【初心貫徹】と【初志貫徹】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た日本語の「初心貫徹」(読み方:しょしんかんてつ)と「初志貫徹」(読み方:しょしかんてつ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「初心貫徹」と「初志貫徹」という言葉は、間違えやすい日本語なのでご注意下さい。




「初心貫徹」と「初志貫徹」の違い

「初心貫徹」は「初志貫徹」の間違い

「初心貫徹」と「初志貫徹」の違いを分かりやすく言うと、「初心貫徹」とは「初志貫徹」の間違った使い方、「初志貫徹」とは初めに心に決めた志を最後まで貫き通すことです。

「初心貫徹」は誤字

一般的には「初心貫徹」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が似ていることから、「初志貫徹」のことを間違えて「初心貫徹」を使っている人がほとんどです。

「初志貫徹」は正しい日本語

正しい言葉である「初志貫徹」を使った分かりやすい例としては、「この目標を達成できたのは初志貫徹したからです」「彼女は初志貫徹して東京大学に合格することができました」「初志貫徹をするのは簡単なことではありません」などがあります。

「初志貫徹」という言葉はあっても、「初心貫徹」という言葉は存在しません。同時に「初志貫徹」という単語の意味について「初めに心に決めた志を最後まで貫き通すこと」と覚えておきましょう。

「初志貫徹」の英語表記

「初志貫徹」を英語にすると「carrying out one’s original intention」となります。

「初心貫徹」の意味

「初心貫徹」とは

「初心貫徹」とは、「初志貫徹」の間違った使われ方です。

「初心貫徹」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が似ているため、「初志貫徹」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。

「初心貫徹」と間違えやすい理由

「初心貫徹」と「初志貫徹」を間違えてしまう理由としては、「初心」(読み方:しょしん)と「初志」(読み方:しょし)の発音が似ているからです。「初心」と「初志」は発音が似ている類語ではあるものの、使い方は少し異なっているので間違えないように注意しましょう。

「初心」は物事の習い始めであることを意味する言葉で、初めてある物事やある道などに触れた時の前向きな気持ちを表現する時に使います。一方、「初志」は初めに思い立った希望や考えのことを意味する言葉で、目標に向かう意志が強いことを表現する場合に使います。

したがって、初めに心に決めた志を最後まで貫き通すことを意味する「初志貫徹」は「初心」ではなく、「初志」を使うのが適していると覚えておきましょう。

「初心」の正しい使い方

間違った言葉である「初心貫徹」の「初心」を使った分かりやすい例としては、「初心に返って自分を見つめ直すことも必要です」「初心を忘れないでください」「あなたと話したおかげで初心に帰ることができました」などがあります。

また、「初心」を使った有名な言葉としては、その道に入ったばかりでまだ未熟な者のことを意味する「初心者」、習い始めのころの謙虚で真剣な気持ちを忘れてはならないことを意味する「初心忘れるべからず」などがあります。

「初志貫徹」の意味

「初志貫徹」とは

「初志貫徹」とは、初めに心に決めた志を最後まで貫き通すことを意味しています。

表現方法は「初志貫徹の精神」「初志貫徹です」「初志貫徹を守る」

「初志貫徹の精神」「初志貫徹です」「初志貫徹を守る」「初志貫徹で乗り越える」などが、「初志貫徹」を使った一般的な言い回しになります。

「初志貫徹」の使い方

「初志貫徹」を使った分かりやすい例としては、「初志貫徹をやり通したおかげで今の自分があります」「初志貫徹をして勉強しつづけた結果、司法試験に合格することができました」「初志貫徹する強い意志力が欲しいです」などがあります。

「初志貫徹」は初めに思い立った希望や考えことを意味する「初志」に、意志や考え方などを貫き通すことを意味する「貫徹」が合わさり、初めに心に決めた志を最後まで貫き通すことを意味する四字熟語です。

「初志貫徹」はプラスのイメージを持っている言葉なので、座右の銘、キャッチコピー、就職活動の自己PRや決意表明などでよく使われています。また、結婚式や祝賀会などのスピーチで他人を褒める場合にも使われている言葉です。

「初志貫徹」の類語

「初志貫徹」の類語・類義語としては、非常に頑なで一度決めたらあくまでも自分の考えや態度を変えようとしないことを意味する「頑固一徹」、最初から最後までずっと変わらないことを意味する「終始一貫」などがあります。

「初心貫徹」の例文

1.「初心貫徹」という言葉は存在しないので、おそらく「初志貫徹」の言い間違いだろう。
2.「初志貫徹」という言葉は初めに心に決めた志を最後まで貫き通すことで、「初心貫徹」という言葉はない。
3.「初心貫徹」という言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.私の座右の銘は初心貫徹ですという言葉を使う人はいるが、正しくは私の座右の銘は初志貫徹ですです。
5.初志貫徹の精神で頑張ったおかげでプロ野球選手になることができましたという言葉はあるが、初心貫徹の精神で頑張ったおかげでプロ野球選手になることができましたという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、「初志貫徹」という言葉を間違えて「初心貫徹」と表現している時などが挙げられます。

「初心貫徹」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「初志貫徹」を間違えて使っている可能性が高いです。

「初心貫徹」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「初心貫徹」ではなく、「初志貫徹」と表現するのが正しい使い方になります。

「初志貫徹」の例文

1.私の好きな言葉は初志貫徹です。この言葉があったからこそプロサッカー選手という職業に就けたのだろう。
2.あなたがこの夢を叶えることができたのは、初志貫徹をしたおかげだと思います。
3.初志貫徹を守って、小さい頃から夢であった宇宙飛行士を目指すことにします。
4.心が折れそうになった時には、初志貫徹という言葉を思い出して頑張るようにしよう。
5.彼の座右の銘は初志貫徹なので、このプロジェクトが成功するまで決して諦めないだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、初めに心に決めた志を最後まで貫き通すことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、「初志貫徹」はプラスのイメージで使われている言葉です。

「初心貫徹」と「初志貫徹」どちらを使うか迷った場合は、「初心貫徹」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「初志貫徹」を使うようにしましょう。

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