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【猛暑】と【極暑】と【酷暑】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「猛暑」(読み方:もうしょ)と「極暑」(読み方:ごくしょ)と「酷暑」(読み方:こくしょ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「猛暑」と「極暑」と「酷暑」という言葉は、非常に暑いという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




猛暑と極暑と酷暑の違い

猛暑と極暑と酷暑の温度の違い

猛暑と極暑と酷暑の違いを分かりやすく言うと、猛暑は公式的に35度以上を表現する時に使い、極暑は非公式的に38度以上を表現する時に使い、酷暑は非公式的に35度以上を表現する時に使うという違いです。

猛暑と極暑と酷暑の使い方の違い

猛暑という言葉は、「猛暑の中水遊びを楽しむ子どもたち」「記録的な猛暑日を観測し続けている」などの使い方で、35度以上の激しく暑い日を意味します。

極暑という言葉は、「極暑のせいか外に出る気力が全く起きない」「最近の極暑に人間以外もぐったりしている」などの使い方で、35度以上の極めて暑い日を意味しますが、38度以上の日に対して使われることが多いです。

酷暑という言葉は、「明日は内陸部で40度近くまで上がる酷暑日になるらしい」「酷暑の影響で海水温も上昇している」などの使い方で、35度以上の酷く暑い日を意味しますが、38度以上の日を表すのに、極暑よりも使われる言葉です。

猛暑と極暑と酷暑の使い分け方

2006年までは35度以上の日を非公式に極暑日や酷暑日と呼んでいましたが、2007年、気象庁によって最高気温が35度以上の日は猛暑日と制定されたため、極暑日と酷暑日は非公式的に35度以上の場合に使われる言葉となりました。

近年では40度以上を観測する地点も少なくないため、猛暑日をはるかに上回る程の気温、一般的には38度以上の日を表す言葉として酷暑や極暑が使われるようになりました。極暑はニュース番組などで使われることが多いものの、酷暑の方がより使用頻度は高いです。

そのため、三つの言葉をより暑い日を表す順番に並べると、極暑≧酷暑≧猛暑という順番になります。使われ始めた頃はどれも35度以上の日を表す言葉でしたが、これらが猛暑、極暑、酷暑の明確な違いです。

猛暑の意味

猛暑とは

猛暑とは、激しい暑さを意味しています。

猛暑の定義

最高気温が35度以上の日を猛暑日、30度以上の日を真夏日、25度以上の日を夏日、0度未満の日を真冬日、そして最低気温が0度未満の日を冬日という風に気象庁は定義しています。近年は40度を観測する地域もありますが、40度以上の場合の定義はありません。

「千年猛暑」の意味

猛暑を使った言葉として「千年猛暑」があります。これは千年ぶりの猛暑の時代を意味する言葉で、天気予報士の森田正光氏によって2010年に名付けられました。

千年前の日本は平安時代から鎌倉時代を指しますが、木の年輪などから推定すると800年から1300年頃、歴史が残る中で最も気温が高かったとされています。この平安時代以来の猛暑ということで「千年猛暑」と名付けられました。

猛暑の類語

猛暑の類語・類義語としては、はげしい暑さを意味する「激暑」、真夏の焼けつくような暑さを意味する「炎暑」があります。

猛暑の猛の字を使った別の言葉としては、すさまじい威力を意味する「猛威」、激しく燃える火を意味する「猛火」、厳しく反省すること「猛省」、激しく追いかけることを意味する「猛追」、勢いが強く激しい様子を意味する「猛烈」などがあります。

極暑の意味

極暑とは

極暑とは、きわめて暑いことを意味しています。

また、極暑という言葉は、猛暑や酷暑に比べると使われることが少ない言葉ではありますが、『源氏物語』ではニンニクのことを「極暑の薬草」と呼んでいる箇所があり、夏バテ防止のために効果があるとして登場しています。

極暑の読み方

極暑は「ごくしょ」という読み方をしますが、「きょくしょ」などの読み方はしません。

「極暑の候」の意味

極暑を使った言葉として「極暑の候」があります。これは、手紙の文頭に書く時候の挨拶で非常に暑く感じる時期を示し、暦の上では夏の終わりを意味する挨拶となります。

そのため7月の下旬から立秋前日の8月6日頃までしか使うことができず、立秋を過ぎると秋の挨拶を使う必要があります。

極暑の対義語

極暑の対義語・反対語としては、きわめて寒いことを意味する「極寒」(読み方:ごっかん)があります。

極暑の類語

極暑の類語・類義語としては、厳しい暑さを意味する「大暑」があります。

極暑の極の字を使った別の言葉としては、極めて上等なことを意味する「極上」、絶対に秘密であることを意味する「極秘」、安楽でなんの心配もない状態や境遇を意味する「極楽」、これ以上はないという点までいっている様子を意味する「至極」などがあります。

酷暑の意味

酷暑とは

酷暑とは、ひどく暑いことを意味しています。

酷暑の定義

気象庁では天気予報等で使う気温に関する用語として「酷暑」を厳しい暑さと定義していますが、予報そのものに使用するわけではなく、報道発表資料や予報解説資料などに使う解説用語として定義しています。

「酷暑のみぎり」の意味

酷暑を使った言葉として、「酷暑のみぎり」があります。これは、残暑見舞いの冒頭で書かれる時候の挨拶で「炎暑酷暑のみぎり」のような使い方をします。みぎりとは、折や時期を意味する言葉であるため「酷暑の候」という表現に置き換えることもできます。

酷暑の対義語

酷暑の対義語・反対語としては、厳しい寒さを意味する「酷寒」があります。

酷暑の類語

酷暑の類語・類義語としては、きびしい暑さを意味する「厳暑」があります。

酷暑の酷の字を使った別の言葉としては、非常によく似ていることを意味する「酷似」、非常に厳しい暑さを意味する「酷熱」、手加減をしないで厳しく使うことを意味する「酷使」、思いやりがなくむごいことを意味する「冷酷」などがあります。

猛暑の例文

1.梅雨が明けると猛暑日が毎日のようにやってくるため、具合が悪くなりそうだ。
2.ある地域では猛暑日を10日以上も連続で観測している。
3.たとえ猛暑と言われる日であっても、アウトドアを楽しみたい気持ちがある。
4.連日の猛暑でわたしは暑くて仕方なかったので山盛りのカキ氷を頭からかぶりたい気分だった。
5.毎年のように猛暑がつづくともはやこれが標準的な夏の暑さになってしまうのではないかと危惧している。
6.このまま猛暑日が続けば、作物にも多大な被害が出るに違いないから野菜の値上がりは避けられないだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、35度以上の激しく暑い日を意味する時などが挙げられます。

上の例文の猛暑は、38度を超えている場合であれば極暑や酷暑に置き換えて使われることもありますが、気象庁公式の用語ではないため、公式的な発表の場合はその限りではありません。

極暑の例文

1.極暑を乗り切るために、家から出ないことや、家で冷房を入れるなどの対策をしなければ熱中症になりかねない。
2.清涼飲料水や氷菓などの商品の売り上げが伸び、海水浴場やプールなどの施設の利用者が増えるといったメリットも極暑日にはある。
3.こんな極暑の中、外で働いている人を見ると尊敬すると同時に身体を心配してしまう。
4.ようやく極暑も過ぎ去って、過ごしやすくなったかと思えば、いきなり肌寒くなり体調を崩してしまった。
5.極暑の影響は地上にとどまらず、海水温も高止まりしていて台風の発生具合がとても気になるところだ。
6.月のような大気のない星は昼間は極暑、夜は極寒と両極端になるので、そこで生活するのは大変だろう。

この言葉がよく使われる場面としては、35度以上の極めて暑い日を意味する時などが挙げられます。

どの極暑も、酷暑という言葉に置き換えて使うこともできます。また、猛暑という言葉に置き換えて使うこともできますが、非公式的に35度よりはるかに暑い日を表す場合には区別するためにも、極暑を使う方がより暑さを主張することができます。

酷暑の例文

1.扇風機で耐えることができない酷暑日には冷房を入れるしかないが、頭が痛くなるため冷房が苦手だ。
2.酷暑が連日のように続いたことで熱中症や脱水を訴えて病院を訪れる人も多くなる。
3.こんな酷暑の中、人気ラーメン店にはいつものように長蛇の列ができていた。
4.酷暑の昼下がりの街は人っ子一人おらず、まるで街ごと神隠しにでもあったかのようなそんな静寂感がある。
5.40度を超えるような酷暑のときは、いっそのこと一切の野外活動をすることを自粛するべきではないか。
6.息子は酷暑の日に、生卵を落としたフライパンを野外に放置して目玉焼きができるか実験していた。

この言葉がよく使われる場面としては、35度以上の酷く暑い日を意味する時などが挙げられます。

どの酷暑も、極暑という言葉に置き換えて使うこともできる上、明確に38度以上だとわかるわけではないことと、本来は35度以上の暑い日を表していたことから猛暑という言葉に置き換えて使うこともできます。

猛暑と極暑と酷暑どれを使うか迷った場合は、公式的に35度以上の日を表す場合は「猛暑」を、非公式的に38度以上を表す場合は「極暑」を、非公式的に35度以上を表す場合は「酷暑」を使うと覚えておけば間違いありません。

言葉の使い方の例文
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