似た意味を持つ「支障をきたす」(読み方:ししょうをきたす)と「支障が出る」(読み方:ししょうがでる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「支障をきたす」と「支障が出る」という言葉は、どちらも物事の妨げになることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「支障をきたす」と「支障が出る」の違い
「支障をきたす」と「支障が出る」の意味の違い
「支障をきたす」と「支障が出る」の違いを分かりやすく言うと、「支障をきたす」よりも「支障が出る」の方がやや一般的に使われているという違いです。
「支障をきたす」と「支障が出る」の使い方の違い
一つ目の「支障をきたす」を使った分かりやすい例としては、「昼食をしっかり取らなければ午後の練習に支障をきたす」「捜査に支障をきたすので情報を公開することはできません」「業務に支障きたす結果となってしまい申し訳ございません」などがあります。
二つ目の「支障が出る」を使った分かりやすい例としては、「インターネットが繋がらない状態なので業務に支障が出る」「毎日お酒を飲んでいいたので日常生活に支障が出る」「私のパソコンが遅くなり業務に支障が出る」などがあります。
「支障をきたす」と「支障が出る」の使い分け方
「支障をきたす」と「支障が出る」はどちらも物事の妨げになることを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「支障をきたす」よりも「支障が出る」の方がやや一般的に使われているという点です。
ただし、意味に違いはないので、基本的に好きな方を使って問題ないと覚えておきましょう。
「支障をきたす」と「支障が出る」の英語表記の違い
「支障をきたす」も「支障が出る」も英語にすると「affect」「cause troubles for」「bring problems for」となり、例えば上記の「私のパソコンが遅くなり業務に支障が出る」を英語にすると「My computer gets slower and slower, which starts impeding my task」となります。
「支障をきたす」の意味
「支障をきたす」とは
「支障をきたす」とは、物事の妨げになることを意味しています。
「支障をきたす」の漢字表記
「支障をきたす」を漢字にすると、「支障を来す」と表記することができますがあまり一般的ではありません。余程の理由がない限り、ひらがなの「支障をきたす」を使うようにしましょう。
表現方法は「支障をきたす恐れがある」「業務に支障をきたす」「支障をきたす可能性」
「支障をきたす恐れがある」「業務に支障をきたす」「支障をきたす可能性」などが、「支障をきたす」を使った一般的な言い回しになります。
「支障をきたす」の使い方
「支障をきたす」を使った分かりやすい例としては、「業務に支障をきたすことになってしまい申し訳ございませんでした」「恋人と別れてしまい精神に支障をきたす」「大型台風の影響で物流に支障をきたす」などがあります。
「支障をきたす」はある物事を行うのにぐあいの悪い事情のことを意味する「支障」に、結果としてある事柄や状態を生じさせることを意味する「きたす」が合わさり、物事の妨げになることの意味で使われている言葉です。
「支障をきたす」自体は敬語表現ではない
「支障をきたす」はビジネスシーンと日常生活どちらでも使うことができますが、「支障をきたす」自体は敬語表現ではないので、目上の人に対して使う場合は前後の文章を敬語表現するようにしましょう。
「支障をきたす」は「体に支障をきたす」「精神に支障をきたす」などのように、体調や精神状態がよくないことを表す場合にも使うことが可能です。
「支障をきたす」の類語
「支障をきたす」の類語・類義語としては、支障が生まれることを意味する「支障が生じる」、都合が悪い様子のことを意味する「不都合な」などがあります。
「支障が出る」の意味
「支障が出る」とは
「支障が出る」とは、物事の妨げになることを意味しています。
表現方法は「仕事に支障が出る」「生活に支障が出る」「体に支障が出る」
「仕事に支障が出る」「生活に支障が出る」「体に支障が出る」などが、「支障が出る」を使った一般的な言い回しになります。
「支障が出る」の使い方
「支障が出る」を使った分かりやすい例としては、「自己中心的な人は交友関係で支障が出るだろう」「仕事に支障が出るといけないので今日一日は休むことにしました」「地震の影響により工事のスケジュールに支障が出る」などがあります。
「支障が出る」はある物事を行うのにぐあいの悪い事情のことを意味する「支障」に、発生することを意味する「出る」が合わさり、物事の妨げになることの意味で使われている言葉です。
「支障が出る」自体は敬語表現ではない
「支障が出る」はビジネスシーンと日常生活どちらでも使うことができますが、「支障が出る」自体は敬語表現ではないので、目上の人に対して使う場合は前後の文章を敬語表現するようにしましょう。
「支障が出る」は「体に支障が出る」「精神に支障が出る」などのように、体調や精神状態がよくないことを表す場合にも使うことが可能です。
「支障が出る」の類語
「支障が出る」の類語・類義語としては、支障が出てくることを意味する「支障がある」、何らかが原因で不利益が生じることを意味する「勝手が悪い」などがあります。
「支障をきたす」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、物事の妨げになることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「支障をきたす」はビジネスシーンで使われている言葉です。
「支障が出る」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、物事の妨げになることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「支障が出る」はビジネスシーンで使われている言葉です。
「支障をきたす」と「支障が出る」はどちらも物事の妨げになることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、基本的に大きな違いはないので、好きな方を使って問題ないと覚えておきましょう。