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【口を濁す】と【言葉を濁す】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た日本語の「口を濁す」(読み方:くちをにごす)と「言葉を濁す」(読み方:ことばをにごす)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「口を濁す」と「言葉を濁す」という言葉は、似ていても意味は大きく異なりますので、ご注意下さい。




「口を濁す」と「言葉を濁す」の違い

「口を濁す」は「言葉を濁す」の間違い

「口を濁す」と「言葉を濁す」の違いを分かりやすく言うと、「口を濁す」とは「言葉を濁す」の間違った使い方、「言葉を濁す」とは、はっきり言わないで曖昧に言うことです。

「口を濁す」は誤字

一般的には「口を濁す」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が似ていることから、「言葉を濁す」のことを間違えて「口を濁す」を使っている人がほとんどです。

「口を濁す」と「言葉を濁す」を間違えやすい理由

「口を濁す」と「言葉を濁す」を間違えてしまう理由としては、「口が悪い」「口が過ぎる」「口を慎む」「口を合わせる」など、「口」を使った慣用句が他に多く存在しているため、混同して覚えてしまっていることでしょう。

また、文化庁が発表した平成28年度に行われた国語に関する世論調査では、正しい使い方である「言葉を濁す」を使う人が74.3%、間違った使い方である「口を濁す」を使う人が17.5%という結果が出ています。

しかし、間違った言葉とされている「口を濁す」ですが、辞書によっては「言葉の濁す」の同義語として載っていることがあります。

「言葉を濁す」は正しい日本語

正しい言葉である「言葉を濁す」を使った分かりやすい例としては、「彼女はいつも言葉を濁して曖昧な態度を取ります」「言葉を濁すと信用が落ちます」「何を尋ねられても言葉を濁して多くを語ろうとはしなかった」「彼はいつも言葉を濁す」などがあります。

「言葉を濁す」という言葉はあっても、「口を濁す」という言葉は存在しません。同時に「言葉を濁す」という単語の意味について「はっきり言わないで曖昧に言うこと」と覚えておきましょう。

「言葉を濁す」の英語表記

「言葉を濁す」を英語にすると「speak ambiguously」「equivocate」「do not commit oneself」となり、例えば上記の「彼はいつも言葉を濁す」を英語にすると「He always speak ambiguously」となります。

「口を濁す」の意味

「口を濁す」とは

「口を濁す」とは、「言葉を濁す」の間違った使われ方です。

「口を濁す」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が似ているため、「言葉を濁す」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。

「口」を使った正しい慣用句

「口を濁す」は辞書に載っていない言葉なのですが、「口」を使った慣用句はたくさん存在しています。

例を挙げると、秘密などを決して漏らさない決意を表わすことを意味する「口が裂けても」、言うのを控えるべきことまで言うことを意味する「口が過ぎる」、言ってはならないことをうっかり言ってしまうことを意味する「口が滑る」、言葉に表して言うことを意味する「口に出す」などがあります。

「言葉を濁す」の意味

「言葉を濁す」とは

「言葉を濁す」とは、はっきり言わないで曖昧に言うことを意味しています。

「言葉を濁す」の使い方

「言葉を濁す」を使った分かりやすい例としては、「質問されたことに対して言葉を濁す」「面倒なことを避けるために言葉を濁す」「大事な場面で言葉を濁すなんて最低です」「彼は都合が悪いとすぐ言葉を濁す」などがあります。

その他にも、「言葉を濁して記者からの追及を逃れる」「言葉を濁したことは一度もありません」「彼女は言葉を濁して本当のことを言おうとはしなかった」「適当に言葉を濁してこの場を誤魔化す」などがあります。

「言葉を濁す」は語尾をあいまいに発音して、はっきり物を言わないことを意味する慣用句になります。慣用句とは、二語以上の単語が結合してそれ全体である特定の意味を表わすことです。

「言葉」を使った慣用句は他にもたくさん存在しており例を挙げると、返事をすることを意味する「言葉を返す」、軽く話し掛けることを意味する「言葉を掛ける」、互いに話し合うことを意味する「言葉を交わす」、説明が十分でないことを意味する「言葉が足りない」などがあります。

表現方法は「言葉を濁す人」「言葉を濁して」「言葉を濁した」

「言葉を濁す人」「言葉を濁して」「言葉を濁した」などが、「言葉を濁す」を使った一般的な言い回しになります。

「言葉を濁す」の類語

「言葉を濁す」の類語・類義語としては、態度がはっきりしないことを意味する「煮え切らない」、本心を見やぶられないように話をそらしたりしてその場を取り繕うことを意味する「誤魔化す」、物事がどうなのかはっきりしないことを意味する「有耶無耶」(読み方:うやむや)などがあります。

「言葉を濁す」の「濁す」の字を使った別の言葉としては、いい加減に言ったりしてその場を誤魔化すことを意味する「お茶を濁す」があります。

「口を濁す」の例文

1.「口を濁す」という言葉は存在しないので、おそらく「言葉を濁す」の言い間違いだろう。
2.「言葉を濁す」という言葉ははっきり言わないで曖昧に言うことで、「口を濁す」という言葉はない。
3.「口を濁す」という言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.都合が悪いと口を濁すという言葉を使う人はいるが、正しくは都合が悪いと言葉を濁すです。
5.言いにくいことでもあるのか彼女は言葉を濁すという言葉はあるが、言いにくいことでもあるのか彼女は口を濁すという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、「言葉を濁す」という言葉を間違えて「口を濁す」と表現している時などが挙げられます。

「口を濁す」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「言葉を濁す」を間違えて使っている可能性が高い言葉です。

「口を濁す」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「口を濁す」ではなく、「言葉を濁す」と表現するのが正しい使い方です。

「言葉を濁す」の例文

1.彼はいつも言葉を濁してばかりいて、本心を明かすことはない。
2.結局彼女は言葉を濁して、次第に話を有耶無耶にしてしまったのです。
3.彼は肝心な時に限って言葉を濁すので、何故はっきり言わないのか疑問に思っています。
4.相手を傷つけないために言葉を濁す人がいるが、それは本当の優しさなのだろうか。
5.リスクを考えて言葉を濁すより、はっきり言う方が成功に繋がることが多いだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、はっきり言わないで曖昧に言うことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、はっきり言わないで曖昧に言う場合に使われるため、マイナスのイメージでしか使われない言葉になります。

「口を濁す」と「言葉を濁す」どちらを使うか迷った場合は、「口を濁す」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「言葉を濁す」を使うようにしましょう。

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