似た意味を持つ「幸多からんこと」(読み方:さちおおからんこと)と「幸あらんこと」(読み方:さちあらんこと)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「幸多からんこと」と「幸あらんこと」という言葉は、どちらも幸せがたくさん訪れるようにを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「幸多からんこと」と「幸あらんこと」の違い
「幸多からんこと」と「幸あらんこと」の意味の違い
「幸多からんこと」と「幸あらんこと」の違いを分かりやすく言うと、「幸多からんこと」の方が「幸あらんこと」よりも幸せを願っているというニュアンスが強いという違いです。
「幸多からんこと」と「幸あらんこと」の使い方の違い
一つ目の「幸多からんこと」を使った分かりやすい例としては、「あなた様に幸多からんことをお祈り申し上げます」「新郎新婦の二人に幸多からんことを祈っています」「これらからの人生に幸多からんことを願っています」などがあります。
二つ目の「幸あらんこと」を使った分かりやすい例としては、「この先の人生に幸あらんことを祈っています」「今年一年幸あらんことをお祈り申し上げます」「あなたに幸あらんことを祈っています」などがあります。
「幸多からんこと」と「幸あらんこと」の使い分け方
「幸多からんこと」と「幸あらんこと」は、どちらも幸せがたくさん訪れるようにを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「幸多からんこと」の方が「幸あらんこと」よりも幸せを願っているというニュアンスが強いという点です。
ただし、意味は基本的に同じなので、お互いに置き換えて使っても問題ないと覚えておきましょう。
「幸多からんこと」と「幸あらんこと」の英語表記の違い
「幸多からんこと」も「幸あらんこと」も英語にすると「I wish you all the best」「good luck」となります。
「幸多からんこと」の意味
「幸多からんこと」とは
「幸多からんこと」とは、幸せがたくさん訪れるようにを意味しています。
表現方法は「君の進む道に幸多からんことを」「幸多からんことを祈っております」
「君の進む道に幸多からんことを」「幸多からんことを祈っております」「幸多からんことを願っています」「幸多からんことをお祈り申し上げます」などが、「幸多からんこと」を使った一般的な言い回しになります。
「幸多からんこと」の使い方
「幸多からんこと」を使った分かりやすい例としては、「皆さんの将来に幸多からんことを願っています」「彼の第二の人生に幸多からんことを願うばかりです」「退職後も幸多からんことを祈っています」などがあります。
「幸多からんこと」は、幸せのことを意味する「幸」に、多かろうという推量のことを意味する「多からん」が合わさり、幸せがたくさん訪れるようにのことを意味する言葉です。
「多からん」の「ん」は否定の意味で使用されることが多いので勘違いしやすいですが、この場合はそうであることという推量の意味で使われています。
推量の意味で助動詞「ん」を使うのは古語の使い方であるため、「幸多からんこと」という表現はやや古めかしい響きの言葉です。
「幸多からんこと」は基本的にプラスのイメージで使う言葉なので、結婚式、卒業式、入社式、出産、誕生日、年賀状などのおめでたい場面で使用すると覚えておきましょう。
「幸多からんことをお祈り申しげます」「幸多からんことをお祈りいたします」が敬語表現
「幸多からんこと」は敬語表現ではないので、目上の人に使う場合は「幸多からんことをお祈り申しげます」「幸多からんことをお祈りいたします」などのように、前後の文章に敬語表現を使う必要があります。
「幸多からんこと」の類語
「幸多からんこと」の類語・類義語としては、幸せが多く訪れるように祈ることを意味する「幸多かれ」、幸せが多いことを意味する「幸多き」、相手の幸せを祈ることを意味する「ご多幸をお祈りします」などがあります。
「幸あらんこと」の意味
「幸あらんこと」とは
「幸あらんこと」とは、幸せがたくさん訪れるようにを意味しています。
表現方法は「幸あらんことをお祈りします」「君の進む道に幸あらんことを」
「幸あらんことをお祈りします」「君の進む道に幸あらんことを」などが、「幸あらんこと」を使った一般的な言い回しになります。
「幸あらんこと」の使い方
「幸あらんこと」を使った分かりやすい例としては、「新しい1年が幸あらんことを願っています」「彼らの新しい門出に幸あらんことを祈っています」「今日卒業する皆さんに幸あらんことを願っています」などがあります。
「幸あらんこと」は、幸せのことを意味する「幸」に、あるだろうという推量のことを意味する「あらん」が合わさり、幸せがたくさん訪れるようにのことを意味する言葉です。
「あらん」の「ん」は否定の意味で使用されることが多いので勘違いしやすいですが、この場合はそうであることという推量の意味で使われています。
推量の意味で助動詞「ん」を使うのは古語の使い方であるため、「幸あらんこと」という表現はやや古めかしい響きの言葉です。
「幸あらんこと」は基本的にプラスのイメージで使う言葉なので、結婚式、卒業式、入社式、出産、誕生日、年賀状などのおめでたい場面で使用すると覚えておきましょう。
「幸あらんことをお祈り申しげます」「幸あらんことをお祈りいたします」が敬語表現
「幸あらんこと」は敬語表現ではないので、目上の人に使う場合は「幸あらんことをお祈り申しげます」「幸あらんことをお祈りいたします」などのように、前後の文章に敬語表現を使う必要があります。
「幸あらんこと」の類語
「幸あらんこと」の類語・類義語としては、幸せがあるように祈ることを意味する「幸あれ」、相手が活躍することを祈ることを意味する「ご活躍をお祈りします」などがあります。
「幸多からんこと」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、幸せがたくさん訪れるように願うことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「幸多からんこと」はプラスのイメージで使う言葉です。
「幸あらんこと」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、幸せがたくさん訪れるようにを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「幸あらんこと」はプラスのイメージで使う言葉です。
「幸多からんこと」と「幸あらんこと」はどちらも幸せがたくさん訪れるようにを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「幸多からんこと」の方が「幸あらんこと」よりも幸せを願っているというニュアンスが強い言葉と覚えておきましょう。