【雨天決行】と【荒天中止】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「雨天決行」(読み方:うてんけっこう)と「荒天中止」(読み方:こうてんちゅうし)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「雨天決行」と「荒天中止」という言葉は、どちらも「イベント開催の可否」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




雨天決行と荒天中止の違い

雨天決行と荒天中止の意味の違い

雨天決行と荒天中止の違いを分かりやすく言うと、雨天決行とは雨が降っても開催すること、荒天中止とは悪天候のために開催をやめることという違いです。

雨天決行と荒天中止の使い方の違い

一つ目の雨天決行を使った分かりやすい例としては、「明日の試合は雨天決行です」「本日は午後より雨予報ですが雨天決行します」「SNSで雨天決行の案内が届きました」「雨天決行ですが、台風などの荒天の場合は中止します」などがあります。

二つ目の荒天中止を使った分かりやすい例としては、「来週の試合は荒天中止です」「案内文に荒天中止を記載しておく」「大会運営事務局は荒天中止を発表した」「レディースカップは雨天決行、荒天中止です」などがあります。

雨天決行と荒天中止の使い分け方

雨天決行と荒天中止という言葉は、どちらも屋外イベントの開催について用いられますが、意味や使い方には違いがあります。

雨天決行とは、天気が雨であっても予定通りにイベントを開催することを意味します。原則としてサッカーの試合は雨天決行で実施されますが、音響機器を使う野外ライブなどは雨天中止になることがほとんどです。

荒天中止とは、風雨の激しい天気である場合に、予定していたイベントを取りやめることを意味します。上記例文にある「雨天決行、荒天中止」は、少々の雨ならば開催しますが、雷や大雪などの荒天では中止になることを表現しています。

つまり、雨天決行とは雨でも開催することであり、荒天中止は荒れた天気のために中止することです。二つの言葉は、イベント開催の可否について相反する意味を持つ言葉だと言えるでしょう。

雨天決行と荒天中止の英語表記の違い

雨天決行を英語にすると「being held even if it rains」「come rain or shine」となり、例えば上記の「試合は雨天決行です」を英語にすると「the game will be held even if it rains」となります。

一方、荒天中止を英語にすると「canceled in case of stormy weather」「postponed due to severe weather conditions」となり、例えば上記の「試合は荒天中止です」を英語にすると「the game will be canceled in case of stormy weather」となります。

雨天決行の意味

雨天決行とは

雨天決行とは、屋外で催される行事を、雨が降っていても予定どおり執り行うことを意味しています。

雨天決行の使い方

雨天決行を使った分かりやすい例としては、「盆踊りは雨天決行で開催いたします」「雨が降った場合も雨天決行となります」「明日のクイズ大会は雨天決行ですか」「雨天決行等の情報はナビダイヤルでご案内しております」などがあります。

その他にも、「今夜のフェスは雨天決行ですが荒天中止です」「どのぐらいの雨までなら雨天決行ですか」「すとぷりのライブは雨天決行です」「多少の雨であれば雨天決行します」「雨天決行ですので払い戻しはありません」などがあります。

雨天決行とは、「雨天」と「決行」から成る言葉です。「雨天」は雨の降る空模様のことであり、「決行」は思い切って実行することを表します。雨天決行とは、雨が降った場合にも、イベントなどが予定通りに行われることを意味します。

雨天決行の特徴

雨天決行という言葉は、屋外で開催されるイベントやスポーツの試合などの開催条件として使用されています。雨が降っても予定通りに行うことを表しますが、警報級の土砂降りや落雷を伴う雨の場合には中止されることもあります。

雨天決行の対義語

雨天決行の対義語・反対語としては、雨天によりイベントなどが中止されることを意味する「雨天中止」などがあります。

雨天決行の類語

雨天決行の類語・類義語としては、雨天であった場合に日取りを延ばすことを意味する「雨天順延」、悪条件を押し切って行うことを意味する「敢行」、無理を押しきって強引に行うことを意味する「強行」、困難や反対を押しきって実行することを意味する「断行」などがあります。

荒天中止の意味

荒天中止とは

荒天中止とは、台風などの荒れた天候により、イベントや催しなどが中止されることを意味しています。

荒天中止の読み方

荒天中止の読み方は「こうてんちゅうし」です。誤って「こてんちゅうし」「こうてんちゅうと」などと読まないようにしましょう。

荒天中止の使い方

荒天中止を使った分かりやすい例としては、「今夜の花火大会は荒天中止です」「チラシに荒天中止と書いてありました」「どのぐらいの雨量で荒天中止になりますか」「荒天中止となる基準を教えてください」などがあります。

その他にも、「荒天中止のお知らせをホームページに掲示する」「荒天中止の場合はチケットを払い戻しいたします」「荒天中止の場合の振替日程を連絡する」「東京マラソンは雨天決行、荒天中止です」どがあります。

荒天中止の「荒天」は荒れた空模様のことであり、風雨の激しい天候を指す言葉です。予定していたことがらを取りやめることを表す「中止」と結び付き、荒天中止とは、激しい雨風などの荒れた天気の場合に、予定していたイベントなどの実施を取りやめることを意味します。

荒天中止の特徴

荒天中止という言葉は、屋外で開催される行事やスポーツ競技あるいはライブなどの開催について使用されています。荒天中止となる基準はイベントによって異なりますが、一般的に雷や大雨などの各種警報が発令されると中止になる可能性は高くなります。

荒天中止の対義語

荒天中止の対義語・反対語としては、雨天でも屋外でのイベントを開催することを意味する「雨天決行」などがあります。

荒天中止の類語

荒天中止の類語・類義語としては、予定していたことができなくなることを意味する「お流れ」、実行に際してしばらくようすを見ることを意味する「見合わせ」、約束や予約を取り消すことを意味する「キャンセル」などがあります。

雨天決行の例文

1.今夜は雨が降りそうだが、雨天決行の野外ライブなので実施されるだろう。
2.明日予定しているコロナワクチン反対デモは雨天決行ですので、各自雨具の用意をお願いします。
3.英語字幕付きの映画が観られる屋外シアターイベントは、雨天決行だそうです。
4.屋外リンクで行われるフィギュアスケート競技選手権大会は雨天決行、荒天中止との連絡がありました。
5.諏訪神社の関係者らは、長崎くんちの奉納踊の雨天決行を決めました。

この言葉がよく使われる場面としては、雨が降っていても予定どおりに実施することを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、雨天決行という言葉は、屋外で行われるイベントやライブあるいはお祭りなどの開催について用いられています。

荒天中止の例文

1.荒天中止と言われているが、どのぐらい天気が荒れていたら中止になるのだろう。
2.会場付近で雷が鳴ったら、荒天中止になることは間違いないでしょう。
3.荒天中止の基準はイベントの内容にもよるので、主催者側のお知らせを確認してください。
4.エントリー中の英語キャンプは、雨天決行・荒天中止と言われています。
5.当イベントは原則として雨天決行ですが、荒天中止になる場合もございます。

この言葉がよく使われる場面としては、悪天候によりイベントなどが中止されることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、荒天中止という言葉は、屋外で行われるキャンプやイベントなどの開催条件として用いられています。

雨天決行と荒天中止という言葉は、どちらも「屋外イベント実施の可否」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、雨天でも実施することを表現したい時は「雨天決行」を、悪天候のため中止することを表現したい時は「荒天中止」を使うようにしましょう。

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