似た意味を持つ「お電話差し上げます」(読み方:おでんわさしあげます)と「お電話いたします」(読み方:おでんわいたします)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「お電話差し上げます」と「お電話いたします」という言葉は、どちらも電話をすることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「お電話差し上げます」と「お電話いたします」の違い
「お電話差し上げます」と「お電話いたします」の意味の違い
「お電話差し上げます」と「お電話いたします」の違いを分かりやすく言うと、「お電話差し上げます」とは使わない方が無難な言葉、「お電話いたします」とは一般的に使う言葉という違いです。
「お電話差し上げます」と「お電話いたします」の使い方の違い
一つ目の「お電話差し上げます」を使った分かりやすい例としては、「後ほど折り返しお電話差し上げます」「担当者が戻り次第お電話差し上げます」「1時間後にお電話差し上げます」などがあります。
二つ目の「お電話いたします」を使った分かりやすい例としては、「また改めてお電話いたします」「30分後にお電話いたします」「採用の場合は本日中にお電話いたします」などがあります。
「お電話差し上げます」と「お電話いたします」の使い分け方
「お電話差し上げます」と「お電話いたします」はどちらも電話をすることの敬語です。どちらとも正しい日本語ですが、使い方に少し違いがあるので注意しましょう。
「お電話差し上げます」は正しい敬語なのでビジネスシーンなどで使っても問題ないのですが、昨今、この表現を良くなかったり不快に感じる人が増えているのが現状です。
ではなぜ不快に感じる人が人がいるのかというと、「差し上げる」という表現が上から目線の印象を与えるのが理由がになります。そのため、正しい敬語ではあるものの、目上の人に対しては使ってはいけないという風潮になっています。
上記の理由から電話することを敬語にして表現したい場合は、「する」の謙譲語の「いたす」を使った「お電話いたします」を使うのが無難でしょう。
「お電話差し上げます」と「お電話いたします」の英語表記の違い
「お電話差し上げます」も「お電話いたします」も直訳した英語表現はありませんが、近い表現として「call」「call up」「give a call to」などがあります。
「お電話差し上げます」の意味
「お電話差し上げます」とは
「お電話差し上げます」とは、電話をすることを意味しています。
「お電話差し上げます」の使い方
「お電話差し上げます」を使った分かりやすい例としては、「上司に確認後、折り返しお電話差し上げます」「3時間後にお電話差し上げます」「合格の場合は本日中にお電話差し上げます」「社長は不在ですので、戻りましたらお電話いたします」などがあります。
「お電話差し上げます」は電話機を用いて通話することを意味する「電話」に「お」がついた美化語の「お電話」と「与える」や「やる」の謙譲語の「差し上げる」が合わさった敬語です。
美化語とは丁寧語の一種で丁寧語Ⅱとも言われており、表現をより上品にするための配慮を表す言葉です。
美化語の例を挙げると、「お留守番」「お掃除」「お菓子」「お料理」「お買い物」「お会計」「お片付け」「お座敷」「お約束」「お財布」「お支払い」「お楽しみ」「お手洗い」などがあります。
また、謙譲語とは自分の行動を相手よりも下の立場として表現することにより相手への敬意を示すことを意味しています。
「お電話差し上げます」は目上の人に使わない方が良い敬語
「お電話差し上げます」は正しい敬語なのですが、ビジネスシーンなどで目上の人に対して使うのは適していません。なぜなら、「差し上げる」という表現が上から目線の印象を与えるため、人によっては不快に感じる人がいるからです。
そのため、「お電話いたします」や「ご連絡します」に置き換えるのがいいでしょう。
「お電話差し上げます」の類語
「お電話差し上げます」の類語・類義語としては、電話をすることを意味する「電話を掛ける」があります。
「お電話いたします」の意味
「お電話いたします」とは
「お電話いたします」とは、電話をすることを意味しています。
表現方法は「改めてお電話いたします」「またお電話いたします」「明日お電話いたします」
「改めてお電話いたします」「またお電話いたします」「明日お電話いたします」などが、「お電話いたします」を使った一般的な言い回しになります。
「お電話いたします」の使い方
「お電話いたします」を使った分かりやすい例としては、「上司に確認後、折り返しお電話いたします」「担当者が戻り次第お電話いたします」「後ほどこちらからお電話いたします」「部長は不在ですので、戻りましたらお電話いたします」などがあります。
「お電話いたします」は電話機を用いて通話することを意味する「電話」に「お」がついた美化語の「お電話」と「する」の謙譲語の「いたす」が合わさった言葉です。
「お電話いたします」は目上の人に使える敬語
「お電話いたします」は正しい敬語表現なので、ビジネスシーンおいて上司や取引先など目上の人に対して使うことができます。また、他の言葉に置き換えると、「ご連絡します」になります。
「お電話いたします」の類語
「お電話いたします」の類語・類義語としては、ちょっと告げ知らせることを意味する「一報を入れる」があります。
「お電話差し上げます」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、電話をすることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように、「お電話差し上げます」はビジネスシーンにおいて使われる言葉です。
「お電話いたします」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、電話をすることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように、「お電話いたします」はビジネスシーンにおいてよく使われる言葉です。
「お電話差し上げます」と「お電話いたします」はどちらも電話をすることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「お電話差し上げます」は不快と感じる人もいるので、「お電話いたします」の方を使うようにしましょう。