【休日】と【休暇】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「休日」(読み方:きゅうじつ)と「休暇」(読み方:きゅうか)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「休日」と「休暇」という言葉は、どちらも「会社の休み」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




休日と休暇の違い

休日と休暇の違いを分かりやすく言うと、休日とはもともと労働の義務がない日、休暇とは労働の義務を免除された日という違いです。

一つ目の休日を使った分かりやすい例としては、「休日の行楽地はどこも混雑しています」「有意義な休日の過ごし方を考える」「休日出勤手当の計算方法を教えてください」「休日にずっと寝てしまう原因は何だろう」などがあります。

二つ目の休暇を使った分かりやすい例としては、「慶弔休暇は何日取得できますか」「病気休暇に関する規定を確認する」「休暇のためメールの返事が遅れました」「公務員に与えられる有給休暇の種類はたくさんあります」などがあります。

休日と休暇という言葉は、どちらも仕事をしなくてもよい日を表しますが、意味や使い方には違いがあります。

休日とは、業務や授業などを休業する日を意味し、ビジネスシーンにおいては労働者が労働する義務を負わない日を指します。労働基準法では法定休日を規定しており、原則として週に一日の法定休日を労働者に与えることが会社に義務付けられています。

休暇とは、会社や学校などで認められた休日以外の休みを意味します。ビジネスシーンにおいては、本来であれば労働義務があるものの、会社によって労働義務が免除される日を表します。休暇には、年次有給休暇や育児休暇などの法定休暇と、慶弔休暇や年末年始休暇などの法定外休暇があります。

つまり、二つの言葉の違いは、労働義務の有無です。休日とはもともと労働者が労働する義務を負わない日であり、休暇とは労働者が労働する義務のある日に会社が労働義務を免除する日を意味します。休日と休暇は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

休日も休暇も英語にすると「holiday」「vacation」となり、例えば上記の「休日の行楽地」を英語にすると「a holiday resort」となります。

休日の意味

休日とは、休みの日、業務や授業などを休む日を意味しています。

その他にも、「国民の祝日のこと」の意味も持っています。

「休日当番医の小児科を調べる」「高熱が出て休日診療所で診てもらいました」「休日おでかけパスの買い方を教えてもらった」「休日出勤の割増賃金が支給されていません」「国民の祝日と国民の休日は別物です」などの文中で使われている休日は、「休みの日」の意味で使われています。

一方、「五月は祝日の多い月です」「来週月曜日の休日はお出かけします」「2024年の休日を数え上げる」「日本の休日をカレンダー上に表示する」などの文中で使われている休日は、「国民の祝日」の意味で使われています。

休日とは、上記の例文にあるように二つの意味を持ち、それぞれの意味で用いられているため、文脈により意味を捉える必要があります。休日の「休」は訓読みで「やすむ」と読み、仕事をやめて心身をやすめることを表し、「日」は一昼夜を表す漢字です。

休日を用いた日本語には「休日出勤」があります。休日出勤とは、土日などの休日に勤め先へ出向いて働くことを意味します。休日が法定休日の場合は「法定休日労働」、所定休日の場合は「時間外労働」となり、賃金の割増率が異なります。

休日の対義語・反対語としては、日曜や祝祭日以外の日を意味する「平日」などがあります。

休日の類語・類義語としては、休む時間や日あるいは期間を意味する「休み」、仕事や運動などを一時やめて休むことを意味する「休憩」、国が定めた祝いの日を意味する「祭日」、休日や祭日を意味する「ホリデー」などがあります。

休暇の意味

休暇とは、会社・官庁・学校などで認められた、休日以外の休みを意味しています。

休暇を使った分かりやすい例としては、「計画的に休暇取得日を割り振る」「社員旅行は有給休暇扱いになります」「ダイヤモンド富士が見えるという休暇村を予約しました」「休暇村近江八幡に行ってきました」などがあります。

その他にも、「休暇届を会社に提出する」「有給休暇の取得理由は不要です」「休暇中も仕事のメールをチェックしています」「長期休暇は英語力を伸ばすチャンスです」「休暇を海外で過ごすためフライトを予約する」などがあります。

休暇の「暇」は訓読みで「ひま」「いとま」と読み、仕事のない時間や仕事のあい間を表す漢字です。働きを一時やめて安らぐことを表す「休」と結びつき、休暇とは、官庁や会社あるいは学校などの公の休みを意味します。

休暇を用いた日本語には「休暇村」があります。休暇村とは、国立公園や国定公園内の景勝地に、国民が安い費用で保養できるように整備された、宿泊設備をもつレクリエーション施設です。1961年に「国民休暇村」として発足し、2012年に一般財団法人へ移行し「休暇村」に改称しました。

休暇の対義語・反対語としては、会社などに勤めて仕事をすることを意味する「勤務」などがあります。

休暇の類語・類義語としては、営業や業務などを休むことを意味する「休業」、連続した休暇や休暇を利用した行楽を意味する「バカンス」、保養や旅行などのための比較的長い休暇を意味する「バケーション」などがあります。

休日の例文

1.平日の睡眠不足が続いているので、休日ずっと寝てしまうことがあります。
2.私の会社では、土曜日を法定外休日、日曜日を法定休日、祝日を法定外休日と定めています。
3.将来は国際的な仕事をしたいので、平日も休日も関係なく毎日2時間程度は英語の勉強をしています。
4.子供に2024年のカレンダーを渡したら、すかさず休日の数をカウントしていました。
5.今日は振替休日ですから、ほとんどの病院は休診日になっているはずです。

この言葉がよく使われる場面としては、勤めや授業などが休みとなる日、休業日、日曜日や国家が定めた国民の祝日を表現したい時などが挙げられます。

例文5にある「振替休日」とは、祝祭日などの休日が日曜日などの他の休日(日曜日、他の祝祭日など)と重なった場合、月曜日以降を休みにして休日が減らないようにする制度のことです。

休暇の例文

1.せっかくの有給休暇なのに、家で仕事ばかりしていたら休暇を取る意味がないだろう。
2.会社の長期休暇を利用して、仕事に役立つビジネス英語の勉強をしています。
3.私が勤めている会社には、病気を患った際に休暇を取得できる制度があります。
4.福利厚生が充実している会社には、さまざまな種類の休暇制度が用意されています。
5.学校の勉強が難しいので、春休みや夏休みなどの長期休暇は補習塾に行っています。

この言葉がよく使われる場面としては、祝日や週休日とは別に、労働者が労働義務を免除されることを定めた日を表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「有給休暇」とは、休んでも出勤したのと同じく賃金が支払われる休暇を意味し、略して「有給」「有休」とも書きます。

休日と休暇という言葉は、どちらも「会社の休み」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、もともと労働義務がない日を表現したい時は「休日」を、労働義務を免除された日を表現したい時は「休暇」を使うようにしましょう。

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