【文言】と【文章】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「文言」(読み方:もんごん)と「文章」(読み方:ぶんしょう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「文言」と「文章」という言葉は、似ていても意味は大きく異なりますので、ご注意下さい。




文言と文章の違い

文言と文章の意味の違い

文言と文章の違いを分かりやすく言うと、文言は語句を表現する時に使い、文章はいくつかの文のまとまりを表現する時に使うという違いです。

日本語は小さな単位にわけて考えることができます。一番小さい単位は辞書を引く際に使う「単語」です。その単語を助詞・助動詞でつなげ意味を持たせ、句点で終わらせたものを「文」と言います。この文がいくつも集まったものが「文章」です。

文言とは文章中の語句を意味します。したがって日本語の単位として一番近いものは「単語」となり、「文章」とは大きく違うことがわかります。

文言と文章の英語表記の違い

文言を英語にすると「words」「wording」となり、例えば「意見の文言事例」を英語にすると「example wording of opinion」となります。

一方、文章を英語にすると「sentence」「essay」「article」となり、例えば「間違いの文章」を英語にすると「incorrect sentences」となります。

文言の意味

文言とは

文言とは、文章中の語句、言い回しや言葉を意味しています。

表現方法は「文言を入れる」「文言を加筆する」「文言を追加する」

「文言を入れる」「文言を加筆する」「文言を追加する」「文言を変更する」などが、文言を使った一般的な言い回しです。

文言の使い方

文言を使った分かりやすい例としては、「公用文に毎回ユニークな文言を入れる市長が話題だ」「文言を追加するのであれば事前に上長への確認をするように」「文言を変更したのは良いが変更前の方がよかった」などがあります。

文言の読み方

文言には「もんごん」と「ぶんげん」、二つの読み方があります。どちらにも文章中の語句や言葉遣いという意味があります。

ただし、後者の「ぶんげん」は、中国の伝統的な文章表現もしくはそのような文体を意味する言葉です。この文言の由来は、中国古代王朝の漢の時代に書面語の一種として『文言伝』が書かれたことによるものです。

中国語における文言は日本語でいう漢文にあたり、中国語の口語を意味する白話が対義語・反対語に当たります。

文言を使った言葉として「文言の整理」と「文言指定区域」があります。

「文言の整理」の意味

前者の「文言の整理」とは言葉や言い回しを変更することを意味します。この使い方は、法律や条例、議案などの公的なルールの修正および変更時に多く使われています。

あくまで文言の整理は、後からできた法律や条例との整合性を図るためなどの修正なので、基本的には改正とは異なります。

「文言指定区域」の意味

後者の「文言指定区域」とは茨城県水戸市で公的に指定された土地です。本来家を建てることが出来ない場所ですが、一定の条件を満たしていれば市に申請をして家を建てることができる土地のことを指します。

文言の類語

文言の類語・類義語としては、言葉や弁舌、おしゃべりな様子を意味する「口説」(読み方:くぜつ)、言葉や言葉遣いを意味する「言辞」(読み方:げんじ)、言語や和歌を意味する「言の葉」などがあります。

文言の言の字を使った別の言葉としては、助けになるような意見や言葉をそばから言ってやることやその言葉自体を意味する「助言」、人の気に入るようなうまい言葉を意味する「甘言」(読み方:かんげん)、物を言わないことを意味する「無言」などがあります。

文章の意味

文章とは

文章とは、文よりも大きな単位や文を連ねてまとまった感想や感情を表現したものを意味しています。

表現方法は「文章を書く」「文章を読む」「文章を入れる」

「文章を書く」「文章を読む」「文章を入れる」などが、文章を使った一般的な言い回しです。

文章の使い方

文章を使った分かりやすい例としては、「難しい漢字は使わずに中学生でも分かる文章を書くことを心がけている」「契約書の長い文章を読むのが面倒で読まずにサインしてしまう」「Excelで図形の中に文章を入れるやり方がわからない」などがあります。

文章を使った言葉として、「文章絶唱」「文章は経国の大業不朽の盛事」「文章のゆらぎ」などがあります。

「文章絶唱」の意味

一つ目の「文章絶唱」(読み方:ぶんしょうのぜっしょう)とは、非常に優れた詩歌や文章を意味する四字熟語です。絶唱はこれ以上ないくらい優れた詩歌を指します。この言葉は中国王朝が南宋の時代に編纂された『鶴林玉露』という随筆が出典となっています。

「文章は経国の大業不朽の盛事」の意味

二つ目の「文章は経国の大業不朽の盛事」とは、文章は国を治めるための大事業であり永遠に朽ちることのない盛大な事業であることを意味する慣用句です。

中国の魏王朝の初代皇帝である文帝が著した『典論』に上の言葉を書いたことに由来して、平安時代の日本でも漢詩文が国家経営にとって非常に重要だと考えられる文章経国思想が広まりました。

「文章のゆらぎ」の意味

三つ目の「文章のゆらぎ」とは、意味が全く同じではあるが複数の書き方ができてしまう言葉を意味します。日本語は漢字とひらがなだけではなくカタカナもあるため、より書き方が増えてバラつきが生まれます。

例えば、野菜である「スイカ」はひらがなで「すいか」と書かれることもあれば漢字で「西瓜」と表現することもできます。

また、「おこなう」という動詞を漢字にした場合「行う」という漢字表記が一般的ですが、「行なう」と表すこともできます。このような表記ゆれが文章のゆらぎです。

文章の類語

文章の類語・類義語としては、書物を書き表すことや書物自体を意味する「著作」、碑文などを作ることやその文章自体を意味する「撰文」(読み方:せんぶん)、注釈などの注文に対する本書の本文を意味する「正文」(読み方:せいぶん)などがあります。

文章の章の字を使った別の言葉としては、詩や文章の断片や抜き出した一部分を意味する「断章」、記念として参加者や関係者に与えるしるしを意味する「記章」、小説や論文などの本題に入る前に前置きとしておかれた文章を意味する「序章」などがあります。

文言の例文

1.社内の役員会議への出席をお願いするメールを打つ時には、過去のメールの文言を参考にしようと思う。
2.その本には少しばかり不穏な文言が躍る帯が掛けられていたため非常に興味をそそられた。
3.先輩の言っているルールは社内規律の文言上読み取ることができないが渋々従っている。
4.「心よりお詫び申し上げます」という文言を使う際には、誰に対して何に対する謝罪かを明らかにする必要があるだろう。
5.文章を書く際は、既出の単語は文言を統一しなければ全て違うものだと勘違いされてもおかしくないだろう。
6.クライアントからこの文言を必ず入れてくれと言われ、補助金事業だからいろいろ決まりごとがあるのだと知った。
7.プレゼン資料の文言にこだわりすぎて、プレゼンの練習不足で案件を逃してしまった。
8.この広告には効果的なキャッチフレーズと共に、商品の特徴を伝える適切な文言を使う必要がある。
9.法案の大枠は完成したが、他にも細かく修正がなされたりして、文言の調整をしなければならない。
10.交渉は覚書の文言を巡って争っていたが、私が折れて一部の文言を削除することで相手側が了承した。

この言葉がよく使われる場面としては、文中の語句や言い回しを意味する時などが挙げられます。

例文2の「文言が躍る」の「躍る」には、文字や活字が躍動感を伴って書かれたり並べられたりするという意味があります。そのため「文言が躍る」という言葉もその本に目が行くような言葉が並べられているということを意味します。

文章の例文

1.基本的には文章全体を通して「です・ます」調や「である」調を統一しなければ読みにくい文章となるだろう。
2.必要書類を提出する際には、文章のねじれがないかを自分だけでなく他の社員にも確認してもらってから提出している。
3.子どもの文章読解のプリントを見せてもらうと、自分も過去に教科書で読んだ内容だったため懐かしく思った。
4.文章を書く前に浮かんでいた内容を書くのに、書き出しをどうしたらいいのかわからず全く筆が進まない。
5.一度書いた文章は寝かせて後日改めて推敲を行うことで、誤字脱字だけではなくより適した表現に気づくことが出来る可能性がある。
6.普段SNSなどで短い文章しか打たないせいか、職場の先輩から君のメールは文章の体をなしていないと注意された。
7.学生の頃は文章読解能力が評価対象だが、大人になってからはコミュニケーション能力が大切になってくる。
8.息子は算数が得意だが、文章問題が苦手なので、本をたくさん読むように言い聞かせています。
9.社内のコミュニケーションを円滑にするために、普段からメールや報告書などの文章を書く際には、言葉遣いや文体に気を配ることが必要だ。
10.学術論文や研究報告書などの専門的な文章は、正確な表現や論理的な展開が求められるため、執筆には専門知識や経験が必要だ。

この言葉がよく使われる場面としては、複数の文で構成されたものを意味する時などが挙げられます。

例文2の「文章のねじれ」とは、主語と述語、論点と結論がかみ合わないことを表す言葉です。

「私は犬の散歩が好きです」という使い方であれば私が好きという文が成立していると言えますが、「私は犬の散歩です」という一文は、私は散歩そのものではないため成立しません。これを文章のねじれといいます。

例文5の「文章を寝かせる」とは、小説などの文章を書いた後少し時間をおくことを意味します。そうした後に隅々まで読むことで例文の通り質を高めることができます。

文言と文章どちらを使うか迷った場合は、文章中の言葉や語句を表す場合には「文言」を、複数の文がまとまったものを表す場合は「文章」を使うと覚えておけば間違いありません。

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