【勇壮】と【雄壮】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「ゆうそう」という読み方の「勇壮」と「雄壮」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「勇壮」と「雄壮」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。




勇壮と雄壮の違い

勇壮と雄壮の意味の違い

勇壮と雄壮の違いを分かりやすく言うと、勇壮とは勇ましくて元気であるニュアンスがあり、雄壮とは男らしく盛んであるニュアンスがあるという違いです。

勇壮と雄壮の使い方の違い

一つ目の勇壮を使った分かりやすい例としては、「軍楽隊が勇壮な行進曲を奏でる」「勇壮な若者たちが神輿を担ぐ」「その勇壮さに見ている者も興奮します」「勇壮活発な和太鼓演奏は見事であった」などがあります。

二つ目の雄壮を使った分かりやすい例としては、「雄壮に屋台が激突する喧嘩祭りを見物する」「長い急な坂を雄壮に駆け上がった」「船乗りの歌は雄壮な曲調である」「雄壮な断崖絶壁が続く海岸は迫力満点です」などがあります。

勇壮と雄壮の使い分け方

勇壮と雄壮という言葉は、どちらも「ゆうそう」と読み、物事に対してひるむことなく積極的に向かって行く様子を表します。二つの言葉は同じ意味を持ちますが、あえて違いをあげるならばニュアンスが異なる点です。

勇壮の「勇」は意気が盛んである様子を意味します。一方、雄壮の「雄」は男らしい様子を意味する漢字です。したがって、雄壮という言葉は、力強さやたくましさなどのいかにも男性らしいニュアンスを持っています。この点が、二つの言葉の明確な違いになります。

勇壮と雄壮の英語表記の違い

勇壮も雄壮も英語にすると「brave」「courageous」「heroic」となり、例えば上記の「勇壮な行進曲」を英語にすると「a heroic march」となります。

勇壮の意味

勇壮とは

勇壮とは、勇ましく元気なことを意味しています。

勇壮の読み方

勇壮の読み方は「ゆうそう」です。誤って「ようそう」「ゆうしょう」などと読まないようにしましょう。

勇壮の使い方

勇壮を使った分かりやすい例としては、「山車がおはやしを響かせながら勇壮に練り歩く」「赤坂神社で勇壮な神事が執り行われた」「勇壮な姿に参拝客から歓声があがる」「その水牛は勇壮なねじれた角が付いていた」などがあります。

その他にも、「太鼓を打ちつつ勇壮活発に舞う」「勇壮な大凧に思いを込める」「城下町らしい情緒と勇壮さが感じられる」「岬の勇壮な大自然に感動する」「ダイナミックで勇壮な景観を眺める」などがあります。

勇壮の「勇」は訓読みで「いさましい」と読み、 気力が盛んに奮い立つことを表し、「壮」は勢いが盛んであること、意気に燃えていることを表します。勇壮とは、勇ましく意気盛んなこと、勇ましく元気のよいことを意味する言葉です。

四字熟語「勇壮活発」の意味

勇壮を用いた四字熟語には「勇壮活発」があります。勇壮活発とは、勇ましくて生き生きと元気がよいことを意味します。行動や活動などに対して使用され、活気にあふれていて勢いがあるさまを表す四字熟語です。

勇壮の対義語

勇壮の対義語・反対語としては、少しのことにも怖がったり尻込みしたりすることを意味する「臆病」などがあります。

勇壮の類語

勇壮の類語・類義語としては、勇気があり困難を恐れないさまを意味する「勇敢」、決断力に富み物事を思いきってするさまを意味する「果敢」、きりっとひきしまっているさまを意味する「凛々しい」などがあります。

雄壮の意味

雄壮とは

雄壮とは、雄々しく盛んなことを意味しています。

雄壮の読み方

雄壮の読み方は「ゆうそう」です。誤って「おそう」「おすそう」などと読まないようにしましょう。

雄壮の使い方

雄壮を使った分かりやすい例としては、「雄壮な男祭りに魅了される」「英雄たちの雄壮な活躍が語り継がれる」「両軍が雄壮に激しく戦う」「大海原に雄壮に乗り出して行く」「雄壮なライオンは百獣の王と称される」などがあります。

その他にも、「雄壮な山々の姿をカメラに収める」「雄壮な荒波に畏怖の念を抱く」「眼下には雄壮な景色が広がっていました」「音楽隊は雄壮で力強い演奏を披露した」「雄壮な江戸時代の建築物を巡ってみよう」などがあります。

雄壮の「雄」は訓読みで「おす」と読み、勇ましく強いさまや雄々しいことを意味します。意気が盛んで勇ましいことを表す「壮」と組み合わさり、男らしく物事に意欲を持って勇ましく取り組むさまを意味します。前述した「勇壮」とほぼ同じ意味を持つ言葉です。

雄壮という言葉は、物事に尻込みすることなく積極的に向かう行動や、そのような人に対して使用されています。また、勢いがあって勇ましい音楽や、雄大で凛々しい景観などにも用いられることがあります。

雄壮の対義語

雄壮の対義語・反対語としては、力や元気がなさそうであることを意味する「弱々しい」、気が小さくて臆病なことを意味する「小心」などがあります。

雄壮の類語

雄壮の類語・類義語としては、勇気があって何物をも恐れないことを意味する「勇猛」、意気が盛んで激しいことや勇ましくて立派なことを意味する「壮烈」、男らしいさまや勇ましいさまを意味する「雄々しい」などがあります。

勇壮の例文

1.出初式では、消防団の勇壮な姿に大きな拍手と歓声が飛び交っていました。
2.鎌倉で流鏑馬が開催され、約3万人の見物客が勇壮華麗な時代絵巻を堪能しました。
3.外国人留学生に、勇壮な火祭りの伝統行事について英語で説明しました。
4.高さ30m以上もある岩間から落下する滝の姿は、まさに勇壮な景観でした。
5.この楽器の魅力は、優しい音色から勇壮な音色まで様々な音の引き出しがあることです。
6.鳴り響く太鼓の音に駆り立てられるように、勇壮な姿勢で神輿を担ぐ参列者の姿が目を引いた。
7.浅間大社の祭りでは、流鏑馬で弓を射る勇壮な姿に、参拝客から歓声があがっていた。
8.勇壮なファンファーレとともに、華麗な衣装をまとったパレード隊員たちが一斉に行進を開始した。
9.嵐の吹き荒れる海原を力強く進む帆船は、まるで海の王者のような勇壮さを誇っていた。その姿は、見る者に勇気を与えてくれる。
10.迫り来る暴風雨の中で、普段は温厚な船長が冷静に判断を行う姿は、まさに勇壮そのものであった。

この言葉がよく使われる場面としては、勇ましく元気のよいことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、勇壮の慣用的な言い回しには「勇壮な姿」「勇壮華麗」「まさに勇壮」などがあります。「勇壮華麗」とは、勇ましく元気でありながらも華やかで美しいさまを意味します。

雄壮の例文

1.祭りを盛り上げる男衆たちの雄壮さから、日常からは得られない活力をもらうことができました。
2.この地域に伝わる獅子舞は力強さがあり、男性的で雄壮な演舞であることが特徴です。
3.コンサートは雄壮な和太鼓から始まり、さまざまなジャンルの音楽で観客を楽しませました。
4.山頂から見下ろす雄壮闊達な眺めは、訪れた人を圧倒させる絶景となっています。
5.美しく雄壮な姿の富士山は、日本の象徴として古来より人々を魅了してきました。
6.夜空に輝く無数の星たちは、まるで宝石を散りばめたように美しく、雄壮な宇宙の神秘を感じさせてくれる。
7.昔、漁港として栄えていて、雄壮な海の男達がたくさんいたもんさ。今は寂れてしまって見る影もないがね。
8.その曲は雄壮かつ強烈で、新人グループのデビュー曲とは思えないほどのクオリティーの高さであった。
9.古代ローマ時代の円形闘技場は、雄壮な石造りの建造物として、今もなお人々を魅了し続けている。
10.長い急な坂を雄壮に駆け上がったのはよかったが、その後に息切れがして、年齢を感じる有り様でした。

この言葉がよく使われる場面としては、雄々しく意気盛んなさまを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、雄壮の慣用的な言い回しには「雄壮さ」「雄壮闊達」「雄壮な姿」などがあります。「雄壮闊達」とは、勢いがあってスケールが大きい様子を表します。

勇壮と雄壮という言葉は、どちらも「ゆうそう」と同音同義語です。どちらの言葉を使うか迷った場合、勇ましくて元気なことを表現したい時は「勇壮」を、男らしく盛んなことを表現したい時は「雄壮」を使うようにしましょう。

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