同じ「しゅってん」という読み方の「出展」と「出典」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「出展」と「出典」という言葉は同音の言葉ですが、意味は大きく異なりますのでご注意下さい。
出展と出典の違い
出展と出典の意味の違い
出展と出典の違いを分かりやすく言うと、出展は展覧会などに出品することを表現する時に使い、出典は引用元となる書物を表現する時に使うという違いです。
出展と出典の使い方の違い
一つ目の出展を使った分かりやすい例としては、「新しいゲームソフトが出展されたことをSNSで後から知った」「出店している企業や製品をリストアップしたカタログを眺める」「体験版の出展が話題となり、イベント当日は大いに賑わった」などがあります。
二つ目の出典を使った分かりやすい例としては、「出典を明らかにすることでより信憑性が増す」「特別表記がない場合には同じサイトを出典としている」「自身の意見ではなく出典に基づいた記述を行う」などがあります。
出展と出典の使い分け方
出展は、展という漢字が平らに広げて並べることや、どこまでも伸びて広がることを表すことから、多くの人に知ってもらい広まることを目的とするために、展示会や展覧会などに商品などを出品することを意味します。
一方の出典は、典という漢字が基本となる書物を意味することから、参考にしたり引用元となる書物を意味します。
つまり、出展は企業などが商品やサービスなどを多くの人に知ってもらうために出品することを指し、出典は参考文献となる書物を指すため、意味が大きく異なります。
出展と出典の英語表記の違い
出展を英語にすると「exhibit」「display」となり、例えば上記の「ゲームソフトが出展された」を英語にすると「a game software title were exhibited」となります。
一方、出典を英語にすると「source」となり、例えば上記の「出典を明らかにする」を英語にすると「indicate the source」となります。
出展の意味
出展とは
出展とは、展示会などに出品することを意味しています。
表現方法は「出展する」「出展を見合わせる」「出展のご案内」
「出展する」「出展を見合わせる」「出展のご案内」などが、出展を使った一般的な言い回しです。
出展の使い方
出展を使った分かりやすい例としては、「積極的に出展したことで多くの人たちが自社製品を目にしたことがあると言う結果となった」「学内の美術作品の展示会に出展が気が付いたら決まっていた」「出展者名が記載されていないため困っている」などがあります。
その他にも、「国際的な評価が高い作品が初めて日本で出展されるらしい」「展覧会出展に向けた創作の方法よりもマイペースな方法を選んでいる」「今でこそ有名となった芸術家の出展を断った企業は悔やむのだろうか」などがあります。
出展と出店の混同に注意
出展は「しゅってん」という読み方をするため、同じ読み方の「出店」と似たような使われ方をされることがありますが、意味は若干異なります。
出展の展という漢字は平らに広げて並べることや、どこまでも伸びて広がることを表すため、出展は多くの人に知ってもらい広まることを目的としていますが、出店は店として商品を売ることを目的としています。
出展という言葉は、ビジネスシーンや芸術作品に関連する場面など展覧会に出品する作品や商品がある場合に使われていることから、出店という言葉ほど日常生活にて使われることはありません。
出展の類語
出展の類語・類義語としては、多くの人が見られるようにすることを意味する「供覧」、書画などを広げたりして見せることを意味する「展覧」、人に見せるために品物を並べることを意味する「陳列」、作品や物品を出すことを意味する「出品」などがあります。
出典の意味
出典とは
出典とは、引用された言葉などの出所の書物を意味しています。
表現方法は「出典を明記する」「出典を示す」「出典を明らかにする」
「出典を明記する」「出典を示す」「出典を明らかにする」などが、出典を使った一般的な言い回しです。
出典の使い方
出典を使った分かりやすい例としては、「出典が不明な画像が多く流出している」「翻訳元からの出典項目を頼りにする」「ゲーム内の出典作品はオリジナルである」「出典一覧の書き方の例は記載されているものを見なければ書けない」などがあります。
その他にも、「出典として使っている箇所をわかりやすくした上で注に文献を記す」「古い文献における出典不明の記録はあまり当てにならない」「出典として用いた書籍はリストに表記した通りです」「出典だけでなく題名の記載もない」などがあります。
出典は、典という漢字が基本となる書物を意味することから、参考にしたり引用元となる書物を意味します。
具体的には、書籍であればタイトルや著者名、出版社名、出版年などを、新聞であれば新聞紙名、記事のタイトル、発行年月日などが記載することとなりますが、論文やレポートの提出する先によって指定がなされており、必要とされる情報が異なる場合もあります。
「出典元」は重複表現の可能性あり
また、「出典元」という表現が使われることも多くありますが、出典に出所となる書物という意味があることから、「頭痛が痛い」などのように意味が重複しているのではないかとも考えられているため、困ったら「引用元」など他の表現を使用しましょう。
出典の類語
出典の類語・類義語としては、照らし合わせて参考にすることを意味する「参照」、ある事柄と他の言葉との間につながりがあることを意味する「関連」、頼りにできる根拠を意味する「典拠」、物事が出てきた元の場所を意味する「出所」などがあります。
出展の例文
この言葉がよく使われる場面としては、展示会などに出品することなどが挙げられます。
例文2のように購入の可否に関しては「出展」という言葉には含まれていないため、別途表記がなされることがほとんどです。
出典の例文
この言葉がよく使われる場面としては、引用された言葉などの出所の書物などが挙げられます。
例文5の「ソース」も、出典が同じように情報源を意味する言葉となります。
出展と出典どちらを使うか迷った場合は、展覧会などに出品することを表す場合は「出展」を、引用元となる書物を表す場合は「出典」を使うと覚えておけば間違いありません。