似た意味を持つ「即日」(読み方:そくじつ)と「当日」(読み方:とうじつ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「即日」と「当日」という言葉は、どちらも「その日」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
即日と当日の違い
即日と当日の意味の違い
即日と当日の違いを分かりやすく言うと、即日とは早速その日であるさまを表し、当日とは単純にその日を表すという違いです。
即日と当日の使い方の違い
一つ目の即日を使った分かりやすい例としては、「即日配達の通販サイトを利用する」「即日勤務可の在宅ワークはありますか」「即日融資が可能なカードローン会社をご紹介します」「13時までのご注文なら即日発送でお届けします」などがあります。
二つ目の当日を使った分かりやすい例としては、「受験当日の持ち物リストを作成する」「当日キャンセル無料のホテルを予約しました」「当日消印有効ではなく当日必着です」「当日は何卒よろしくお願いいたします」などがあります。
即日と当日の使い分け方
即日と当日という言葉は、どちらも事柄のあったその日を表しますが、意味や使い方には違いがあります。
即日とは、事があったすぐその日を意味し、その日中に何かが行われることを表します。時間をおかずに早速何かを行うというニュアンスがあり、即時性のある言葉です。「即日発送」とは、注文を受けたら、その日すぐに発送を行うことを表現します。
当日とは、その日を意味し、過去・現在・未来において指定したある日を指す言葉です。前述した「即日」が持つような即時性のニュアンスはなく、「当日発送」とは注文したその日のうちに発送すること単純に表します。
つまり、即日とは早速その日のうちに何かをすることを表し、当日とはその日のうちに何かをすることや指定したある日を表します。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。
即日と当日の英語表記の違い
即日を英語にすると「the same day」「the very day」となり、例えば上記の「即日配達」を英語にすると「same day delivery」となります。
一方、当日を英語にすると「the day」「that day」「the appointed day」となり、例えば上記の「当日の持ち物」を英語にすると「things to bring that day」となります。
即日の意味
即日とは
即日とは、事のあったその日、当日を意味しています。
表現方法は「即日発送」「即日対応」
「即日発送」「即日対応」などが、即日を使った一般的な言い回しです。
即日の使い方
即日を使った分かりやすい例としては、「日払いの即日バイトはありますか」「会社から即日解雇を言い渡されました」「台風のため一部自治体で即日開票ができなかった」「即日入会ができる英語教室の体験を予約する」などがあります。
その他にも、「当行のキャッシングなら即日借入が可能です」「即日発行できるクレジットカードをご案内します」「10万円以下なら審査なしで即日融資が可能です」「SNSの即日即金というキーワードに注意してください」などがあります。
即日の「即」は訓読みで「すなわち」と読み、たちまちであること、ただちに行われるさまを表します。一昼夜を表す「日」と組み合わさり、即日とは、事柄のあったその日を意味し、その日のうちに何かが行われることを表します。「即日開票」「即日解雇」のように、副詞的にも用いる言葉です。
「即日融資」の意味
即日を用いた日本語には「即日融資」があります。即日融資とは、審査や契約などの借入の手続きが完了し、お金を実際に借りられることを意味します。主に消費者金融のカードローンなどで実施されているサービスです。
即日の対義語
即日の対義語・反対語としては、ある出来事よりもあとの日を意味する「後日」などがあります。
即日の類語
即日の類語・類義語としては、すぐその時やすぐさまを意味する「即時」、ある事から次の事が起こるまでに時間をおかないことを意味する「即刻」、すぐその場を意味する「即座」その場ですぐにすることを意味する「即席」などがあります。
当日の意味
当日とは
当日とは、その日、そのことがある日、そのことがあった日を意味しています。
当日の読み方
当日の読み方は「とうじつ」です。誤って「とうひ」「あたりび」などと読まないようにしましょう。
当日の使い方
当日を使った分かりやすい例としては、「当日欠勤の理由を上司に伝える」「当日はよろしくお願いします」「英語検定の当日に発熱してしまいました」「当日消印有効とは、何時までに出せばいいですか」などがあります。
その他にも、「バイク便なら当日配達ができます」「当日予約可能なホテルを探しています」「当日券の購入方法を教えてください」「当日はお気をつけてお越しください」「当日お会いできることを楽しみにしています」などがあります。
当日の「当」は訓読みで「あたる」と読み、「この、その、今話題にしていること」を表す漢字です。二十四時間を表す「日」と結びつき、当日とは、その日を意味し、ある出来事が発生する日や発生した日などを指す言葉です。
「当日消印有効」の意味
当日を用いた日本語には「当日消印有効」があります。当日消印有効とは、郵送物を送付する場合に、切手に消印が付与される日付が期日までであれば、相手方に郵送物が届いていなくても有効であることを意味します。
例えば「3月3日当日消印有効」であれば、3月4日以降に郵便物が届いても3月3日までの消印が付与されていれば有効にみなされます。
当日の対義語
当日の対義語・反対語としては、いつか別の日を意味する「他日」などがあります。
当日の類語
当日の類語・類義語としては、今過ごしているこの日を意味する「今日」、いま身を置いているこの日を意味する「本日」、ある日や不明な日付を意味する「某日」、近い過去のある日を意味する「先日」などがあります。
即日の例文
この言葉がよく使われる場面としては、ある事柄のあったその日を表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、即日の慣用的な言い回しには「即日開票」「即日発行」「即日発送」「即日対応」などがあります。「即日対応」とは、申し込んだその日にサービスを受けられることを表しています。
当日の例文
この言葉がよく使われる場面としては、そのことのある日、そのことのあった日、その日を表現したい時などが挙げられます。
例文3にある「当日券」とは、使用する当日に販売するチケットを意味します。例文4にある当日と本日の違いは、当日は今日に限らず過去や未来の日も表現することができますが、本日は今日に限った日を指す点です。
即日と当日という言葉は、どちらも「その日」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、その日すぐであることを表現したい時は「即日」を、単にその日を表現したい時は「当日」を使うようにしましょう。