【習得】と【修得】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「しゅうとく」という読み方の「習得」と「修得」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「習得」と「修得」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。




習得と修得の違い

習得と修得の意味の違い

習得と修得の違いを分かりやすく言うと、習得とは他人から習って覚えること、修得とは自分や他人から学んで会得することという違いです。

習得と修得の使い方の違い

一つ目の習得を使った分かりやすい例としては、「技術を習得するための練習はとても大変だ」「仕事で使う機会の操作方法を習得した」「漁業技術の習得に励んでいる」「ディフェンスをドリブルで抜く技術の習得に努める」などがあります。

二つ目の修得を使った分かりやすい例としては、「残り一年間で30単位を修得しないといけない」「卒業までに必要な修得単位数は残り15です」「4年生を対象に実務実習での学修の修得度のアンケートをした」などがあります。

習得と修得の使い分け方

習得と修得は使い分けがとても曖昧な部分も多いです。あえて言うならば、技術などを身につけた時には習得、学問を身につけた時には修得を使うと覚えておけば間違いないでしょう。また、習って覚えた時には習得、学んで会得した時には修得を使ってください。

習得と修得の英語表記の違い

習得を英語にすると「acquire」となり、例えば「医学の知識と技術の習得に努める」を英語にすると「Strive to acquire medical knowledge and skills」になります。

一方、取得を英語にすると「learn」となり、例えば上記の「修得しないといけない」を英語にすると「I have to learn」となります。

習得の意味

習得とは

習得とは、学問や技芸などを習って覚えることを意味しています。

表現方法は「習得する」「習得を図る」「習得に努める」

「習得する」「習得を図る」「習得に努める」などが、習得を使った一般的な表現方法です。

習得の使い方

習得を使った分かりやすい例としては、「最短でプログラミングを習得するノウハウを教わった」「英語を習得するのはとても難しい」「彼は新しい変化球の習得に励んでいる」「仕事の役に立つ技能の習得に努めている」などがあります。

その他にも、「不器用なので人一倍技術の習得に時間がかかる」「ドイツ語を習得するにはまだまだ時間がかかりそうだ」「アラビア語は習得するのがとても難しい」「アルバイトで接客知識を習得するこができた」などがあります。

習得という言葉は習って覚えることを意味するので、他人から教わって技術を身につけた時に使われる言葉になります。また、習得は「スポーツの技術」「仕事の技術」「語学」「運転免許」など様々な場面で使うことができるので、とても馴染みのある言葉なはずです。

習得の類語

習得の類語・類義語としては、物事の意味を十分に理解して自分のものにすることを意味する「会得」、学問や技術などを学び習うことを意味する「学習」などがあります。

習得の習の字を使った別の言葉としては、知識などを学んで身につけることを意味する「習学」、学問や技芸などを習うことを意味する「習業」、そのことに十分に慣れて上手になることを意味する「習熟」などがあります。

その他にも、文字を練習することを意味する「習書」、よく練習することを意味する「習練」、技術などを師匠から習得することを意味する「習い事」などがあります。

修得の意味

修得とは

修得とは、学問や技芸などを学んで会得することを意味しています。

表現方法は「修得する」「修得単位数」「看護技術修得」

「修得する」「修得単位数」「看護技術修得」などが、修得を使った一般的な表現方法です。

修得の使い方

修得を使った分かりやすい例としては、「今年の修得単位数は40もある」「繰り返し技術練習することが看護技術修得の促進をする」「今年度の学生の単位修得状況は例年よりも少ない」などがあります。

修得は学んで会得することを意味するため、他人から教わらず自分一人で学んでも使える言葉になります。また、一般的には学問関連で使われることが多いです。そのため、学生時代に一度は見かけたことのある言葉でしょう。

修得の類語

修得の類語・類義語としては、学問を学び身につけることを意味する「学修」、学問を修めることを意味する「学修」学問や技能などを習って身につけることを意味する「修習」、物事に熟達することを意味する「マスター」などがあります。

修得の修の字を使った別の言葉としては、学術や技芸などを学んで身につけることを意味する「修業」、宗教や芸道などを学び身につけることを意味する「修道」、学問や芸術などを身につけることを意味する「修文」などがあります。

その他にも、学問などの一定の課程を終えることを意味する「修了」、学問や技芸などが向上するように心身を鍛えることを意味する「修練」、学んで知識を得ることを意味する「修学」、学問や技芸を磨くために努力して学ぶことを意味する「修行」などがあります。

習得の例文

1.技能や知識の習得を図る指導はとても工夫がいるので大変だ。
2.来月から新しい部署に異動になるので、新たな分野の知識の習得に努める。
3.この技は非常に重要な習得事項として認識している。
4.カットボールを習得するために毎日投球練習をしている。
5.運転技術を習得するために、先月から自動車学校に通っている。
6.手に職を付けるために、来年から専門学校へ通いプログラミングを習得することにした。
7.学生時代に和裁を習得したおかげで、手作りの浴衣や甚平を我が子に着せることが出来た。
8.多少の違いはあっても、漢字という文字がある分中国語は日本人にとって比較的習得しやすい言語かもしれない。
9.歴史好きの私は古文書をどうしても読みたくなり、カルチャー講座でそのイロハを習得し、ついには講師に師事するまでに至ったのです。
10.憧れの料理の先生に弟子入りすることが出来たので、これから学ばせていただいて技術をを習得していくようにしたい。

この言葉がよく使われる場面としては、学問や技芸などを習って覚えることを表現したい時などが挙げられます。

例文1から例文5のように技術を習って覚えた時に使われることが多い言葉になります。スポーツの技術や仕事の技術などを覚えた時に使う言葉なので、人生で一度は使ったことがあるはずです。

修得の例文

1.真面目に出席してたので、大学卒業までに必要な単位を修得することができた。
2.今年大学をサボりすぎたため、来年は40単位も習得しないと卒業できない。
3.彼女は韓国に留学して韓国語を修得したのでとても尊敬している。
4.必修科目を履修し無事修得することができた。
5.修得単位数があまりにも少なすぎたので、学校をサボっているのが親にバレてしまった。
6.大学卒業のためには、4年間で124単位以上を修得しなければならない。
7.修得技能の差によって給料にも違いが出てくるのだから、どのような技能を選ぶべきか、よく吟味する必要がある。
8.串打ち3年、裂き8年、焼き一生といわれるうなぎ屋の世界、技術を修得するのは並大抵のことではない。
9.同級生は40歳で一念発起して司法試験に挑戦、その後弁護士資格を修得しテレビにも出演している。
10.彼は高校で単位を修得出来ず高校を中退しているが、とても仕事が出来るので学歴だけで人を評価してはいけないと思った。

この言葉がよく使われる場面としては、学問や技芸などを学んで会得することを表現したい時などが挙げられます。

例文1から例文5のように学問関連で使うことが非常に多い言葉になります。学生時代に一度は見かけたことのある言葉なはずです。

また、医療技術を習って覚えた場合は習得ではなく修得を使うことが多いです。習って覚えたので習得を使いそうになりますが、医療という学問学んだということなので修得を使うのが一般的になります。

習得と修得どちらを使うか迷った場合は、習って覚えた時には習得を、学んで会得した時には修得を使うと覚えておきましょう。また、学問関連で習得か修得を使うか迷った場合は修得の方を使っておけば間違いありません。

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