【帰郷】と【帰省】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文
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似た意味を持つ「帰郷」(読み方:ききょう)と「帰省」(読み方:きせい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分けを参考にしてみてください。

「帰郷」と「帰省」という言葉は、どちらも故郷を離れて暮らす人が故郷に帰ることを表すという共通点があり、本来の意味は少し異なりますが混同されて使用される傾向があります。



帰郷と帰省の違い

帰郷と帰省の意味の違い

帰郷と帰省の違いを分かりやすく言うと、帰郷というのは、故郷に戻って再びそこに定住することを意味していて、帰省というのは、長期休暇などで一時的に故郷に帰ることを意味しているという違いです。

帰郷と帰省の使い分け方

帰郷と帰省の違いは、分かりやすく言うと、「故郷」(読み方:こきょう)に戻っている期間の違いです。仕事や学業の都合で実家を離れて暮らしていた人が、再び故郷に戻り定住することを帰郷といい、盆や正月などを利用して一時的に帰ることを帰省といいます。

かつては「帰郷」は「帰省」の意味も含み、故郷に帰ること全般を表現する言葉でしたが、今日では一般的に意味が区別されるようになっています。

帰郷の郷という字は、中央に対する周縁地域のことを意味し、「いなか」「都ではない土地」「ふるさと」のことを意味しています。

郷という字は「理想郷」(読み方:りそうきょう)という言葉にも使われるので、郷は「ふるさと」以外を表すこともある字ですが、「帰るべき郷」「帰ることのできる郷」という結びつきから、帰郷の郷は「ふるさと」の意味になります。

次に、帰省の省という字ですが、日本語では場所のことを意味しません。「厚生労働省」「文部科学省」という言葉から分かるように、日本では行政機関に省という言葉を使います。これは一般に、古代の政治体制である律令制の名残りです。

帰省の省とは「省みる」(読み方:かえりみる)ことです。これは「ふりかえる」ということを意味しています。帰郷が「郷に帰る」という言葉なのに対して、帰省は二つの動詞から出来ている言葉だということが分かります。

帰省という言葉を辞書で引くと、「父母の安否をたずねる」というような意味が載っていますが、それは「故郷に残してきた人のことをふりかえる」ことから来ています。

このように、帰郷と帰省の違いは、ふつうは故郷に戻る期間の違いのことを意味していますが、漢字の意味を考えると違った意味の深みが見えてきます。

帰郷の意味

帰郷とは

帰郷とは、故郷に戻り、そこでまた暮らし始めることを意味しています。

帰郷の使い方

一時的に故郷に帰るのではなく、故郷に帰って再びそこを生活拠点にする場合に、帰郷という言葉が使われます。例えば、家業を継ぐために故郷に戻ることを帰郷という言葉で表現します。

ただし、帰郷という言葉は、必ずしも父母のいる実家に戻ることを意味しません。例えば、高齢になった両親の世話のために故郷に戻ったが、一緒に生活をするのは日中だけで、家は別々のところに住むという場合にも、帰郷という言葉を使います。

故郷は、かつては古郷と書かれたこともありました。時代が下って現代に近づくにつれ、「故」の字の方が優勢になり、今日では、十中八九「故郷」と書かれるため、「古郷」という書き方には違和感があります。

この故郷を、何気なく「ふるさと」と読むこともあります。しかし、常用読みは「こきょう」だけで、「ふるさと」と読むのは「古里」という漢字でした。「古里」という書き方が減るにつれて、故郷を「ふるさと」と読む傾向が高まっていきました。

故郷の類義語として、「郷里」(読み方:きょうり)「家郷」(読み方:かきょう)などがあります。あえて区別すれば、「郷里」は、地理や風土の点を強調していて、「家郷」は、その地域に慣れ親しんだという点に意味の力点があります。

帰郷の類語

帰郷の類語・類義語としては、戦場等から故郷に帰ることを意味する「帰還」があります。

帰郷の郷という字を使った別の言葉としては、故郷を懐かしく感じることを意味する「懐郷」、「望郷」、同じ地域の出身であることを意味する「同郷」、都市部から離れた地域を意味する「在郷」、河川や湖が美しい土地を意味する「水郷」などがあります。

帰郷の対義語

帰郷の対義語・反対語に、「離郷」(読み方:りきょう)「出郷」(読み方:しゅっきょう)などがあります。

帰省の意味

帰省とは

帰省とは、故郷から離れて暮らしている人が、たとえば父母に顔を見せるために一時的に故郷に戻ることを意味しています。この場合の一時的という言葉に明確な基準はありませんが、一般的には会社や学校の長期休暇を利用して実家に帰ることを、帰省と表現します。

帰省の使い方

帰省の省という字は「省みる」という字にも使われるように、ふりかえることを意味しています。故郷に残してきた親兄弟や親戚、近隣の人達のことをふりかえるために帰り、近況を報告するという意味合いが、帰省に特徴的なものです。

例えばニュースで「お盆の帰省ラッシュ」といえば、盆休みに合わせて実家に帰る人が多く、新幹線の乗車率が極めて高くなったり、高速道路が渋滞することを言います。

主に都市部から地方へと多くの人が流れる帰省ラッシュは、長期休暇開始すぐに発生しますが、逆に地方から都市部へと人が戻ることで発生する同様の現象のことを、Uターンラッシュといい、長期休暇の終盤に発生します。

近年では、田舎で育った人間が都市部での学生生活を終え、故郷の町で就職することを「Uターン就職」と言うようになりました。「Uターンラッシュ」と「Uターン就職」は向きが逆なので、言葉にすると紛らわしいですが、実際に使ってみるとあまり混同はしません。

Uターン就職に関連する言葉としては、都会育ちの人が地方で就職する、移住型の就職を意味する「Iターン」、地方から都市へ出て、故郷とは別の地方で働くことを意味する「Jターン」があります。

表現方法は「帰省する」「帰省しない」「帰省するな」

「帰省する」「帰省しない」「帰省するな」などが、帰省を使った一般的な言い回しです。

帰省の類語

帰郷の類語・類義語としては、自分の家に帰ることを意味する「帰宅」があります。

帰郷の帰という字を使った別の言葉としては、遠く離れた場所から帰ってくることを意味する「帰還」、一回りして元の場所に落ち着くことを意味する「回帰」、最終的に落ち着くこと、そのところを意味する「帰趨」(読み方:きすう)などがあります。

帰省の対義語

帰省の対義語・反対語としては、帰郷と同じく「離郷」「出郷」があります。帰郷と帰省は意味が分かれていきましたが、対義語・反対語の方は意味が分かれずに使われる慣習が続いています。

帰郷の例文

1.サラリーマンをしていたが、実家の家業を継ぐために帰郷することになった。
2.この度、実家の両親と暮らすために帰郷することになりました。
3.帰郷したが、もうお互いに大人だからということで、家は別々にしている。
4.都会に憧れて出てきたものの、住み慣れた土地が恋しくなり、帰郷の念が募ってきている。
5.友人の中には、帰郷して両親と暮らしている者が意外に多いことを知り、社会の変化を感じた。

この言葉がよく使われる場面としては、故郷に戻って新たに生活を始めることを表現したい時などが挙げられます。暮らす場所を変えるということは、暮らしの仕方が大きく変わることなので、帰郷という言葉には、時に「心機一転」の意味合いがある時があります。

また例文4のように、都会と田舎の生活のギャップから、故郷のよさを再認識し、戻りたいという気持ちを感じたことのある人も多いと思います。帰郷は「郷に帰る」ことなので、例文3のように、実家は嫌でも街の雰囲気が好きだから戻る場合にも使われます。

近年は「東京一極集中」という言葉もあるように、「離郷」や「出郷」する人が多いことが問題視されていて、政策的に帰郷をどう促せるかが問題になっています。

帰省の例文

1.今年は帰省が出来ないと電話で伝えると、母の声は途端に悲しげになった。
2.実家が近いところにあるので、長期休暇でなくても、週末にちょくちょく帰省ができる。
3.仕事がたまっていたので、帰省中もその処理に追われてしまった。
4.病気の療養のために彼が帰省することになってしまい、心惜しい。
5.彼女が、帰省先から僕に電話をかけてきた。

この言葉がよく使われる場面としては、休暇を使って一時的に故郷に帰ることを表現したい時などが挙げられます。一時的に帰ることなので、ほぼ多くの場合、故郷とは実家のことを意味します。

帰省の省という言葉には、「親兄弟のことを省みる」という意味があることを考えると、実家に帰るという意味が分かりやすくなります。

帰郷という言葉は事情が限られていますが、帰省の方は、盆や年末年始になると聞かないことはないくらい、頻繁に用いられる言葉です。帰省という言葉の意味をしっかりと理解しておくと、帰郷という言葉も自然と身についてきます。

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