似た意味を持つ「ご指導のほど」(読み方:ごしどうのほど)と「ご指南のほど」(読み方:ごしなんのほど)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「ご指導のほど」と「ご指南のほど」という言葉は、どちらも教えることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「ご指導のほど」と「ご指南のほど」の違い
「ご指導のほど」と「ご指南のほど」の意味の違い
「ご指導のほど」と「ご指南のほど」の違いを分かりやすく言うと、「ご指導のほど」は分野を問わず使える、「ご指南のほど」は武術や芸術という限定した分野で使うという違いです。
「ご指導のほど」と「ご指南のほど」の使い方の違い
一つ目の「ご指導のほど」を使った分かりやすい例としては、「ご指導のほど心よろお願い申し上げます」「まだ理解していない部分が多いのでご指導のほどよろしくお願いいたします」「家庭菜園に挑戦してみようと思うのでご指導のほどよろしくお願いいたします」などがあります。
二つ目の「ご指南のほど」を使った分かりやすい例としては、「ご指南のほどよろしくお願いいたします」「空手を勉強していますのでご指南のほどお願い申し上げます」「絵の書き方をご指南のほどよろしくお願いいたします」などがあります。
「ご指導のほど」と「ご指南のほど」の使い分け方
「ご指導のほど」と「ご指南のほど」はどちらも教えることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「ご指導のほど」は、知識や学問、武術や芸術など、分野問わず幅広い範囲で使うことができます。
一方、「ご指南のほど」は武術や芸術という限定した分野でのみ使う言葉なので、知識や学問について教えてもらう場合には使うことができないというのが違いです。
「ご指導のほど」と「ご指南のほど」の英語表記の違い
英語圏には敬語表現がないので、「ご指導のほど」も「ご指南のほど」も直訳した英語はありませんが、近い表現として「Please provide guidance」があります。
「ご指導のほど」の意味
「ご指導のほど」とは
「ご指導のほど」とは、ある目的や方向に向かって教え導くことを意味しています。
「ご指導の程」は誤用
「ご指導のほど」を漢字にして、「ご指導の程」とするのは誤用になります。なぜなら、断定を避ける「ほど」はひらがなで記載するのが一般的になっているからです。
表現方法は「ご指導のほどよろしくお願いいたします」「今後ともご指導のほど」
「ご指導のほどよろしくお願いいたします」「今後ともご指導のほど」などが、「ご指導のほど」を使った一般的な言い回しになります。
「ご指導のほど」の使い方
「ご指導のほど」を使った分かりやすい例としては、「お忙しい中ご指導のほどありがとうございました」「研究が終了するまで今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします」「本年も変わらぬご指導のほどお願い申し上げます」などがあります。
「ご指導のほど」はある目的や方向に向かって教え導くことを意味する「指導」に、接頭語の「ご」と断定を避ける表現の「ほど」が合わさり、ある目的や方向に向かって教え導くことの意味で使われている言葉です。
「ご指導のほど」は敬語表現であり、かつ「ほど」を使用した柔らかい表現なので、ビジネスシーンにおいて目上の人に対して使うことができます。
「ご指導のほど」は「ご指導のほどよろしくお願いいたします」のように、指導をお願いする場合に使うのが一般的ですが、「ご指導のほどありがとうございました」のように、指導に対するお礼としても使うことができます。
「ご指導のほど」の特徴
「ご指導のほど」は知識や学問だけではなく、武術や芸能などに対しても使用できるので、分野を問わず使えるというのが特徴です。
「ご指導のほど」の類語
「ご指導のほど」の類語・類義語としては、知識や方法などを教え示すことを意味する「ご教示のほど」、助けを求めることを意味する「お助けください」などがあります。
「ご指南のほど」の意味
「ご指南のほど」とは、武術や芸能などを教え示すことを意味しています。
「ご指南の程」
「ご指南のほど」を漢字にして、「ご指南の程」とするのは誤用になります。なぜなら、断定を避ける「ほど」はひらがなで記載するのが一般的になっているからです。
表現方法は「ご指南のほどよろしくお願いいたします」「今後ともご指南のほど」
「ご指南のほどよろしくお願いいたします」「今後ともご指南のほど」などが、「ご指南のほど」を使った一般的な言い回しになります。
「ご指南のほど」の使い方
「ご指南のほど」を使った分かりやすい例としては、「今後ともご指南のほどお願い申し上げます」「水墨画の練習を始めたのでご指南のほどよろしくお願いいたします」「剣道の基本についてご指南のほどお願いいたします」などがあります。
「ご指南のほど」は武術や芸能などを教え示すことを意味する「指南」に、接頭語の「ご」と断定を避ける表現の「ほど」が合わさり、武術や芸能などを教え示すことの意味で使われている言葉です。
「ご指南のほど」は敬語表現であり、かつ「ほど」を使用した柔らかい表現なので、ビジネスシーンにおいて目上の人に対して使うことができます。
「ご指南のほど」は「ご指南のほどよろしくお願いいたします」のように、指導をお願いする場合に使うのが一般的ですが、「ご指南のほどありがとうございました」のように、指導に対するお礼としても使うことができます。
「ご指南のほど」の注意点
「ご指南のほど」を使う上で注意しなければならないのは、武術や芸能などの限定的な分野に対して教えてもらう場合にしか使えないという点です。そのため、知識や学問などについて教えてもらいたい場合には類語である「ご指導のほど」を使うと覚えておきましょう。
「ご指南のほど」の類語
「ご指南のほど」の類語・類義語としては、助言を求めることを意味する「アドバイスをお願いします」、学問や技術などの初歩を教えることを意味する「手解きお願いいします」などがあります。
「ご指導のほど」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、ある目的や方向に向かって教え導くことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「ご指導のほど」は幅広い場面で使うことができる言葉です。
「ご指南のほど」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、武術や芸能などを教え示すことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「ご指南のほど」は限定的な場面で使う言葉です。
「ご指導のほど」と「ご指南のほど」はどちらも教えることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、分野を問わず使えるのが「ご指導のほど」、武術や芸術という限定した分野で使うのが「ご指南のほど」と覚えておきましょう。