【昨日の今日】と【今日の今日】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「昨日の今日」(読み方:きのうのきょう)と「今日の今日」(読み方:きょうのきょう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「昨日の今日」と「今日の今日」という言葉は、どちらも物事が起きてから時間が経っていないことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「昨日の今日」と「今日の今日」の違い

「昨日の今日」と「今日の今日」の意味の違い

「昨日の今日」と「今日の今日」の違いを分かりやすく言うと、「昨日の今日」とは事が起こってから1日しかたっていない今日のこと、「今日の今日」とは今日お願いされたことを今日中に対応することはできないことという違いです。

「昨日の今日」と「今日の今日」の使い方の違い

一つ目の「昨日の今日」を使った分かりやすい例としては、「昨日の今日なのにもう忘れている」「昨日の今日なのにもう言うことが違っている」「昨日の今日に始まったことではない」「昨日の今日で同じ過ちを犯すなんて信じられない」などがあります。

二つ目の「今日の今日」を使った分かりやすい例としては、「なにしろ今日の今日なのでまだ準備はできいません」「なんせ今日の今日なので実行に移すのには時間がかかります」などがあります。

「昨日の今日」と「今日の今日」の使い分け方

「昨日の今日」と「今日の今日」は似ている言葉ですが使い方に少し違いがあります。「昨日の今日」は事が起こってから1日しかたっていない今日のこと、つまりある物事が起きてからそれ程時間が経っていないという意味で使います。

一方、「今日の今日」は物事が始まってからまだそんなに時間が経っておらず現在は何もできていないことの意味で使います。

「昨日の今日」と「今日の今日」の英語表記の違い

「昨日の今日」を英語にすると「soon after」となり、例えば上記の「昨日の今日で同じ過ちを犯すなんて信じられない」を英語にすると「I can’t believe I made the same mistake soon after I did yesterday」となります。

一方、「今日の今日」を直訳した英語はないのですが、近い表現の「今日言われて今日はできない」を表す「I can’t do it today because you just told me about it today」があります。

「昨日の今日」の意味

「昨日の今日」とは

「昨日の今日」とは、ある物事が起きてからそれ程時間が経っていないことを意味しています。

表現方法は「昨日の今日で申し訳ない」「昨日の今日でごめん」「昨日の今日なんで」

「昨日の今日で申し訳ない」「昨日の今日でごめん」「昨日の今日なんで」「昨日の今日なのに」などが、「昨日の今日」を使った一般的な言い回しになります。

「昨日の今日」の使い方

「昨日の今日」を使った分かりやすい例としては、「昨日の今日ではまだショックから立ち直ることができません」「昨日の今日でそう言われても対応するのは不可能です」「昨日の今日だから落ち込んでいても無理ありません」などがあります。

「昨日の今日」の由来

「昨日の今日」は事が起こってから1日しかたっていない今日という意味が転じて、ある物事が起きてからそれ程時間が経っていないことの意味で使われるようになった言葉です。

「昨日の今日」は実際の日数を表しているわけではない

「昨日の今日」は実際の日数を表しているのではなく、それ程時間が経ってないのにある事をしてしまっているというマイナスなイメージで使われています。

「昨日の今日」は敬語の文章と合わせて使う

「昨日の今日」自体は敬語ではないのですが、「昨日の今日でこのような事態を招いてしまい申し訳ございません」のように前後に敬語の文章を入れることによって、ビジネスシーンでも使うことが可能です。

「昨日の今日」の類語

「昨日の今日」の類語・類義語としては、少しの時間も置かないことを意味する「間髪を入れず」、提示されたことに対してとやかく言うまでもないことを意味する「一も二もなく」、少しの猶予もないことを意味する「待ったなし」などがあります。

「今日の今日」の意味

「今日の今日」とは

「今日の今日」とは、物事が始まってからまだそんなに時間が経っておらず現在は何もできていないことを意味しています。

表現方法は「今日の今日なので」「どのみち今日の今日なので」「なにしろ今日の今日なので」

「今日の今日なので」「どのみち今日の今日なので」「なにしろ今日の今日なので」などが、「今日の今日」を使った一般的な言い回しになります。

「今日の今日」の使い方

「今日の今日」を使った分かりやすい例としては、「どのみち今日の今日なので開始するのにまだ時間がかかります」「なんせ今日の今日なので対応するのには時間がかかります」「頼まれたのが今日の今日なのでまだ準備が終わっていません」などがあります。

「今日の今日」は今日お願いされたことを今日中に対応することはできないこと、つまり物事が始まってからまだそんなに時間が経っておらず、現在は何もできていない場合に使う言葉です。

「今日の今日」は特定の日を指しているわけではない

「今日の今日」は特定の日を指しているわけではないので、実際に起きた日が今日でなくても使うことができます。また、すぐに対応できず現在は何もできていないということを正当化するマイナスなイメージを伴っている言葉になります。

「今日の今日」の類語

「今日の今日」の類語・類義語としては、今を強めた言葉を意味する「今の今」があります。

「昨日の今日」の例文

1.彼は先日彼女と別れたばかりなのに、昨日の今日で新しい彼女が出来たんだってさ。
2.昨日の今日でこんなことになってしまい、大変申し訳ございませんでした。
3.彼の無断欠勤は昨日の今日に始まったことではないので、契約打ち切りを考えています。
4.浮気がバレて怒られたばかりなのに、昨日の今日で別の男性と遊んでいて反省の色が見えません。
5.ダイエット宣言したばかりなのに昨日の今日でパフェを食べてるので、ダイエットするのは無理だろう。
6.昨日10件分の見積もりを依頼され、今朝出社後上司に「見積もり、出来てる?」と言われ思わず「昨日の今日ですけど?」と本音が出てしまった。
7.大手ネット通販で注文し商品が昨日の今日でもう発送完了メールが届いたので、その仕事の早さに驚いたし道理で人気があるわけだと納得した。
8.母親の場合、昨日の今日なのにもう説明したことを忘れているなんてことはざらにあるので、繰り返ししつこく説明することを心掛けている。
9.部下に対してあの男は調子がいいところがあって昨日の今日でもう言ったことが正反対だったりすることがあるからあまり真に受けないほうがいいと忠告しておいた。
10.いくら新入りでも昨日の今日でまた同じミスをしたら、誰でも腹が立ってしまうこともあるだろうが、人を育てるということは忍耐が肝要なのだ。

この言葉がよく使われる場面としては、ある物事が起きてからそれ程時間が経っていないことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように「昨日の今日」はマイナスなイメージで使うことが多いです。

「今日の今日」の例文

1.修復作業を開始したのが今日の今日なので、復旧の見通しはまだ立っていません。
2.どのみち今日の今日ですから、完成にはまだ時間がかかります。
3.報告を受けたのが今日の今日なので、まだ準備できておらず申し訳ございません。
4.どのみち今日の今日なので、役員会が開催されるのは後日だろう。
5.なんせ今日の今日なので、資料をまとめるには時間がかかります。
6.上司から今日中にシンガポールの工場にヘルプに行ってくれと言われたが、今日の今日ではさすがにパスポートも準備出来ない。
7.緊急事態宣言の発令はギリギリまで話し合われ、今日の今日に決まったことなので、現場の人たちはかなり混乱していたようだった。
8.従業員の男は忙しそうに、今日の今日にいきなり人気のゲーム機が入荷すると聞いたものだから、いま準備で大変なんだよと話していた。
9.夫の転勤について、妻は話し合う時間はいままでたくさんあったのになんで今日の今日に突然そんなことをいうのかと激怒していた。
10.明日から休みだというのに、今日の今日になって会社からゴールデンウイークの休暇の予定を記入してくださいと紙を渡されても困るんだけどね。

この言葉がよく使われる場面としては、物事が始まってからまだそんなに時間が経っておらず現在は何もできていないことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように「今日の今日」はマイナスなイメージで使うことが多いです。

「昨日の今日」と「今日の今日」どちらの言葉を使うか迷った場合、ある物事が起きてからそれ程時間が経っていないことを表現したい時は「昨日の今日」を使います。

また、今日お願いされたことを物事が始まってからまだそんなに時間が経っておらず現在は何もできていないことを表現したい時は「今日の今日」を使うようにしましょう。

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