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【薫陶】と【陶冶】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「薫陶」(読み方:くんとう)と「陶冶」(読み方:とうや)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「薫陶」と「陶冶」という言葉は、人を育て上げることという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




薫陶と陶冶の違い

薫陶と陶冶の意味の違い

薫陶と陶冶の違いを分かりやすく言うと、薫陶は教育者が他者に影響を与えることを表現する時に使い、陶冶は被教育者の素質を伸ばすことを表現する時に使うという違いです。

薫陶と陶冶の使い方の違い

一つ目の薫陶を使った分かりやすい例としては、「薫陶を受けることで自分の成長を感じ取れるような気がする」「ご薫陶を賜る機会などもうないかもしれない」「薫陶を胸に新たな研究を進めていく」などがあります。

二つ目の陶冶を使った分かりやすい例としては、「彼の人格を陶冶するのに相応しい先生で安心した」「講義を行い多くの学生を陶冶する他、人気作品を生み出す逸材とされる」「宗教の教えに基づいた人間性の陶冶がカリキュラムに含まれている」などがあります。

薫陶と陶冶の使い分け方

薫陶は、お香を焚いて薫りを染み込ませて粘土の形をこねて整えながら陶器を作り上げることを意味する言葉ですが、これが転じて徳や品位などで人を感化して良い方向へと導き教え 育てることを意味します。

一方の陶冶は、陶器などを作り上げるという意味が転じて、その人物が持っている素質や能力を理想の状態まで高める場合に使い、「形式陶冶」や「実質陶冶」などの形で教育学で多く使われている言葉です。

そのため、薫陶と陶冶はどちらも教育者が他者を育てることを意味する言葉ですが、前者は優れている人物である教育者の影響を大きく受けている場合に使い、後者は教育を受ける人物が持つ素質を伸ばしていく場合に使うという違いがあります。

薫陶と陶冶の英語表記の違い

薫陶を英語にすると「discipline」「education」となり、例えば上記の「薫陶を受ける」を英語にすると「provide education」となります。

一方、陶冶を英語にすると「cultivation」となり、例えば上記の「彼の人格を陶冶する」を英語にすると「cultivate his character」となります。

薫陶の意味

薫陶とは

薫陶とは、徳や品位などで人を感化して他者を良い方向へと教え育てることを意味しています。

薫陶は、人を感化することを意味する薫化と陶冶を組み合わせて省略したものと考えられることもあるようですが、薫陶と陶冶は分けて使われています。

表現方法は「薫陶を受ける」「薫陶を賜り」「薫陶を胸に」

「薫陶を受ける」「薫陶を賜り」「薫陶を胸に」などが、薫陶を使った一般的な言い回しです。

薫陶の使い方

薫陶を使った分かりやすい例としては、「もっぱら薫陶を受けたのは入社後世話になった先輩だった」「恩師に薫陶を仰ぐことができた学生皆胸を張っている」「薫陶を頂く機会に感謝致します」「ご薫陶のおかげで結果を残すことができました」などがあります。

その他にも、「薫陶を賜りましたこと嬉しく思います」「大学時代の温かい薫陶を胸に社会人として邁進してまいります」「教授からの薫陶を得ることで評価につながった」「薫陶を受けてこれからの言動にも自信が持てる」などがあります。

薫陶の薫という漢字は良い香りが立ち込めることを意味することが転じて、人徳で他者を感化することを意味し、陶という漢字は人格を作り上げることを意味します。

そのため、これらが組み合わさる薫陶という言葉は、育てる側の人格などで育てられる人を感化することで導き育てることを意味します。

薫陶の類語

薫陶の類語・類義語としては、知識や方法などを教え示すことを意味する「教示」、養い育てることを意味する「養成」、善い方へ教え導くことを意味する「善導」、徳によって感化することを意味する「徳化」などがあります。

陶冶の意味

陶冶とは

陶冶とは、人の性質や能力を育て上げることを意味しています。

陶冶の読み方

陶冶は「とうや」という読み方をします。冶という漢字が治に似ていますが、「とうち」「とうじ」など他の読み方をすることはできません。

表現方法は「人格の陶冶」「精神の陶冶」「品性の陶冶」

「人格の陶冶」「精神の陶冶」「品性の陶冶」などが、陶冶を使った一般的な言い回しです。

陶冶の使い方

陶冶を使った分かりやすい例としては、「人格陶冶には教えたことが嘘だと思われない環境も必要である」「自分の性格は陶冶されるべきであると思うくらい自己中心的だと思う」「学校教育における感情性の陶冶は様々な方法で行われてきた」などがあります。

その他にも、「形式陶冶に基づいたアイデアによって学生たちに応用力が身に付くとされる」「精神を陶冶する学問はいくつも存在し、数学も含まれるとされている」「国民性の陶冶は様々な方法で行われている」などがあります。

陶冶という言葉には「陶器や鋳物を作ること」の意味もありますが、今日日常生活からビジネスシーンなどで多く使われている陶冶は、陶器などを作り上げることを意味する言葉としては使われていません。

また、教科や教材の内容よりも想像力や意志といった精神的な能力を訓練することを重視するべきであるという考え方を意味する「形式陶冶」などのように、教育学で非常に多く使われている言葉です。

陶冶の類語

陶冶の類語・類義語としては、ある目的や方向に向かって教え導くことを意味する「指導」、努力するように励ますことを意味する「鞭撻」、人々に正しい知識を与えて合理的な考え方をするよう導くことを意味する「啓蒙」などがあります。

薫陶の例文と使い方

1.親が音楽関係の仕事をしているため、その他音楽家の薫陶を受けることができ、自分でも環境に恵まれていると感じる。
2.上司からの薫陶を受けて自分は成長してきたため、大事な場面で緊張しない精神力も身に付いたような気がする。
3.薫陶を賜ることなんてないと思っていた人に師事することができ、この縁を無駄にしないよう一生懸命励もうと心に決めた。
4.教師の薫陶よろしきを得たことで自分の中で大きな自信となり、それに伴い実力も付いてきたように思う。
5.ご薫陶を仰ぐことになった先生は博学多才で、専門とする分野以外にも多くの事を教えてもらえる。
6.いるだけで空気が浄化されるような清廉な雰囲気と誰に対しても思いやりの心を持つ部長は、部員みなに薫陶を与えたと思う。
7.料理の修行については今まで師匠がいたわけでもないので薫陶を受ける機会もなく、ずっと独学でやってきました。
8.私が女性の扱いに慣れているのは、姉の薫陶の賜物である。姉は私が学生の時から女心とはこういうものだと叩き込んでくれたのだ。
9.先輩の薫陶のおかげで無事仕事を取ることができました。本当にありがとうございました。また困った時には相談に乗ってくださいね。
10.大学の一学生に過ぎない私が、最新AI技術の権威に薫陶を賜りましたこと大変うれしく思います。

この言葉がよく使われる場面としては、徳や品位などで人を感化して他者を良い方向へと教え育てることを意味する時などが挙げられます。

例文4の「よろしきを得る」とは、適切な行動でいい結果を得ることを意味する表現です。そのため「薫陶よろしきを得る」は、教育者のおかげでいい結果を得られることを意味する表現となります。

陶冶の例文と使い方

1.道徳的品性の陶冶はヘルバルトが『一般教育学』で教育の目的としており、長いこと教育学において取り上げられている。
2.教育は人格を陶冶するために必要なものではあるが、教育を受ける側の置かれる環境に左右されることも少なくはない。
3.歴史に関して陶冶されることで様々な考え方に影響を与えることになるため、その国の歴史の教科書にもその史実に関する考え方が表れる。
4.人間性の陶冶がどの子どもたちに対しても上手く行なわれているようであれば、いじめ発生件数は格段に減るのだろう。
5.教育者の端くれとして情操の陶冶に努めたいと恩師に宣言したが、他人の人生を背負うことが如何に難しいのかをここ最近考えてしまっている。
6.勉強して専門的な知識を身につけるだけでなく、人格の陶冶にも努めてほしいと恩師から言われたことを、教員となった今でも大切にしている。
7.今我々に必要とされているのは、手っ取り早く成果を上げるテクニックではなくて人格の陶冶だということに尽きる。
8.江戸時代の日本の教育はどちらかというと実質陶冶であったが、近代になってからは形式陶冶に大転換して今に至る。
9.鉄は熱いうちに打てというように、人格を陶冶するのは若い時でなければいけない。歳を経てからではすでに遅い。
10.昨今教育現場で個性が叫ばれるものの、一人一人の品性を陶冶する余裕はない。画一的教育も忌避されつつあるのであれば、もはや何も教育できないのではないか。

この言葉がよく使われる場面としては、人の性質や能力を育て上げることを意味する時などが挙げられます。

単純な教育ではなく、その人物の性質や品性などを伸ばして育てることを意味するため、上記例文の「道徳的品性」「人格」「人間性」「情操」などの言葉を伴って使われることが多くあります。

薫陶と陶冶どちらを使うか迷った場合は、教育者が他者に影響を与えることを表す場合には「薫陶」を、被教育者の素質を伸ばすことを表す場合は「陶冶」を使うと覚えておけば間違いありません。

言葉の使い方の例文
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