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【破天荒】と【型破り】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「破天荒」(読み方:はてんこう)と「型破り」(読み方:かたやぶり)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「破天荒」と「型破り」という言葉は、どちらも一般的ではないという意味を持つという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




破天荒と型破りの違い

破天荒と型破りの意味の違い

破天荒と型破りの違いを分かりやすく言うと、破天荒は今まで誰も成し得なかったことを初めて行うことで、型破りは一般的であったり常識的であるやり方に当てはまらないことを意味しているという違いです。

破天荒と型破りの使い分け方

破天荒というのは、別の言葉で表現するところの前代未聞(読み方:ぜんだいみもん)や未曾有(読み方:みぞう)に近い言葉です。今まで誰もやらなかったことを初めて成すことや、その様子を指して破天荒と表現します。

破天荒の「天荒」というのは、未開の荒れ地を意味している言葉です。未開の荒れ地を破るという意味で「破天荒」という言葉が出来たもので、未開の地に初めて踏み込むような状態のことを意味しています。

しかし、文化庁の調べによると、この破天荒という言葉の意味を「豪快で大胆な様子」だと勘違いしている人が6割を超えているという結果があります。間違えた意味として使われやすい言葉なので注意する必要があります。

対する型破りというのは、一般的な常識や、方法を「型」とした場合、それを破る、そのやり方に則らないということを意味する言葉です。別の言葉で言うところの風変わり、または英語で表現するところのエキセントリックに近い言葉です。

型破りというのは、基本的に良い意味で使われる言葉ですが、場合によっては呆れたような心情で「あの人は型破りだから」と使われることもあります。どちらにしても、常識を外れたやり方で物事を行う人を意味するのだと覚えておくようにしましょう。

このように、破天荒というのは、前代未聞なことをするという意味を持つ言葉であり、型破りというのは、常識や従来の方法などにはまらずに、物事を行うことを意味する言葉であると考えるようにしましょう。

破天荒の意味

破天荒とは

破天荒とは、前人の成し得なかったことを初めて行うことや、その様子を意味しています。

破天荒の由来

破天荒というのは、元々中国で生まれた言葉です。破天荒の「天荒」というのは、未開の荒れ地という意味を持つ言葉です。唐の時代、官吏という役職は、登用試験がとても難関であるとされていました。

中でも毎回合格者が一人も出なかった試験場所は、荒れ地の意味である「天荒」と呼ばれ、難関中の難関であると認識されていました。しかし、その場所で初めて、一人の合格者が出ます。

その人のことを、「天荒を破った」という意味で「破天荒」と称したのがこの言葉のはじまりであるとされています。

破天荒の誤用には注意

文化庁の調査では、この破天荒という言葉の意味を「豪快で大胆な様子」と勘違いしている人が6割を超えるという報告がされています。

本来の意味は「誰も成し得なかったことをする」「前代未聞のことをする」という意味の言葉です。豪快や大胆という意味は含まれていません。間違えた意味で覚えないように注意が必要です。

しかし、言葉はイキモノであるとされています。6割以上の人が間違えて覚えていることから、正しい意味で使っていても、相手には間違えた意味として伝わる可能性もあります。

表現方法は「破天荒な性格」「破天荒な人」「破天荒な女」

「破天荒な性格」「破天荒な人」「破天荒な女」などが、破天荒を使った一般的な言い回しです。

破天荒の使い方

破天荒を使った分かりやすい例としては、「破天荒な性格が災いしてコンビ解散の危機に陥った」「普通の人よりも破天荒な人に惹かれる」「破天荒な女に振り回されて僕の人生は滅茶苦茶だ」などがあります。

破天荒の類語

同じような意味を持つ類語・類義語としては、「前代未聞」(読み方:ぜんだいみもん)や「未曾有」(読み方:みぞう)などがあります。

破天荒の「破」という字を使った別の単語としては、困難や障害を克服することを意味する「突破」、一度取り決めた約束や相談、縁談を取り消すことを意味する「破談」、しきたりや通例を破って並はずれていることを意味する「破格」などがあります。

型破りの意味

型破りとは

型破りとは、一般的であったり常識的であるとされている型や方法に当てはまらないことや、そのようなやり方をする人を意味しています。

型破りの英語表記

型破りというのは、英語で表現するところの「Eccentric」(読み方:エキセントリック)に近いものです。普通は考えつかないような常識とは外れた行いをすることや、そのような行動に出る人のことを「型破り」「型破りな人」などと表現します。

型破りの使い方

型破りという表現は、比較的良い意味で使われる言葉ですが、前後の文脈によっては、半分呆れたような心情を持って使われる場合があります。「彼は元々型破りな性格だからなぁ」などのように表現される場合には、諦めの気持ちも含まれる場合があります。

また、型破りというのは芸術の世界でよく使用される言葉です。元々の基礎がしっかりと成り立っていない限りは、型破りではなく、形無しとなってしまうと言われています。基本技術の鍛錬の上に成り立つのが型破りだと考えられているということです。

そのことからもわかるように、単純にエキセントリックな、奇抜なことをやっている人を型破りと表現するわけではありません。他者から基礎を認められ、なおかつ新しい技術を持って従来のやり方を破る人を「型破り」と表現します。

表現方法は「型破りな人」「型破りな戦術」「型破りの教育」

「型破りな人」「型破りな戦術」「型破りの教育」などが、型破りを使った一般的な言い回しです。

型破りの類語

型破りの類語・類義語としては、様子や性質、行動が普通と違っていることを意味する「風変わり」(読み方:ふうがわり)、風変わりで人の意表をつくことを意味する「奇抜」などがあります。

型破りの「型」という字を使った別の単語としては、実物の形に似せて作ったものを意味する「模型」、一定の形や決まった形を意味する「定型」、元になる構造や構成を持つものを意味する「原型」などがあります。

破天荒の例文

1.彼の人生は正に破天荒であると言えるだろう。
2.あの会社の社長は、随分と破天荒なことをして、あれだけの地位を手にしたらしいよ。
3.今回、我が社が取り組む事業は、業界内では破天荒と呼ばれることになるだろう。
4.芸術家たちは破天荒な作品を生み出したいと願って、日々精進しているのだろうなぁ。
5.短距離ランナーである彼の記録は、あまりにも破天荒で世界中を驚かせた。
6.当時はインターネットを使って商売をするなんて破天荒な試みではあったが、わたしとしてはその不安よりも期待のほうが断然大きかったのだ。
7.破天荒な性格の女は人生を破滅させるだけのリスクがあるのにもかかわらず、そんな女に惹かれてしまうわたしはやはりずいぶんな変わり者なのだろうな。
8.この男は、いままで不可能と言われた数学の証明をたった数行の式で表すことに成功したのだから、まさに破天荒な偉業を成し遂げたと言えよう。
9.歴史というのは破天荒な成果を上げた人たちばかりにスポットライトは当たるが、わたしはあえて彼らを影で支えた人々にライトを当てたいと思っている。
10.数々の革新的な商品を生み出したあの企業は同業他社から破天荒な企業といわれているが、社長曰く当たり前のことをやっているに過ぎないというのだ。

この言葉がよく使われる場面としては、前人の成し得なかったことを行ったり、前代未聞の事態が起こったりすることを表現したい時などが挙げられます。破天荒というのは、誰も成し得なかったことを達成するという意味です。

破天荒という言葉は、豪快で大胆であるという意味だと間違えられやすいものですが、本来は、前代未聞のことを成し遂げるという意味を持つものです。間違えて使用しないように注意が必要です。

また、破天荒というのは、驚きと賞賛を表現する言葉でもあるので、プラスの意味で使用されるものであると覚えておくようにしましょう。「破」という字が含まれるので、一見悪い意味にも捉えられがちですが、ポジティブな意味を持つ用語です。

型破りの例文

1.彼は歌舞伎界の型破りであると評判が高い。
2.彼女の型破りな作風は、教授たちから賛否両論を得ている。
3.誰でもが型破りなことを出来るわけではないと身に染みて理解している。
4.娘には型破りな才能があるのではないかと、つい夢見てしまう。
5.彼は一見、奇行が目立つように見えるが、どうやら型破りの才能があるようだ。
6.すべての製品のラインナップを改めるという型破りなやり方に幹部からは反対意見も噴出したが、社長には勝利の確信があったようで譲らなかったのだ。
7.彼はクリエイティブディレクターとして型破りな発想を次々と編み出したが、まわりのひとがついていけないというところもあり、実現したのはほんの数例だけだった。
8.優勝候補との対戦で、我がチームは力では劣るものの型破りな戦術でもって対戦相手を困惑させることに成功し、見事勝利を収めることができたのだ。
9.この塾での教育方針は、先生が生徒に教えるのではなく、生徒が先生に教えるという型破りの教育であったが一定の成果を得ていたようだ。
10.ある元サッカー選手の型破りな教育論はファンや一部の人からは好評を得ていたが、世間に目を向けると批判的にみている人たちも多かったようだ。

この言葉がよく使われる場面としては、一般的であったり常識的であるとされる範囲から外れて、風変わりである様子を表現したい時などが挙げられます。型破りというのは、基礎的な技術を習得した上で、あえてその枠から外れた行いをすることです。

型破りというのは、下手をすると形無しになってしまうと言われているものです。芸術の世界などでよく使用される言葉であり、物事の基本を身に付けた上で新しい技術に挑戦をすることなどを指している言葉です。

類語としては、エキセントリックや風変わりなどの言葉があります。比較的良い意味で使用される言葉ですが、前後の文脈によっては、半ば呆れたような表現として使用されたり、理解できないという意味で使用されることもあります。

言葉の使い方の例文
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