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【批准】と【署名】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「批准」(読み方:ひじゅん)と「署名」(読み方:しょめい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「批准」と「署名」という言葉は、似ていても意味は大きく異なりますので、ご注意下さい。




批准と署名の違い

批准と署名の意味の違い

批准と署名の違いを分かりやすく言うと、批准とは条約に対する国家の最終的確認を意味し、署名とは自分の氏名を文書に書き記すことを意味するという違いです。

批准と署名の使い方の違い

一つ目の批准を使った分かりやすい例としては、「環境保全に関する条約の批准国数は増えている」「二国間条約を批准する」「条約の批准書を寄託し加盟国になった」「条約は批准国で順次発効されている」などがあります。

二つ目の署名を使った分かりやすい例としては、「印鑑に代わる電子署名が注目されている」「契約書に署名する」「署名捺印のうえ、ご返送ください」「署名用電子証明書の暗証番号を忘れてしまった」などがあります。

批准と署名という言葉は、国家間または国と国際機関で交わされる「条約」や「協定」を結ぶ際の一連の流れで用いられる言葉です。

批准と署名の使い分け方

条約締結の手続きは、まず国家の代表者による交渉のうえ条約文に署名がなされます。その後、当事国では国内において、内容が確定した条約に対して条約締結の最終的確認という批准をします。批准は批准書の作成により行い、それを相手国と交わしたり国際機関に提出することにより条約が成立します。

つまり、批准いう言葉は、条約に対する国家の最終的確認あるいは同意を意味します。一方、 署名という言葉は、自分の氏名を文書に書きしるすことを意味します。

批准とは条約や協定など限られた分野で用いられる言葉ですが、署名とは日常生活でもビジネスシーンでも多用される言葉なのです。

批准と署名の英語表記の違い

批准を英語にすると「affirmation」「ratification」となり、例えば上記の「条約の批准」を英語にすると「ratification of a treaty」となります。一方、署名を英語にすると「signature」「sign」となり、例えば上記の「電子署名」を英語にすると「an electronic signature」となります。

批准の意味

批准とは

批准とは、全権委員が署名した条約に対する、当事国における最終的な確認や同意の手続きを意味しています。

批准の読み方

批准は「ひじゅん」と読みます。「准」は音読みで「じゅん」のほかに「じゅ」とも読みますが、「ひじゅ」とは読みません。

批准の使い方

批准を使った分かりやすい例としては、「締約国間で批准書を交換する」「寄託者に批准書を寄託する」「この条約発効に必要な批准国は50か国です」「条約の批准国が著しく少ない」「批准書交換のため使節団を派遣した」などがあります。

その他にも、「パリ協定の批准を宣言した」「協定に署名したものの自国での批准はしていない」「子どもの権利条約が国連で採択され我が国で批准された」「残された未批准国のひとつです」「批准に伴う法律案が提出された」などがあります。

批准という言葉の「批」とは表奏の末尾に天子が可否の決裁を書き示すことを表し、「准」は許すことや承認することを表します。批准とは簡単に言うと、署名した条約に対する国家の最終的確認あるいは同意を意味します。日本では内閣が行いますが、国会の承認を必要とします。

「批准書」の意味

批准という言葉を用いた日本語には「批准書」があり、批准を証明するため条約文を記載するなど一定形式をそなえた外交文書を指します。日本では、天皇の認証を得て内閣がこの条約を承認する旨を文書に記します。

批准の類語

批准の類語・類義語としては、条約や協定などの内容が確定した時その当事国の代表者がその公文書に署名することを意味する「調印」、条約や協定などを結ぶことを意味する「締結」、法律や規則などの効力が発生することを意味する「発効」などがあります。

署名の意味

署名とは

署名とは、本人が自分の名を書類などに書くことを意味しています。

署名の使い方

署名を使った分かりやすい例としては、「署名又は記名押印ください」「必ず申請者本人が署名して下さい」「オンラインでの申込みには署名用電子証明書が必要です」「個性的な署名テンプレートだ」などがあります。

その他にも、「署名活動にご協力をお願いします」「街頭署名活動に参加する」「署名サイトを通じて署名運動をする」「責任者の欄に署名捺印をお願いします」「この契約書には署名のみで印鑑は必要ありません」などがあります。

署名という言葉の「署」とは書き記すことや書きつけることを表します。署名とは、自己の名前を手書きすること、また、その手書きされたものを意味します。法律における署名とは、行為者の責任を明らかにするために行為者が自己の氏名を書き記すことです。

「電子署名」の意味

電子署名とは、ネットワークを通じてやり取引などを行う際に本人であることを認証するための電子的な署名の総称です。特に、公開鍵暗号などの暗号技術を用いたもの「デジタル署名」と言います。

「署名運動」の意味

署名という言葉を用いた日本語には「署名運動」があります。特定の問題に対する意思決定に影響を与える目的で、多くの人々の賛意を求め署名を集める運動のことであり「署名活動」とも言われます。近年では、インターネット上の署名サイトを活用して署名運動を行うこともあります。

署名の類語

署名の類語・類義語としては、氏名を書きしるすことを意味する「記名」、署名することや署名を意味する「サイン」、書画が完成したとき作者が署名または押印することを意味する「落款」、自分で自分の氏名を書き記すことを意味する「自署」などがあります。

批准の例文

1.政府に対して、核兵器禁止条約の調印や批准を求める意見書が提出されました。
2.障害者権利条約の批准に向けて、支援学校の今後の方向性を示す答申が出されました。
3.歴史的な遺産である、日米和親条約批准書交換証書が外務省外交資料館に保存されている。
4.政府は、国際再生可能エネルギー機関憲章の批准書をドイツ政府に寄託しました。
5.条約の締結には、国内手続きの手順の違いにより「批准」「承認」「受諾」「加入」の4種類があります。

この言葉がよく使われる場面としては、署名した条約に対し国家として拘束されることの最終的な確認行為を表現したい時などが挙げられます。

例文3や例文4にあるように、批准書は二国間条約においては交換することになり、多国間条約においては国際機関等の寄託者に寄託することにより確定します。寄託とは、物品などを他人に預けその処置や保管を頼むことを意味する言葉です。

署名の例文

1.校則のあり方に一石を投じる署名活動がインターネットで展開されている。
2.クレジットカードの署名欄が小さすぎて、字がつぶれてしまった。
3.申請書に署名または記名押印となっていたので、妻に書いてもらってハンコを押した。
4.文書の電子化をすすめており、電子署名に法的効力はあるのか顧問弁護士に確認することにした。
5.取引先の担当者のメールの署名には絵文字が使われており、堅物そうに見えて遊び心がある人だと思った。

この言葉がよく使われる場面としては、自分の氏名を文書に書きしるすこと、その書かれた氏名を表現したい時などが挙げられます。

例文3にある「署名または記名押印」とは、本人が自筆で氏名を手書きすることか、代筆や印字の氏名に印鑑を押すことにより、その文書が有効なものになることを意味します。

例文5の「メールの署名」とは、電子メールソフトで登録した語句をメール本文の最後に自動的に付けてくれる機能のことです。一般に、自分の名前やメールアドレス、所属などを登録しておきます。

批准と署名という言葉は、どちらも条約や協定に関して用いられる言葉です。どちらの言葉を使うか迷った場合、条約に対する当事国の最終的な確認行為を表現したい時は「批准」を、本人が自分の名を書類などに書くことを表現したい時は「署名」を使うようにしましょう。

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