【こけおどし】と【ししおどし】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た日本語の「こけおどし」と「ししおどし」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「こけおどし」と「ししおどし」という言葉は、似ていても意味は大きく異なりますので、ご注意下さい。




「こけおどし」と「ししおどし」の違い

「こけおどし」と「ししおどし」の意味の違い

「こけおどし」と「ししおどし」の違いを分かりやすく言うと、「こけおどし」とは中身のない見せかけの脅しのこと、「ししおどし」とは田畑を荒らす鳥獣を音で脅す仕掛けのことという違いです。

「こけおどし」と「ししおどし」の使い方の違い

一つ目の「こけおどし」を使った分かりやすい例としては、「彼はこけおどしの文句を並べる」「ワンクリック詐欺はこけおどしなので気にする必要はありません」「そんなこけおどしでは私を騙すことはできません」「彼女のこけおどしには乗らない」などがあります。

二つ目の「ししおどし」を使った分かりやすい例としては、「庭にししおどしを設置しました」「畑に来る動物を追い払うためにししおどしを設置することした」などがあります。

「こけおどし」と「ししおどし」の使い分け方

「こけおどし」と「ししおどし」は読み方が似ている言葉ですが、意味は全く異なっているので間違えないように注意しましょう。

「こけおどし」とは中身のない見せかけの脅しのこと、「ししおどし」とは田畑を荒らす鳥獣を音で脅す仕掛けのことを意味しています。

「こけおどし」と「ししおどし」の英語表記の違い

「こけおどし」を英語にすると「bluff」「showing off」となり、例えば上記の「彼女のこけおどしには乗らない」を英語にすると「I won’t be taken in by her bluff and bluster」となります。

一方、「ししおどし」は日本で作られた言葉なので英語表記はありません。あえて表記するならば、「Shishi-odoshi」になります。

「こけおどし」の意味

「こけおどし」とは

「こけおどし」とは、中身のない見せかけの脅しのことを意味しています。

表現方法は「こけおどしに乗る」「こけおどしを並べる」「こけおどしをする」

「こけおどしに乗る」「こけおどしを並べる」「こけおどしをする」「こけおどし型」などが、「こけおどし」を使った一般的な言い回しになります。

「こけおどし」の使い方

「こけおどし」を使った分かりやすい例としては、「彼女はこけおどしの文句を並べる」「そんなこけおどしに乗る必要はありません」「あの武器はこけおどしであり危害を加える能力は一切ありません」などがあります。

「こけおどし」は中身がない見せかけの脅しのことを意味しています。中身がないとは、嘘や見栄がバレバレなとてもくだらないことを指しています。そのため、マイナスなイメージでしか使われない言葉です。

「こけおどし」の漢字表記

「こけおどし」を漢字にすると、「虚仮威し」と表記することができますが、平仮名で書くのが一般的になっています。

「こけおどし」の類語

「こけおどし」の類語・類義語としては、見せかけの威勢のことを意味する「虚勢」、思慮の足りないことを意味する「浅はか」、子供を騙すような見え透いたごまかしのことを意味する「子供騙し」などがあります。

「ししおどし」の意味

「ししおどし」とは

「ししおどし」とは、田畑を荒らす鳥獣を音で脅す仕掛けのことを意味しています。

「ししおどし」の使い方

「ししおどし」を使った分かりやすい例としては、「ししおどしがある庭は雰囲気が良い」「ししおどしを配置したら動物が近寄らなくなった」「ししおどしが設置している家は高級感がある」などがあります。

「ししおどし」の由来

「ししおどし」とは田畑を荒らす鹿、イノシシ、鳥などを音で脅す仕掛けのことで、主に「添水」(読み方:そうず)、「かかし」「鳴子」を指していました。しかし、その中でも添水を表していることが多かったので、「ししおどし」=「添水」となりました。

「添水」とは、流水を竹筒に導き、水が溜まるとその重みで筒が傾いて水が流れ出して、軽くなって跳ね返るときに石を打って音を出すようにした仕掛けのことです。

最初は鳥獣を驚かせるための仕掛けでしたが、その音を風流として楽しむようになり、日本の庭園に置かれるようになりました。現代では日本の庭園の装飾として使われることの方が多くなっています。

「ししおどし」は庭園だけではなく、自宅の庭に設置して楽しむ人々もいます。また、「ししおどし」の値段は規模によって様々です。

「ししおどし」の漢字表記

「ししおどし」を漢字にすると、「鹿威し」と表記することができます。また、「獅子脅し」や「獅子威し」と表記することができますが、漢字にするなら「鹿威し」を使うのが一般的です。

「こけおどし」の例文

1.こけおどしの詐欺行為に引っ掛かってしまったので、すぐに消費者センターに電話した。
2.これがこけおどしだと気付いたが、潜入捜査をするために騙されているフリをした。
3.彼の持っている銃はこけおどしだと思っていたが、実際は違うようだ。
4.そんなこけおどしは私には通用しません。今すぐ降伏しなさい。
5.こけおどしの文句を並べているだけの人に、誰もついて行くことはしないだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、中身のない見せかけの脅しのことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように「こけおどし」は、マイナスなイメージを持って使われる言葉になります。

「ししおどし」の例文

1.最近動物に田んぼや畑を荒らされるようになったので、ししおどしを設置することにしました。
2.ししおどしがある庭はどこか高級感があり憧れています。
3.この公園にはとても大きなししおどしのオブジェクトがあるが、動く気配が全くありません。
4.ししおどしがある高級料亭でご飯を食べるのが、私の楽しみの一つです。
5.ししおどしが出すカコーンという音には、とても中毒性があります。

この言葉がよく使われる場面としては田畑を荒らす鳥獣を音で脅す仕掛けのことを表現したい時などが挙げられます。

「ししおどし」は日常的にあまり使われていない言葉になります。

「こけおどし」と「ししおどし」どちらの言葉を使うか迷った場合、中身のない見せかけの脅しのことを表現したい時は「こけおどし」を、田畑を荒らす鳥獣を音で脅す仕掛けのことを表現したい時は「ししおどし」を使うようにしましょう。

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