【怠惰】と【怠慢】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文
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似た意味を持つ「怠惰」(読み方:たいだ)と「怠慢」(読み方:たいまん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分けを参考にしてみてください。

「怠惰」と「怠慢」という言葉は、どちらも怠けてだらしない様子を意味するという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。



怠惰と怠慢の違い

怠惰と怠慢の意味の違い

怠惰と怠慢の違いを分かりやすく言うと、怠惰というのは、日ごろから習慣や習性的に怠けてだらしないことを意味していて、怠慢というのは、目の前のやるべきことへの取り組み方が怠けてだらしないことを意味しているという違いです。

怠惰と怠慢の使い分け方

怠惰というのは、習慣や習性的なだらしなさを意味します。具体的な行動や態度に対しては、怠惰は使われません。怠惰が表現するのは、ある人の全般的な行動や態度を総合的に判断して、その人が性格からして怠けてだらしないことです。

例えば、朝なので起きなければいけないのに、そうしない。あるいは雨が降っているから外に出がらない。そうした態度を見せ続けていると、その人は怠惰と判断されることになります。

一度や二度そうした態度を見せただけでは、怠惰と判断されるよりも、「そういう気分の日もある」と思われる場合の方が多いです。怠惰の惰という字には、「惰性」(読み方:だせい)という使われ方もあるように、習慣や習性という意味があるからです。

このように怠惰というのは習性的なものですが、それが転じて精神的に怠けてだらしないことを表現するようになります。「怠惰な猫」と言えば、特に何をするでもなしに、ゴロゴロしている猫のことです。

次に、怠慢というのは、具体的な行動や態度のだらしなさを表現する言葉です。スポーツの話題で時折「怠慢プレー」という言葉が使われますが、これは、真面目にやれば難しいプレーではなかったのに、手を抜いてミスをしたという意味合いで使われる言葉です。

何故こういう意味があるかというと、それは、怠慢の慢の字には、「何かをおろそかにする、軽く扱う」という意味があるからです。怠慢とは、何かを怠けながら行うことを意味します。

人間の行動や態度が精神に基づくと考えると、怠惰だから怠慢になると言うことも出来ますが、必ずしもそうではありません。普段は厳格で実直に行動していても、何かの弾みに怠慢してしまうこともあります。

例えば、スポーツで納得のいかない判定が下され、やる気が削がれてしまう場合などがあります。ただし、不意に陥ってしまった怠慢さをいさめられることで、実は自分の精神に怠惰な点があったことが露呈する場合もあります。

怠惰の意味

怠惰とは

怠惰とは、人のある人の習性的なだらしなさを意味しています。

表現方法は「怠惰になる」「怠惰な生活」「怠惰な性格」

「怠惰になる」「怠惰な生活」「怠惰な性格」などが、怠惰を使った一般的な言い回しです。

怠惰の使い方

怠惰とは、具体的な行動や態度ではなく、ある人の習性や気質に対して怠けてだらしがないことを表現する言葉です。「あの人は怠惰だ」と言えば、「その人は怠け癖で、何をやっても怠けてだらしがない」ということです。

「怠惰」という言葉は、具体的な行動を念頭に置いているわけではなく、「何をやらせてもあの人の性格では」という意味合いがあります。「惰性」という言葉を考えると、怠惰が性格や気質という精神的なもののだらしなさを意味するのが分かりやすくなります。

怠惰の対義語

怠惰の対義語・反対語としては、仕事や学業など物事に一生懸命に打ち込むことを意味する「勤勉」、仏教に由来する言葉で、雑念を払い専念することを意味する「精進」、自分を律し励むことを意味する「自強」(読み方:じきょう)などがあります。

怠惰の類語

怠惰の類語・類義語としては、面倒くさがって動こうとしないことを意味する「不精/無精」、何かにつけてすぐ怠けようとすることを意味する「ぐうたら」「ものぐさ」などがあります。

怠惰の怠の字を使った別の言葉としては、仕事に取り組む姿勢や、出勤と欠勤を意味する「勤怠」、仏の道に打ち込めないこと、一般的な文脈では広く怠けることを意味する「懈怠」(読み方:けたい)などがあります。「懈怠」は「精進」の正確な対義語・反対語です。

怠惰の惰の字を使った別の言葉としては、だらけた気持ち全般を意味する「惰気」、心持ちや体力などが弱く勢いのないことを意味する「惰弱」、怠けて眠りふけることを意味する「惰眠」、仕事に就かずに無為に過ごしていることを意味する「遊惰」などがあります。

怠慢の意味

怠慢とは

怠慢とは、具体的な物事への取り組み方のだらしなさを意味しています。

表現方法は「怠慢になる」「怠慢でした」「怠慢が過ぎる」

「怠慢になる」「怠慢でした」「怠慢が過ぎる」などが、怠慢を使った一般的な言い回しです。

怠慢の使い方

怠惰が性格上の全般的だらしなさを表現するのに対して、怠慢というのは、具体的な行動や態度のだらしなさを表現するというのが、大きな違いです。怠慢の「慢」という字が「物事を軽く扱う」という意味を持つために、怠慢はだらしない行動を意味するのです。

注意すべき表現として「怠慢な人」があります。一瞬「怠慢な」ではなく「怠惰な」ではないのかと思いますが、どちらも日本語として正解です。「怠慢な」の場合にはその人の日常的な行動全般が、「怠惰な」の場合には性格が考えられているという違いです。

怠慢の対義語

怠慢の対義語・反対語としては、取り組み方が真面目で本気であることを意味する「真剣」、努力して思い切り戦うことを意味する「奮闘」、物事の取り組みに全力を尽くすことを意味する四字熟語の「粉骨砕身」などがあります。

怠慢の類語

怠慢の類語・類義語としては、なすべきことを故意に怠け、楽をしようとすることを意味する「横着」などがあります。

怠慢の慢の字を使った別の言葉としては、進みがだらだらとゆっくりしていることを意味する「緩慢」、自分に関係する物事を他人に対して得意気になることを意味する「自慢」、おごり高ぶって他人を見下すことを意味する「傲慢」などがあります。

怠惰の例文

1.彼と一緒にいると、気は楽だけども怠惰さに当てられてしまいそうだと思った。
2.夏休み中に怠惰な生活を送ってしまったせいで、新学期が始まってから朝起きるのがつらい。
3.どうしてそんなに怠惰になることが出来るのか、問いただして見たくなる。
4.怠惰は、カトリック系キリスト教において七つの大罪の一つに数え上げられている。
5.生来の怠惰に打ち勝つために、近所のお寺で開かれている座禅会に通うことにした。

この言葉がよく使われる場面としては、人柄などの内面的なものがだらしないことを表現したい時などが挙げられます。

人格や本性が行動に現れると考える場合、習慣の意味合いを含む言葉に対しても使われます。例文2の「怠惰な生活」というのは、生活習慣が不規則でだらしないという意味です。

この言葉を使う時には、表現しようとしている「だらしなさ」が、当人の性格や習慣に根付くものなのかを確認するようにしてみてください。もし違ったならば、その時に使うのは「怠慢」の方ではないか、と一度考えてみて下さい。

怠慢の例文

1.自分の怠慢プレーが勝負を左右したと、監督に名指しで叱責されたことがきっかけで、今まで以上に練習に打ち込むようになった。
2.無断遅刻や欠勤などの職務怠慢は、懲戒処分の対象になることがあります。
3.話し合いの結果、敗退の一番の原因は、日ごろの自分たちの怠慢が過ぎることで意見が一致した。
4.今回の災害での行政の対応の怠慢さが明るみとなり、「天災ではなく人災だ」という批判が殺到した。
5.返却された答案用紙に並ぶバツ印を見て、部活にばかり打ち込んで学業に怠慢することがないようにと、自省しなればならなかった。

この言葉がよく使われる場面としては、具体的な行動に関して怠けてだらしなさがあることを表現したい時などが挙げられます。

例文2の職務怠慢という言葉は、常習性があることを表現するものなので「怠惰」ではないかと考える人がいるかもしれませんが、人柄ではなく業務をきちんと行っているかどうかという点が重要視されているので「怠慢」という言葉を使います。

例文5の「怠慢する」という表現ですが、怠慢と怠惰を混同した結果、「怠惰する」という表現もあると考える人が少なからずいるようです。「怠慢する」「怠慢している」とは言えますが、「怠惰する」「怠惰している」とは言えないことに注意しましょう。

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