【茨の道】と【修羅の道】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「茨の道」(読み方:いばらのみち)と「修羅の道」(読み方:しゅらのみち)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「茨の道」と「修羅の道」という言葉は、どちらも苦難や困難が多い人生のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「茨の道」と「修羅の道」の違い

「茨の道」と「修羅の道」の意味の違い

「茨の道」と「修羅の道」の違いを分かりやすく言うと、「茨の道」は会社経営や芸術などで使うことが多い、「修羅の道」はスポーツシーンなどの勝敗がつく場面で使うことが多いという違いです。

「茨の道」と「修羅の道」の使い方の違い

一つ目の「茨の道」を使った分かりやすい例としては、「ここから会社を立て直すのは茨の道だろう」「茨の道を通ってきたことで今の私があると思っています」「彼女の人生は困難が多くて茨の道を辿っている」などがあります。

二つ目の「修羅の道」を使った分かりやすい例としては、「この先が修羅の道であったとしても諦めずに頑張りたいです」「この大会は世界一を決めるので間違いなく修羅の道だろう」などがあります。

「茨の道」と「修羅の道」の使い分け方

「茨の道」と「修羅の道」はどちらも苦難や困難が多い人生のことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「茨の道」は会社経営や芸術などで使うことが多いのに対して、「修羅の道」はスポーツシーンなどの勝敗がつく場面で使うことが多いという点です。

あくまで多いだけなので、スポーツ選手などが「茨の道」を使っても問題ありません。

「茨の道」と「修羅の道」の英語表記の違い

「茨の道」を英語にすると「thorny path」「thorny road」となり、例えば上記の「彼女の人生は困難が多くて茨の道を辿っている」を英語にすると「Her life is full of difficulties and she treads a thorny path」となります。

一方、「修羅の道」は仏教が語源の言葉なので、直訳した英語はないと覚えておきましょう。

「茨の道」の意味

「茨の道」とは

「茨の道」とは、困難な状況や苦難の多い人生のことを意味しています。

「いばらの道」とひらがな表記も可能

「茨の道」は漢字で表記することも多いですが、ひらがなで「いばらの道」と表記しても問題ありません。

表現方法は「茨の道を行く」「茨の道を歩む」「茨の道を進む」

「茨の道を行く」「茨の道を歩む」「茨の道を進む」などが、「茨の道」を使った一般的な言い回しになります。

「茨の道」の使い方

「茨の道」を使った分かりやすい例としては、「例え茨の道であったとしても新しいことにチャレンジしたいです」「この先が茨の道であろうと自分の夢のために突き進むことにする」「茨の道を経て成功の日を迎えることができました」などがあります。

「茨の道」は困難な状況であったり、苦難の多い人生のことを喩えた慣用句です。これから人生で困難が待ち受けている場合や、今までの人生で苦難があった時などに使える表現になります。

慣用句とは二語以上の単語が結合して、それ全体である特定の意味を表す言葉のことを指しています。

「茨の道」の語源

「茨の道」の語源は茨です。茨とはバラやカラタチなどの棘のある低木の総称ことを意味しています。そして、棘のある道を進むのはそう簡単なことではありません。これが転じて、困難な状況や苦難の多い人生のことを「茨の道」と言うようになりました。

「茨の道」の類語

「茨の道」の類語・類義語としては、物事をするのが非常に難しいことを意味する「困難」、苦しみや困難のことを意味する「苦難」などがあります。

「修羅の道」の意味

「修羅の道」とは

「修羅の道」とは、争いや怒りの絶えない世界で生きていくことを意味しています。

表現方法は「修羅の道を行く」「修羅の道を歩む」

「修羅の道を行く」「修羅の道を歩む」などが、「修羅の道」を使った一般的な言い回しになります。

「修羅の道」の使い方

「修羅の道」を使った分かりやすい例としては、「彼は戦争という修羅の道で生き残った屈強な兵士です」「修羅の道を超えた先には明るい未来が待っているだろう」「ここから先は修羅の道になるに違いない」などがあります。

「修羅の道」は争いや怒りの絶えない世界で生きていくことを意味する慣用句です。これから人生で困難が待ち受けている場合や、今までの人生で苦難があった時などに使える表現になります。

「修羅の道」はただ困難や苦難が待ち受けているのではなく、戦争などの戦いや、スポーツなどの勝敗があるものに対して使うことが多いというのが特徴です。

「修羅の道」の語源

「修羅の道」の語源は修羅です。修羅とは阿修羅の略称で、インド神話で不思議な力を備えていた神のことを意味しています。阿修羅は常にインドラ神と争う悪魔や鬼神と言われていました。そのため、戦闘の神様とも言われていたそうです。

また、修羅が通過したあとは深い轍が残るので苦しい道や進むのが困難な道とも言われていました。これが転じて、争いや怒りの絶えない世界で生きていくことを「修羅の道」と言うようになりました。

「修羅の道」の類語

「修羅の道」の類語・類義語としては、相手に勝とうとして争うことを意味する「闘争」などがあります。

「茨の道」の例文

1.これだけ会社が大きくなれたのは、茨の道を乗り越えることができたからだろう。
2.漫画家になるのは茨の道だったとしても、小さい頃からの夢なので追いかけたいです。
3.彼は音楽家として成功するまで、どれだけの茨の道を歩んできたのだろうか。
4.長い長い茨の道を経て、ようやく医者になることができました。
5.司法試験までの期間は茨の道だが、乗り越えた先にはきっと良い未来が待っているだろう。
6.これまでのキャリアを捨てて不安定な道を選ぶなんて茨の道を行くようなものだと思うが、一度きりの人生後悔したくないと思った。
7.経営者は茨の道を進む中で、新しいビジネスモデルを確立することができた。
8.社長のその決断は誰からも賞賛されない茨の道であったので、反対する者が相次ぎました。
9.人生において、茨の道を進む中で自分自身と向き合い、自分自身を成長させることができる。
10.もし茨の道か行き止まりしかないなら、道がある方を選ぶだろう。だから私は茨の道を選ぶことにしたのだ。

この言葉がよく使われる場面としては、困難な状況や苦難の多い人生のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「茨の道」は人生で苦労する時などに使う言葉です。

「修羅の道」の例文

1.ワールドカップで日本代表に選ばれるのは修羅の道だ。日々の練習を頑張るしかないだろう。
2.世界中から天才が集まる本大会で勝ち抜くのは、まさに修羅の道だろう。
3.この先が修羅の道であったとしても、自分の夢のために突き進んでいきたいです。
4.猛者と戦うという修羅の道を乗り越えて、無事優勝することができました。
5.オリンピックで金メダルを獲得するのは修羅の道だが、自分の夢なので追い続けたいです。
6.私達のチームは厳しい訓練と戦いの修羅の道を歩んで、ようやくこの大会に出場できました。
7.我々は修羅の道を越えた先に、明るい未来が待っていると信じていたから頑張ってこれたのに、こんな結果に甘んじることになろうとは思ってもみませんでした。
8.今後のビジネス展開は確かに修羅の道となりそうだけれど、挑戦しなければ新たな成功は訪れない。
9.神童とちやほやされてきた彼にとっては、優秀な学生が集まるこの学び舎は修羅の道となるかもしれません。
10.日本と比べ、シリコンバレーでのスタートアップは、競争の激しい修羅の道だが、それが成功への道でもある。

この言葉がよく使われる場面としては、争いや怒りの絶えない世界で生きていくことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「修羅の道」は人生で苦労する時などに使う言葉です。

「茨の道」と「修羅の道」はどちらも苦難や困難が多い人生のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、会社経営や芸術などで使うことが多いのが「茨の道」、スポーツシーンなどの勝敗がつく場面で使うことが多いのが「修羅の道」と覚えておきましょう。

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