【淘汰】と【排除】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「淘汰」(読み方:とうた)と「排除」(読み方:はいじょ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「淘汰」と「排除」という言葉は、どちらも取り除いていくことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




淘汰と排除の違い

淘汰と排除の意味の違い

淘汰と排除の違いを分かりやすく言うと、淘汰とは邪魔なものを取り除いた結果良いものが残ること、排除とは邪魔なものを取り除くだけという違いです。

淘汰と排除の使い方の違い

一つ目の淘汰を使った分かりやすい例としては、「無駄な作業を淘汰する」「急激な環境の変化に対応出来ず淘汰される」「最低限のマナーも守れない人間は淘汰されるべきだ」「自然淘汰を生きのびるために自己の利益を優先する」などがあります。

二つ目の排除を使った分かりやすい例としては、「反対勢力を排除する」「他の人の意見を排除するようなやり方はあまり好まれません」「人間性に問題のある人々は排除していきたい」「日本において社会的排除は欧州とは全く異なった定義になっている」などがあります。

淘汰と排除の使い分け方

淘汰も排除も邪魔なものを取り除くという共通する意味を持っているのですが、淘汰は邪魔なものを取り除いた結果良いものが残った時に使います。またこの二つ言葉は、人と物両方に使うことが可能であり、ビジネスシーンでもよく使われます。

淘汰と排除の英語表記の違い

淘汰を英語にすると「selection」となり、例えば上記の「自然淘汰」を英語にすると「Natural selection」となります。排除を英語にすると「Exclusion」となり、例えば上記の「社会的排除」を英語にすると「Social exclusion」となります。

淘汰の意味

淘汰とは

淘汰とは、必要でないものを取り除くことを意味しています。

他にも、環境に適応した生物以外が滅びることや、流水や風によって堆積物が選別され少なくなるという意味も持っています。

表現方法は「淘汰されるべき」「淘汰の時代」「淘汰の先」

「淘汰されるべき」「淘汰の時代」「淘汰の先」などが、淘汰を使った一般的な表現方法です。

淘汰の使い方

「ブラック企業は淘汰される」「質の割に値段が高い商品が淘汰された」「競争が激化したことにより弱小企業が淘汰されていく」などの文中で使われている淘汰は、「必要でないものを除くこと」の意味で使われています。

必要でないものを取り除いていく意味の場合、ビジネスシーンで使われることが多いです。

一方、「熱帯地域では熱さに弱い生物は淘汰される」「肉食動物は草食動物が少ない地域だと淘汰されやすい」「降水量が少ない地域では植物が淘汰されやすい」などの文中で使われている淘汰は、「環境に適応した生物以外が滅びること」の意味で使われています。

環境に適応した生物以外が滅びることや、流水や風によって堆積物が選別され少なくなる意味の場合、自然現象などで生物や地質が少なくなる時に使います。日常生活やビジネスシーンでは使わない意味なので、あまり馴染みがないはずです。

淘汰を使った四字熟語としては、「自然淘汰」(読み方:しぜんとうた)と「人為淘汰 」(読み方:じんいとうた)があります。

四字熟語「自然淘汰」の意味

自然淘汰は、環境に適合するものは生存を続け、適合していないものは自然と滅びていくことを意味しています。「自然選択説」とも言われ、「チャールズ・ダーウィン」が樹立した説になります。

四字熟語「人為淘汰」の意味

人為淘汰は、人工的に生物の品種改良を行って、目的にそった個体だけを選び残していくことを意味しています。人為淘汰と自然淘汰は対義語・反対語になっており、「チャールズ・ダーウィン」の自然淘汰説以降、人為的に選択し作られたものを自然淘汰と区別するために呼ばれるようになりました。

淘汰の対義語

淘汰の対義語・反対語としては、一定範囲の中に入れることを意味する「包摂」(読み方:ほうせつ)、複数のものが同時に存在することを意味する「共存」、外から引き入れることを意味する「導入」などがあります。

淘汰の類語

淘汰の類語・類義語としては、能力や人柄などをみて適格者を選ぶことを意味する「選考」、条件や基準に合わないものを取り除くことを意味する「ふるいに掛ける」、データをある基準によって並べ変えていくことを意味する「ソート」などがあります。

排除の意味

排除とは

排除とは、そこから取り除くことを意味しています。

表現方法は「排除する」「排除される」「排除できない」

「排除する」「排除される」「排除できない」などが、排除を使った一般的な表現方法です。

排除の使い方

排除を使った分かりやすい例としては、「日本の学校組織は障害児に対して排除的だと言われている」「社会的に排除されている状態です」「行政処分には排除措置命令というのがある」「感染の可能性は排除できない」などがあります。

その他にも、「すべてのものを排除することにした」「データの競合性や排除性について考察している」「 受け入れてもらえず排除される」「組織や集団から特定の人を排除しようとしている」「工事現場の瓦礫を排除する」などがあります。

排除という言葉は人にも物にも使える言葉です。人に対して使う場合は、あるグループから特定の人を追い出たい時などがあります。そのため、あまり良い意味を持つ言葉ではありません。また、物に対して使う場合は、主に邪魔な物を取り除くという意味になります。

排除の対義語

排除の対義語・反対語としては、受け入れて取り込むことを意味する「受容」、印象などを感じて受け入れることを意味する「感受」などがあります。

排除の類語

排除の類語・類義語としては、邪魔な物を取り除くことを意味する「除去」、建造物や施設を取り払うことを意味する「撤去」、受け入れられないとして退くことを意味する「排斥」(読み方:はいせき)、自分の仲間以外を受け入れないことを意味する「排他」などがあります。

排除の除の字を使った別の言葉としては、その範囲に入らないものとして取り除くことを意味する「除外」、細菌を取り除くことを意味する「除菌」、湿気をなどを取り除くことを意味する「除湿」、戸籍や名簿などから名前を取り除くことを意味する「除籍」などがあります。

淘汰の例文

1.残業ばかりさせる労働基準法を守らない企業は、淘汰されるべきだ。
2.彼の勤務態度は周りに悪影響を及ぼすので淘汰される人であって欲しい。
3.政府が発表した働き方改革によって、企業淘汰の時代に突入していった。
4.生産性の低い非効率な企業は自然淘汰されていくであろう。
5.人間も他の動物と同じように淘汰されていく。
6.あちこちに高級食パン店が出店していたが最近相次いで閉店していて、淘汰が始まっているのを感じる。
7.Fランク大卒の後輩は社内の出世競争の中で自然に淘汰されていくと思っていたが、意外にも出世頭となっている。
8.政府はいちいち産業を規制する必要はない。なぜなら市場原理によって自然淘汰されるのだから。
9.テレビ業界はインターネット業界に負けっぱなしであるので、このまま放っておいても業界は自然淘汰されるだろう。
10.この先の時代は急激な変化に対応できない企業は淘汰されて、変化に適応した企業だけが生き残る。

この言葉がよく使われる場面としては、邪魔なものを取り除いた結果良いものが残ったことを表現したい時などが挙げられます。淘汰が作られた当時は自然界の現象についての意味だったのですが、現代においては比喩的表現としてビジネスシーンでよく使われます。

例文1から例文4はビジネス用語として使われている淘汰の使い方になります。いわゆるブラック企業と呼ばれる企業を、法律によって取り除くことにより、日本社会に良い企業が残るのをイメージするのが分かりやすいはずです。

排除の例文

1.社会から受け入れらず排除される人々は多く存在する。
2.みんなと違う見た目をしていたり、みんなと同じような考え方を持っていない人は、排除される危険に晒されている。
3.ピアス排除とは体がピアスを異物と感じとり、体外へ出そうとする現象のことを言います。
4.相続させたくない人を排除することが出来るらしい。
5.利用規約に違反していないのに、当方の出品が排除される意味がわかりません。
6.彼が突然関連会社に異動になったのは上層部に反抗的だったので組織から排除されたのではないかと噂になっている。
7.自分の生活や人生に必要ない物を排除して生きてきた結果、無味乾燥な人生となってしまった。
8.工場の生産ラインでは作業が正確なだけでなく、いっさいの無駄な動きを排除するよう指導されている。
9.現代社会では強者の論理が幅を利かせ、彼らが劣っていると思った人間や自分達とは違う人間を排除しようという言論が蔓延っている。
10.私はアイデアを練るプロセスの中で、相手側の反論の材料となり得るファクターを排除していく作業を行います。

この言葉がよく使われる場面としては、邪魔なものを取り除くことを表現したい時などが挙げられます。

例文1のようにビジネスシーンでもよく使われる言葉です。社会的排除という言葉もあり、何かが原因で社会から排除されている状態を意味しています。

また、例文2のように学校や会社などのコミュティから排除されたと使う場合は、基本的に良い意味は持ちません。その他にも、例文3や例文5のように日常生活でも使う機会が多い言葉になります。

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