似た意味を持つ「カップル」と「アベック」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「カップル」と「アベック」という言葉は、「一組の男女」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
カップルとアベックの違い
カップルとアベックの意味の違い
カップルとアベックの違いを分かりやすく言うと、カップルは男女が目の前にいない時に使い、アベックは目の前にいる時に使うという違いです。
カップルとアベックの使い方の違い
一つ目のカップルを使った分かりやすい例としては、「お似合いのカップルだと言われたが隣にいるのは弟である」「有名人カップルのニュースはSNSで広まっていった」「先輩たちは理想のカップルだと皆に言われている」などがあります。
二つ目のアベックを使った分かりやすい例としては、「たくさんのアベックが公園で花見をしていた」「毎晩隣の家のアベックと夜にすれ違う」「アベックホームランを成し遂げたもののあと一歩足りなかったようで負けてしまった」などがあります。
カップルとアベックの使い分け方
カップルとアベックはどちらも、一組の男女を指す言葉として使われていますが、使い方が若干異なります。
カップルは、一組の男女を指す言葉ですが、上記例文の「有名人カップル」「理想のカップル」など、目の前に当事者らの存在の有無に関わらず、また、どちらかしかおらず揃っていなくとも使うことができる言葉です。
一方のアベックは、二人連れの意味が強いため、上記例文の「たくさんのアベックがいた」などのように二人揃っている場合に対して使われ、特にその二人が客観的に恋人同士であると分かるような状況である時に使われていました。
つまり、カップルは対象の男女が目の前に居ない場合にも使うことができ、アベックは目の届く範囲に存在する場合に使うという違いがあります。さらに、前者は男女以外にも使うのに対して、後者は男女にのみ使われるという違いもあります。
また、アベックは上記例文の「アベックホームラン」のように、短時間で同じ行動を取った二人の人を指す言葉としても使われており、カップルという言葉にこの意味はないため「カップルホームラン」と置き換えて使うことはできません。
カップルとアベックの英語表記の違い
カップルもアベックも英語にすると「couple」となり、例えば上記の「お似合いのカップル」を英語にすると「a good couple」となり、上記の「たくさんのアベック」を英語にすると「a lot of young couples」となります。
カップルの意味
カップルとは
カップルとは、夫婦や恋人などの一組を意味しています。
表現方法は「カップルイラスト」「カップルがすること」「カップルアプリ」
「カップルイラスト」「カップルがすること」「カップルアプリ」などが、カップルを使った一般的な言い回しです。
カップルの使い方
カップルを使った分かりやすい例としては、「今では女性の社会進出もありパワーカップルとして生活する人も少なくない」「カップルの理想の身長差に関するSNSの投稿を見た」「カップル像の理想が高すぎると友人に言われた」などがあります。
その他にも、「カップルアプリを使ったことがない」「カップルとして会う頻度を気にするなら一緒に住む方が楽なのではと感じる」「カップルのイラストを見てこんな恋をしたいと夢を見ている」などがあります。
カップルは英語で「couple」と表記され、「二つ」「二人」「夫婦」といった意味を持ちます。ラテン語の「copula」が語源となった言葉で、日本では1960年頃から使われるようになりました。
それ以前、特に男女の恋人は「アベック」と言い表していましたが、カップルという言葉は性別に縛られずに恋人を表す言葉として使われています。類義語「ペア」よりも両者の結びつきが強いとされています。
「パワーカップル」の意味
上記例文の「パワーカップル」とは、高収入を得る共働きの夫婦を指す言葉で、明確に定義されていないものの、世帯年収1000万以上が基準として上げられることがあります。経済的余裕があるため、消費にも積極的なのが特徴です。
カップルの対義語
カップルの対義語・反対語としては、結婚していないことを意味する「独り身」があります。
カップルの類語
カップルの類語・類義語としては、配偶者やそのような関係の相手を意味する「パートナー」、夫と妻を意味する「夫妻」、良い配偶者を意味する「ベターハーフ」、夫婦の仲を意味する「妹背」(読み方:いもせ)などがあります。
アベックの意味
アベックとは
アベックとは、一組の男女を意味しています。
その他にも、二人組や二つのものが同じ行動をすることを意味する言葉として使われています。
表現方法は「アベックホームラン」「アベックゴール」
「アベックホームラン」「アベックゴール」などが、アベックを使った一般的な言い回しです。
アベックの使い方
「カップルチャンネルはアベックチャンネルと呼ばれていたのだろうか」「アベックたちの独特の世界を邪魔することはできない」「今ではアベックという言葉を聞かない」などの文中で使われているアベックは、「一組の男女」の意味で使われています。
一方、「日本のスケート選手らがアベック優勝した時は全国で盛り上がった」「見事アベックホームランを決めた時の映像が動画サイトに掲載された」などの文中で使われているアベックは、「同じ動きをする二人や二つのもの」の意味で使われています。
アベックは、「ともに」という意味を持つ英語「with」に相当するフランス語「avec」の発音をカタカナ語とした和製英語です。1950年代の若者言葉として使われていましたが、今日では死語として扱われています。
「アベック優勝」の意味
上記例文の「アベック優勝」とは、属する国やチームが同じ男女が共に優勝することを指す言葉で、スポーツの大会などで使われている言葉です。例えば、フィギュアスケート選手の高橋大輔選手と浅田真央選手が同じ大会にて優勝を果たした際に用いられました。
アベックの対義語
アベックの対義語・反対語としては、一人や独身を意味する「シングル」があります。
アベックの類語
アベックの類語・類義語としては、二つで一つであるものを意味する「ペア」、行動を共にする人を意味する「連れ合い」、組み合わせて一揃いにしたものを意味する「セット」、目的実現のために複数人で構成されたチームを意味する「タッグ」などがあります。
カップルの例文
この言葉がよく使われる場面としては、夫婦や恋人などの一組を意味する時などが挙げられます。
例文1の「ビッグカップル」とは、有名人や芸能人同士の恋人や夫婦を指す言葉です。
アベックの例文
この言葉がよく使われる場面としては、一組の男女を意味する時などが挙げられます。
例文3の「アベックパトロール」とは、二人一組で巡回することを意味する日本特有の表現です。
カップルとアベックは、どちらも「一組の男女」を表します。どちらを使うか迷った場合は、男女が目の前にいない場合には「カップル」を、目の前にいる時を表す場合は「アベック」を使うと覚えておけば間違いありません。