似た意味を持つ「両刃の剣」(読み方:りょうばのつるぎ)と「諸刃の剣」(読み方:もろはのつるぎ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「両刃の剣」と「諸刃の剣」という言葉は、どちらも非常に役に立つが他方では大きな害を与える危険もあるもののことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「両刃の剣」と「諸刃の剣」の違い
「両刃の剣」と「諸刃の剣」の意味の違い
「両刃の剣」と「諸刃の剣」の違いを分かりやすく言うと、「両刃の剣」は一般的に使われていない、「諸刃の剣」は一般的に使われているという違いです。
「両刃の剣」と「諸刃の剣」の使い方の違い
一つ目の「両刃の剣」を使った分かりやすい例としては、「この作戦は素晴らしいが両刃の剣とも言えるだろう」「インターネットはとても便利だが両刃の剣とも言えます」「その作戦は両刃の剣だろう」などがあります。
二つ目の「諸刃の剣」を使った分かりやすい例としては、「彼は才能はあるが我が社にとっては諸刃の剣だろう」「彼はホームランをよく打つが怪我をしやすいので、獲得するのは諸刃の剣だろう」などがあります。
「両刃の剣」と「諸刃の剣」の使い分け方
「両刃の剣」と「諸刃の剣」はどちらも非常に役に立つが他方では大きな害を与える危険もあるもののことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「両刃の剣」は一般的に使われていないのに対して、「諸刃の剣」は一般的に使われているという点です。
また、どちらも辞書に載っている正しい日本語で、基本的に好きな方を使っても問題ありません。
「両刃の剣」と「諸刃の剣」の英語表記の違い
「両刃の剣」も「諸刃の剣」も英語にすると「double-edged sword」となり、例えば上記の「その作戦は両刃の剣だろう」を英語にすると「That plan is double-edged sword」となります。
「両刃の剣」の意味
「両刃の剣」とは
「両刃の剣」とは、非常に役に立つが他方では大きな害を与える危険もあるもののことを意味しています。
「両刃の剣」の読み方
「両刃の剣」の読み方は「りょうばのつるぎ」です。誤って「りょうばのけん」「りょうはのつるぎ」「りょうじんのつるぎ」などと読まないようにしましょう。
「両刃の剣」の使い方
「両刃の剣」を使った分かりやすい例としては、「彼女は優秀な料理人だが素行の悪さを考えると両刃の剣と言えるだろう」「この仕事はとても報酬がいいが危険を伴っているため両刃の剣である」「両刃の剣だったとしても彼を獲得するべきだ」などがあります。
「両刃の剣」は両方に刃のついた剣が語源になります。両方に刃がついた剣で相手を切ろうとして振り上げると、自分を傷つける危険が可能性があるのです。また、役にも立つが、逆に危険をも招きかねません。
このことが転じて、非常に役に立つが他方では大きな害を与える危険もあるもののことを「両刃の剣」と言うようになりました。
つまり、「両刃の剣」はメリットはあるが、デメリットもあるということを警告する場合に使う言葉です。また、高い利益や効果を得るためにダメージを受けることを覚悟するというニュアンスでも使うことができます。
「両刃の剣」の類語
「両刃の剣」の類語・類義語としては、長所がある一方で短所もあることを意味する「一長一短」、危険の多いことを意味する「リスキー」などがあります。
「諸刃の剣」の意味
「諸刃の剣」とは
「諸刃の剣」とは、非常に役に立つが他方では大きな害を与える危険もあるもののことを意味しています。
「諸刃の剣」の読み方
「諸刃の剣」の読み方は「もろはのつるぎ」です。誤って「もろはのけん」「もろばのつるぎ」などと読まないようにしましょう。
「諸刃の剣」の使い方
「諸刃の剣」を使った分かりやすい例としては、「他人を批判することは諸刃の剣であることを覚えておいた方がいいだろう」「諸刃の剣だったとしてもこの契約は結ぶべきだ」「最近の円安傾向は日本経済にとって諸刃の剣だろう」などがあります。
「諸刃の剣」の語源は諸刃です。諸刃とは刀剣などで鎬を境に両方に刃がついていることで、諸刃の剣で相手を切ろうとして振り上げると、自分を傷つける危険が可能性があるがあります。
これが転じて、非常に役に立つが他方では大きな害を与える危険もあるもののことを「諸刃の剣」と言うようになりました。
つまり、「諸刃の剣」はメリットはあるが、デメリットもあるということを警告する場合に使う言葉です。また、高い利益や効果を得るためにダメージを受けることを覚悟するというニュアンスでも使うことができます。
「諸刃の剣」の類語
「諸刃の剣」の類語・類義語としては、損失の危険が大きいほど高い収益を期待することを意味する「ハイリスクハイリターン」、問題解決のためにとった手段によって起こる損害のことを意味する「副作用」などがあります。
「両刃の剣」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、非常に役に立つが他方では大きな害を与える危険もあるもののことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「両刃の剣」はメリットはあるがデメリットもあるということを表現したい時に使う言葉です。
「諸刃の剣」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、非常に役に立つが他方では大きな害を与える危険もあるもののことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「諸刃の剣」はメリットはあるがデメリットもあるということを表現したい時に使う言葉です。
「両刃の剣」と「諸刃の剣」はどちらも非常に役に立つが他方では大きな害を与える危険もあるもののことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、一般的に使われていないのが「両刃の剣」、一般的に使われているのが「諸刃の剣」と覚えておきましょう。