【随一】と【唯一】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「随一」(読み方:ずいいち)と「唯一」(読み方:ゆいいつ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「随一」と「唯一」という言葉は、どちらも一つのものを表すという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




随一と唯一の違い

随一と唯一の意味の違い

随一と唯一の違いを分かりやすく言うと、随一は物事を比較した中で一番であることを表現する時に使い、唯一は比較ができずそれ以外にはないことを表現する時に使うという違いです。

随一と唯一の使い方の違い

一つ目の随一を使った分かりやすい例としては、「世界随一の技術を持つと言われているメーカーで働くことになった」「伝統行事の中でも随一の規模とされる花火大会は多くの人に人気である」などがあります。

二つ目の唯一を使った分かりやすい例としては、「この町の中で唯一の学校に通っている」「自分だけが唯一テストに合格できたらしい」「甘いものが苦手な息子が唯一間食としてチョコを食べている」などがあります。

随一と唯一の使い分け方

随一と唯一どちらの言葉も、一つのものや一番のものを表しますが、どういう選ばれ方をするのかが大きく異なります。

随一は、数多く存在するものの中の一つを指す言葉として使われていましたが、それが今日でも第一番のものに対して使われることがほとんどとなりました。

一方の唯一は、それだけであることを意味する唯という漢字が使われていることから、それ一つだけしか存在せず、それ以外にはないことを表します。

つまり、随一は比較対象が他にもいくつかある場合に使い、唯一は比較対象が存在しない場合に使います。また、唯一は優劣問わずたった一つしかない場合にも使うことができるのに対して、随一は使うことができません。

随一と唯一の英語表記の違い

随一を英語にすると「second to none」となり、例えば上記の「世界随一」を英語にすると「second to none in the world」となります。

一方、唯一を英語にすると「the only」となり、例えば上記の「唯一の学校」を英語にすると「the only school」となります。

随一の意味

随一とは

随一とは、多くのものの中の一番を意味しています。

随一の読み方

随一は「ずいいち」という読み方をしますが、「ずいいつ」などの読み方はしません。もとは多くあるものの一つを意味する言葉でしたが、これが転じて多くある中の一番のものを指すようになりました。

随一の使い方

随一を使った分かりやすい例としては、「当代随一のオペラ歌手が先日コンサートを行ったらしい」「その地方随一の知名度を誇る老舗旅館の予約が取れた」「最寄り駅周辺で随一を誇るラーメン店を皆おすすめしてくれる」などがあります。

その他にも、「全国随一のサービスを目指して邁進してまいります」「両親は仲の良さで言えば随一の夫婦のようだと思える」「彼女は社内随一の噂好きなのではないかと思っている」「随一の桜の名所として知られている場所へ訪れる」などがあります。

「当代随一」の意味

上記の「当代随一」は、この時代で最も優れていることを意味する表現です。当代の他にも、「世界随一」「国内随一」「業界随一」などの表現で、比較対象の範囲を時代以外でも区分することができます。

「随一連絡」「随一確認」「随一報告」は誤り

また、「随一連絡」「随一確認」「随一報告」などの使い方が散見されますが、何から何まで全てを意味する「逐一」と混同しており、誤った使い方です。随一に全てという意味はありません。

随一の対義語

随一の対義語・反対語としては、これと言って優れた特色もなく当たり前なことを意味する「平凡」、平凡で取り柄のないことを意味する「凡庸」、優れたところのない才能を意味する「凡才」があります。

随一の類語

随一の類語・類義語としては、最も優れていることを意味する「第一」、一番目の順位を意味する「一等」、最も優れているものを意味する「一番」、この上もなく優れていることを意味する「無上」などがあります。

唯一の意味

唯一とは

唯一とは、ただ一つであることを意味しています。

唯一の使い方

唯一を使った分かりやすい例としては、「子どものデザインを使用した唯一無二のバッグを作成した」「国内で唯一の正規品を販売する企業として重宝されている」「その物語では唯一の存在として恐れられている」などがあります。

その他にも、「彼は唯一事故の一部始終を目の当たりにした人物だ」「この植木鉢が祖父の遺してくれた唯一のものだった」「唯一問題視していた案件が無事に片付いた」「全国で行われているイベントでも唯一と言える規模だ」などがあります。

唯一の唯という漢字は、それだけであることを意味することから、それ一つだけしかなく、それ以外には存在しないことを表します。他と比べようもないほど優れている場合にも使われています。

四字熟語「唯一無二」の意味

上記例文の「唯一無二」は、唯一と同じように一つも同じものが他にないことを意味する無二という言葉と組み合わせた、この世でたった一つしかないことを意味する四字熟語です。

「唯一無比」という表現がなされることもあり、無比という言葉も他に比べるものがないことを意味しますが、四字熟語として存在するわけではありません。無二ほどではありませんが、無比も唯一として一緒に使われています。

唯一の対義語

唯一の対義語・反対語としては、色々なものを意味する「凡百」、例外なく全てのものに当てはまることを意味する「普遍」、ある点に偏って存在することを意味する「偏在」があります。

唯一の類語

唯一の類語・類義語としては、他とは関係なく自分一人であることを意味する「独自」、ただ一つであることを意味する「単一」、数が一つであることを意味する「単数」などがあります。

随一の例文

1.業界随一を誇るサービスが売りの業者は多くの人の記憶に残るほどで、誰もがその業者のCMを口ずさむことができるのではないだろうか。
2.この本屋で販売されている商品の種類は国内随一だと思っているため、ここに無いものは他の店には無いと思っている。
3.息子にピアノを演奏させたら当代随一なのではないかと思っていることに対して親馬鹿と言われても仕方がないだろう。
4.東京随一の繁華街を通る駅で人身事故などが起きようものなら多くの人が足止めされることになるだろう。
5.武芸に秀でており家中随一とも称されていた人物は、多くの者に剣術の腕を認められることとなった。
6.実家に帰省しこの地域では随一だと思っている店の和菓子を東京の勤め先に持って行ったら、社長をはじめみんなからこれはおいしいと絶賛され、誇らしい気持ちになった。
7.高校を卒業して初めて同窓会というものに行ってみた。学校随一のイケメンで秀才だった彼に再会したが、40年たった今では見る影もなかった。
8.このメーカーは世界随一の技術を持っているというのだが、就活の企業研究をするまでは全く知らないメーカーであった。
9.この大学は規模は都心の大学には負けるが、キャンパス環境は全国でも随一と言われているのでかねてから興味がありました。
10.我が社は英語、中国語の翻訳なら業界随一の高品質かつ低価格で提供していますので、見積りも気軽にお問い合わせください。

この言葉がよく使われる場面としては、多くのものの中の一番などが挙げられます。

どの例文も比較対象が存在するものに対して使われていますが、比較対象がないものに対しては随一という言葉を使うことができません。

唯一の例文

1.彼は相談や愚痴など文句を言わずに聞いてくれて、安心できる唯一の友人だと思っているが、迷惑ではないだろうかと突然不安になる。
2.世界唯一の人気を誇るミステリー作家の作品を映像化したものは視聴率も高く、人気度が目に見えて分かるだろう。
3.とある植物の唯一の生産地としては知られていた地域はそこまで栄えていなかったため、町おこしの対象として名前が上がった。
4.金曜の夜に酒とつまみを買って帰り、映画を見ながらそれらを味わうのがここ最近の唯一の楽しみだ。
5.利き腕を骨折してから、もう一方の手でスプーンを握って食事をするのが唯一の手段であったが、最初は上手くいかないこともあった。
6.本当ならどんな人でも唯一無二の存在なのに、市場とかセグメントに分けると何の変哲もない存在となってしまう。
7.この盆栽は祖父が残してくれた唯一のものだったので、今でも祖母が大切に手入れをしていました。
8.いつまでも田舎でくすぶっていても仕方がない。田舎の学問より京の昼寝という言葉の通り、私にとっては上京することこそが唯一の道だったのだ。
9.あの時は天涯孤独の身のような心境だったので、彼と出会えたことが唯一の救いだったのかもしれません。
10.彼はスポーツも万能だし、成績も優秀であったが、女性に奥手なのが唯一の欠点で、なかなか交際へと結びつかなかったらしい。

この言葉がよく使われる場面としては、ただ一つであることなどが挙げられます。

例文1や例文2、例文4のように、他にも友人がいたり、楽しみがあるなど、今日では比較対象が存在する場合に対しても使われることが多くあります。

随一と唯一どちらを使うか迷った場合は、物事を比較した中で一番であることを表す場合は「随一」を、比較ができずそれ以外にはないことを表す場合は「唯一」を使うと覚えておけば間違いありません。

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