意味
平成とは
平成とは、1989年1月8日から2019年4月30日までの期間のことを意味しています。平成とはいう言葉は『史記』または『書経』という中国の漢籍からの出典です。
平成とは、昭和天皇崩御の翌日より施行された元号です。平成の他に、候補は「修文」「正化」というものが挙げられていたと言われています。
最終的には、修文も正化も、ローマ字表記の頭文字が「S」であり、前年号である昭和と被ってしまうため、採用されませんでした。
平成という元号が示す時代は、戦争がなかった時代とも呼ばれています。平成の平という字は、平和の平という字でもあります。平成は時代を象徴する元号となりました。ローマ字表記の頭文字では「H」を使用します。
平成の類語
平成の平の字を使った別の言葉としては、安らかで平穏を意味する「平安」、穏やかで静かな世の中を意味する「平静」、穏やかであっさりしていることを意味する「平淡」、世の中が穏やかであることを意味する「平和」などがあります。
昭和の意味
昭和とは
昭和とは、1926年12月25日から1989年1月7日までの期間のことを意味しています。昭和という言葉は『書経』という中国の漢籍からの出典です。
昭和とは、日本の歴史の中で、最も長く続いた元号です。元号を使用している他の国を含めても、60年以上続いた元号は、昭和の他には二つしか存在しません。昭和は、大正天皇崩御の当日より施行された元号です。
昭和の他に、候補は「元化」「同和」というものが挙げられていたと言われています。最終的には、国民の平和と世界各国の共存を願う意味を持つ「昭和」という元号に定められました。昭和はローマ字表記の頭文字では「S」を使用します。
昭和の類語
昭和の昭の字を使った別の言葉としては、栄えている世の中を意味する「昭代」があります。
令和の例文
この言葉がよく使われる場面としては、2019年5月1日以降の時代を表現する時などが挙げられます。
令和とは、元号として初めて国書からの引用をもって制定された言葉です。万葉集からの引用とされていて、万葉集梅の花32種の序文にある「時に初春の令月にして、気淑く風和く」から取って、令和と定められました。
令和という時代は、天皇の崩御ではなく、前天皇自らの意思によって行われた譲位から始まりとなったものです。
平成の例文
この言葉がよく使われる場面としては、1989年1月8日から2019年4月30日までの時代を表現する時などが挙げられます。
平成とは、中国の漢籍である『史記』または『書経』からの引用をもって制定された言葉です。「内平外成」または「地平天成」という一種の四字熟語のようなものから一部の漢字を取って平成と定められました。
平成という時代の始まりは、前天皇の崩御の翌日より始まったものです。崩御の当日ではなく翌日からの開始となったのは、当時普及しはじめていたワードプロセッサーなどのコンピュータープログラムの変更を行うための時間を取ったからだとされています。
昭和の例文
この言葉がよく使われる場面としては、1926年12月25日から1989年1月7日までの時代を表現する時などが挙げられます。
昭和とは、中国の漢籍である『書経』からの引用をもって制定された言葉です。「百姓昭明、協和万邦」という漢文から一部の漢字を取って昭和と定められました。
昭和という時代の始まりは、前天皇の崩御当日より始まったものです。そのため、崩御の当日は前元号である大正の最後の日であると同時に、昭和元年の初日ということになります。昭和は、世界的に見ても、最も長く続いた元号であると言われています。