【ほっこり】と【ほのぼの】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「ほっこり」と「ほのぼの」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「ほっこり」と「ほのぼの」という言葉は、どちらも「心が温まること」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「ほっこり」と「ほのぼの」の違い

「ほっこり」と「ほのぼの」の意味の違い

「ほっこり」と「ほのぼの」の違いを分かりやすく言うと、「ほっこり」とは京都弁で疲れること、「ほのぼの」とは心が温まることという違いです。

「ほっこり」と「ほのぼの」の使い方の違い

一つ目の「ほっこり」を使った分かりやすい例としては、「心がほっこりする話はいつ聞いても良い」「ほっこりとした焼き芋を食べる」「とても長い距離を歩いたのでほっこりした」「無事にプレゼンを終えることができてほっこりした」「このお店にいるとほっこりする」などがあります。

二つ目の「ほのぼの」を使った分かりやすい例としては、「北の空がほのぼのとしてきた」「ほのぼのとした映画を教えてください」「彼女についての噂はほのぼの聞いている」「ほのぼのとした生活に憧れている」「このアニメはほのぼのしている」などがあります。

「ほっこり」と「ほのぼの」の使い分け方

「ほっこり」と「ほのぼの」は、心が温まることという共通の意味を持っていますが、それぞれに共通しない意味もあります。

「ほっこり」は心が温まることの意味の他に、京都弁で疲れることや疲れたけど安堵していること、温かい食べ物のことという意味を持っています。例えば上記の「とても長い距離を歩いたのでほっこりした」は、とても長い距離を歩いたので疲れたという意味です。

もう一方の「ほのぼの」は、心が温まることの意味の他に、かすかに明るくなることや、僅かに聞いたり知ったりすることの意味も持っています。

「ほっこり」と「ほのぼの」の英語表記の違い

「ほっこり」を英語にすると「feel comfortable 」「feel relaxed」「feel at ease」「heal my mind」となり、例えば上記の「このお店にいるとほっこりする」を英語にすると「I feel comfortable in a this shop」となります。

一方、「ほのぼの」を英語にすると「Heartwarming」となり、例えば上記の「このアニメはほのぼのしている」を英語にすると「This anime is heartwarming」となります。

「ほっこり」の意味

「ほっこり」とは

「ほっこり」とは、京都弁で疲れることを意味しています。その他にも、心が温まることや温かい食べ物のことの意味も持っています。

「ほっこり」の使い方

「年末の大掃除が終わってほっこりした」「今日やるべき仕事が無事に終わったのでほっこりした」「この階段はとても長いのでほっこりした」などの文中で使われている「ほっこり」は、「京都弁で疲れること」の意味で使われています。

一方、「祖父から心がほっこりする話を聞いた」「ほっこりとしたスープを飲んだ」「可愛い子犬がじゃれ合う動画観てほっこりした」などの文中で使われている「ほっこり」は、「心が温まることや温かい食べ物のこと」の意味で使われています。

「ほっこり」は複数の意味を持つ言葉ですが、一般的に使われているのは、心が温まることや心が癒されることの意味になります。

「ほっこり」の京都弁の意味

また、京都弁として「ほっこり」を使う場合は、疲れたや、疲れているけど心は安堵しているという全く異なる意味になってるので、注意が必要です。

「ほっこり」の由来

「ほっこり」の由来は、火で物を焼くことを意味する「ほこる」が「ほっこり」に変化したことです。火で身体が温まるという意味が転じて、心が温まるという意味で使われるようになりました。

表現方法は「ほっこりした」「ほっこりする」「ほっこりとした」

「ほっこりした」「ほっこりする」「ほっこりとした」などが、「ほっこり」を使った一般的な表現方法になります。

「ほっこり」の類語

「ほっこり」の類語・類義語としては、暖かくて柔らかいことを意味する「ほくほく」、熱中することを意味する「熱熱」(読み方:あつあつ)、心地良いと温かさを感じることを意味する「ほかほか」、肉体や精神の痛みを何かに頼って解消することを意味する「癒し」などがあります。

「ほのぼの」の意味

「ほのぼの」とは

「ほのぼの」とは、ほんのり心の温かさなどが感じられることを意味しています。その他にも、かすかに明るくなることや、僅かに聞いたり知ったりすることの意味も持っています。

「ほのぼの」の使い方

「ほのぼのとした猫の画像を観て和む」「彼はほのぼのとした様子でした」「このお店のほのぼのとした雰囲気が気に入っています」などの文中で使われている「ほのぼの」は、「ほんのり心の温かさなどが感じられること」の意味で使われています。

一方、「西のそらがほのぼのとしてくる」「彼の噂をほのぼのと聞いた」などの文中で使われている「ほのぼの」は、「かすかに明るくなることや僅かに聞いたり知ったりすること」の意味で使われています。

「ほのぼの」は複数の意味を持つ言葉ですが、一般的に使われているのは、ほんのり心の温かさなどが感じられることの意味になります。かすかに明るくなることや、僅かに聞いたり知ったりすることの意味で使うことはほとんどありません。

表現方法は「ほのぼのする」「ほのぼのとした」「ほのぼのしい」

「ほのぼのする」「ほのぼのとした」「ほのぼのしい」などが「ほのぼの」を使った一般的な表現方法になります。

「ほのぼの」の漢字表記

「ほのぼの」を漢字にすると、「仄仄」と表現することができます。例えば、「彼はほのぼのとした様子でした」を漢字にすると、「彼は仄仄とした様子でした」となりますが、漢字表記で使う人はいないで使わない方が無難です。

「ほのぼの」の類語

「ほのぼの」の類語・類義語としては、色や姿などがかすかなことを意味する「ほんのり」、濃さや厚さなどの程度が僅かであることを意味する「薄ら」、噂などが少しずつ耳に入ることを意味する「ちらちら」などがあります。

「ほのぼの」を漢字にした仄仄の仄の字を使った別の言葉としては、ほんのりと明るいことを意味する「仄明るい」(読み方:ほのあかるい)、かすかに聞くことを意味する「仄聞く」、それとなく言葉や態度に表して示すことを意味する「仄めかす」などがあります。

「ほっこり」の例文

1.可愛い猫が遊んでいる動画観て、ほっこりした気持ちになりました。
2.冬の寒い日に食べたくなる、ほっこりとした食べ物といえばおしるこです。
3.彼のほっこりした話を聞いて、とても幸せになった。
4.今日の練習はとてもほっこりした、明日の試合に向けてゆっくり休もう。
5.交通規制によりバスが運行していなかったので、長時間歩いてほっこりした。
6.おばあちゃんが作ってくれた味噌汁を飲んで、ほっこりとした幸せな気持ちになりました。
7.年末の大掃除が終わってほっこりしているところで、姑から電話がかかってきました。
8.私のストレス解消法は、可愛い子犬がじゃれ合うショート動画を観てほっこりすることである。
9.有名な喫茶店のふわふわとしたパンケーキを食べて、彼女はほっこりとした気持ちになりました。
10.外は大雪が降っている中、家で暖かいココアを飲んで、ほっこりとした気持ちになりました。

この言葉がよく使われる場面としては、京都弁で疲れることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、心が温まることや温かい食べ物のことを表現したい時にも使います。

例文1から例文3は、心が温まることや温かい食べ物のことの意味で使っており、例文4と例文5は、京都弁で疲れることの意味で使っています。

「ほのぼの」の例文

1.南の空がほのぼのとしてきたので、もうすぐ夜が明けるはずだ。
2.ほのぼのとした牧場を作ることが、私の将来の夢です。
3.彼はとてもほのぼのしているので、一緒にいると落ち着きます。
4.可愛い動物達と触れ合うと、ほのぼのとした気持ちになる。
5.今日はほのぼのとした映画を観て、心を安らげよう。
6.赤ちゃんパンダがゴロゴロしたり飼育員さんにじゃれて甘えていたりする動画を見るとほのぼのとした気持ちになる。
7.ほのぼのとした日差しの中、公園で子供たちが遊んでいる様子がなんとも微笑ましい。
8.動物園で可愛い小動物と触れ合うと、ほのぼのとした気持ちになりました。
9.私はこのお店のほのぼのとした雰囲気が気に入っていて、仕事がない日はいつも通っています。
10.学校の児童たちのほのぼのとした優しい言葉に、地域の方々は心が温かくなりました。

この言葉がよく使われる場面としては、ほんのり心の温かさなどが感じられることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、かすかに明るくなることや、僅かに聞いたり知ったりすることを表現したい時に使います。

例文1は、かすかに明るくなることの意味で使っており、例文2から例文5は、ほんのり心の温かさなどが感じられることの意味で使っています。

「ほっこり」と「ほのぼの」は心が温かくなるという共通の意味を持っている言葉ですが、全く異なる他の意味も持っていると覚えておきましょう。

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