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【蟄居】と【謹慎】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「蟄居」(読み方:ちっきょ)と「謹慎」(読み方:きんしん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「蟄居」と「謹慎」という言葉は、どちらも家の中で反省していることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




蟄居と謹慎の違い

蟄居と謹慎の意味の違い

蟄居と謹慎の違いを分かりやすく言うと、蟄居とは自宅の一室に軟禁状態に置かれる刑罰のこと、謹慎とは自宅から外へ出るのを禁止することという違いです。

蟄居と謹慎の使い方の違い

一つ目の蟄居を使った分かりやすい例としては、「寒い日は蟄居するのが一番だ」「反逆罪により蟄居閉門の罰を与えられた」「お休みの日は蟄居して過ごすのが最高だ」などがあります。

二つ目の謹慎を使った分かりやすい例としては、「不祥事を起こして謹慎処分になった」「タバコを吸うのを辞めて謹慎する」「しばらくの間暴飲暴食を謹慎する」「テレビで不謹慎な発言をしたため非難を受けた」などがあります。

蟄居と謹慎の使い分け方

蟄居と謹慎は江戸時代の刑罰において刑の重さが違いました。蟄居は自宅の一室に軟禁状態になるので実質禁固刑に近かったため謹慎より重い刑罰になります。謹慎は外出や来客が許されないだけで自宅内で家族や使用人と会うのは自由でした。

また、蟄居は現代ではあまり使われない言葉に対して、謹慎は現代でもよく使われるというのも違いの一つです。

蟄居と謹慎の英語表記の違い

蟄居を英語にすると、「House」となり、例えば上記の「蟄居する」を英語にすると「stay in the house」となります。一方、謹慎を英語にすると「modest」となり、例えば上記の「謹慎する」を英語にすると「Be modest」となります。

蟄居の意味

蟄居とは

蟄居とは、家の中に引き籠ることを意味しています。

他にも、江戸時代に武士の科した自宅や一定の場所に閉じ込める刑罰や、虫などが冬眠のために地中に籠ることの意味も持っています。

蟄居の使い方

「今年一番の寒さなので蟄居しよう」「老後は田舎で蟄居生活を楽しもう」「彼女は読書が好きなのでお休みいつも蟄居している」などの文中で使われている蟄居は、「家の中に引き籠ること」の意味で使われています。

一方、「蟄居閉門の刑を言い渡された」「冬を越すために蟄居している」などの文中で使われている蟄居は、「江戸時代に武士の科した自宅や一定の場所に閉じ込める刑罰や虫などが冬眠のために地中に籠ること」の意味で使われています。

蟄居という言葉は、家に中に引き籠るという使いやすい意味を持っているのですが、現代においてはほとんど使われない言葉です。あまり馴染みのない言葉なので初めて聞いた方が多いはずです。

蟄居の由来

蟄居が主に使われたのは江戸時代で、武士を一定の場所に閉じ込めて謹慎させる刑罰のとして扱われていました。蟄居の中には、さらに重い刑罰として永蟄居というのがあり、座敷に牢格子をはめられ一歩も外に出れない終身刑のようなものでした。

四字熟語「蟄居屏息」の意味

蟄居を使った四字熟語としては、「蟄居屏息」(読み方:ちっきょへいそく)があります。蟄居屏息とは、家に籠って外出せずじっと隠れていることを意味しています。

四字熟語「蟄居閉門」の意味

その他にも、「蟄居閉門」(読み方:ちっきょへいもん)があります。蟄居閉門とは江戸時代に武士に科した刑罰のことや、家や部屋に閉じこもって外出しないことを意味しています。

蟄居の類語

蟄居の類語・類義語としては、城などの中に立て籠って敵を防ぐことや家などに籠って外出しないことを意味する「籠城」(読み方:ろうじょう)があります。

蟄居の蟄の字を使った別の言葉としては、心の不満を意味する「蟄懐」(読み方:ちっかい)、冬に虫が地中に籠ることや引き籠ることを意味する「蟄す」、地中に籠って越冬する虫のことを意味する「蟄虫」(読み方:ちっちゅう)などがあります。

その他にも、蛇や蛙などが冬の間地中に籠っていることや表に出ずに籠っていることを意味する「蟄伏」、地に潜んでいる竜のことや活躍する機会を得ないで世に隠れている英雄の例えのことを意味する「蟄竜」(読み方:ちつりょう)などがあります。

謹慎の意味

謹慎とは

謹慎とは、言動を控え目にすることを意味しています。

他にも、一定期間出勤や登校などを差し止める処罰や、江戸時代に上級の武士に科せられた名目上の刑で昼間の出入りを禁じる意味も持っています。

表現方法は「謹慎する」「謹慎処分」「謹慎中」

「謹慎する」「謹慎処分」「謹慎中」「謹慎明け」などが、謹慎を使った一般的な言い回しです。

謹慎の使い方

「お酒を飲むのを辞めて謹慎する」「しばらくの間デザートを食べるのを謹慎する」などの文中で使われている謹慎は、「言動を控え目にすること」の意味で使われています。

一方、「新型のウィルスが流行っているため学校から自宅謹慎を命じられた」「謹慎の刑を受けた」などの文中で使われている謹慎は、「一定期間出勤や登校などを差し止める処罰や、江戸時代に上級の武士に科せられた名目上の刑で昼間の出入りを禁じる意味」の意味で使われています。

謹慎は江戸時代からある言葉なのですが、現代でも日常生活とビジネスシーンの両方でよく使われています。また、謹慎は言動の控え目にするという意味の通りマイナスなイメージしか持っていません。

特に、テレビのニュースなどで頻繁に目にする言葉なため馴染みがあるはずです。政治家や芸能人が不祥事を起こしたため自宅での無期限謹慎や、公務員が不祥事を起こしたため謹慎処分というフレーズはよく使われています。

謹慎の類語

謹慎の類語・類義語としては、人に対して言葉や行動を慎み控えることを意味する「遠慮」、控え目で慎ましいことを意味する「謙虚」、相手に向かって姿勢を低く構えることを意味する「低姿勢」、言動を遠慮がちにすることを意味する「控え目」などがあります。

謹慎の謹字のを使った別の言葉としては、戒めることを意味する「謹戒」(読み方:きんかい)、真面目で厳めしいことを意味する「謹厳」、慎み深く、真面目で温厚なことを意味する「謹厚」、謹んで申し上げることを意味する「謹告」などがあります。

蟄居の例文

1.今年の冬はとても寒かったので蟄居生活を強いられた。
2.大型連休は蟄居して映画鑑賞をたくさんしよう。
3.彼はゲームが好きなのでお休みの日はいつも家に蟄居している。
4.安政の大獄により蟄居処分を受けた。
5.殿の怒りが収まるまで、屋敷の中でひたすら蟄居屏息の日々を送るつもりでいる。
6.二人は国から帰国の上、蟄居せよとの命令を受けたのだが、結局それを守りませんでした。
7.老後は田舎で蟄居生活を楽しもう思っていたが、結局外で忙しく働いています。
8.彼はあいにく蟄居の身であったので、すぐに動き出すことが出来なかった。
9.私は三度の飯より読書が好きなので、休みとなるといつも蟄居して本を読んでいる。
10.彼は出世争いに負け、一線から退いた後は、悠々自適な蟄居生活を送っているようだ。

この言葉がよく使われる場面としては、家の中に引き籠ることを表現したい時などが挙げられます。

例文1から例文3は家に引き籠るの意味で蟄居が使われています。例文4と例文5は江戸時代によく使われていた表現方法になります。

ただし現代では、蟄居という言葉は使わずにそのまま引き籠るを使うことが多いです。例文2の「大型連休は蟄居して映画鑑賞をたくさんしよう」よりも「大型連休は引き籠って映画鑑賞をたくさんしよう」の使い方の方が一般的です。

謹慎の例文

1.問題を起こして会社から謹慎処分を受けたが、給料は貰えるらしい。
2.謹慎中に旅行いったのがバレて懲戒免職が下された。
3.不祥事を起こしてしまったので無期限謹慎処分を受けた。
4.政治家が不謹慎な発言をしたとして謝罪した。
5.謹慎中の過ごし方は人それぞれ違っている。
6.私の知人は高校を謹慎になった期間に密かにレコーディングをしていてその後そのアルバムはヒットした。
7.体重が急激に増加してしまったので、しばらくの間デザートを食べるのを謹慎することにしよう。
8.スポーツ強豪校の監督が、部員への体罰により、学校から謹慎処分を受けた。
9.大学の名誉教授が倫理規則に反する行為があったとして、謹慎処分を科せられたことが判明した。
10.男は謹慎後も何食わぬ顔でしれっと復帰を果たしており、まったく反省の色が見られなかった。

この言葉がよく使われる場面としては、言動を控え目にすることを表現したい時などが挙げられます。

例文1や例文3のように謹慎処分という言葉として使われることは非常に多いです。現代では行動や言動を控え目にする意味で使われることが多いです。また、謹慎は基本的にマイナスなイメージしかない言葉になります。

蟄居と謹慎どちらを使うか迷った時は、現代で意味もよく広まってる謹慎の方を使えば間違いありません。

言葉の使い方の例文
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