【エッセイ】と【コラム】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「エッセイ」と「コラム」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「エッセイ」と「コラム」という言葉は、「短い文章」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




エッセイとコラムの違い

エッセイとコラムの違いを分かりやすく言うと、エッセイは実体験に基づいた自由な感想を表現する時に使い、コラムは事実に基づいた主張を表現する時に使うという違いです。

一つ目のエッセイを使った分かりやすい例としては、「私の友人はエッセイストで非常に魅力的な文章を書く」「基本的にエッセイは実体験に基づけば自由に書くことができる」「起承転結ではなく序論本論結論の構成でエッセイを書く」などがあります。

二つ目のコラムを使った分かりやすい例としては、「コラム記事を書く練習は評論文など長い文章を書く練習にもなる」「有名なコラムである天声人語は600字程度で書かれている」「コラムは古代ギリシアの建築物に多く見られる」などがあります。

エッセイとコラムはどちらも、短い文章を表す言葉ですが、それぞれ書かれている内容が異なります。

エッセイは、自由な形式で意見や感想を述べた散文を指します。自分自身で見聞きした事物や、体験したことの感想などを書くという特徴があります。英語圏では小論文の意味でも使われるため、日本語では英語の小論文をエッセイと呼ぶこともあります。

一方のコラムは、新聞や雑誌にて短い評論などを掲載する欄やニュース以外の記事を指します。その他にも、建築物に見られる石の円柱や、角柱の建築材を表す言葉としても使われています。

つまり、エッセイは実体験に基づいた自由に書かれた感想を指し、コラムは事実に基づいた主張や分析を指すという違いがあります。

また、前者は文字数にも制限はないのに対して、後者は500字前後であったり2000字以内に収めるなど、出版社などによって異なりますが短く設定されていることが多くあります。

エッセイを英語にすると「essay」となり、例えば上記の「エッセイスト」を英語にすると「an essayist」となります。一方、コラムを英語にすると「column」となり、例えば上記の「コラム記事」を英語にすると「a column article」となります。

エッセイの意味

エッセイとは、自由な形式で意見や感想を述べた散文を意味しています。

エッセイを使った分かりやすい例としては、「エッセイストである彼女は語彙力が膨大であり、様々な経験もしていた」「人気のエッセイ本を購入して通勤中に少しずつ読み進める」「落ち込んだ時に読みたいエッセイはいつも元気をくれる」などがあります。

その他にも、「大人になってから『枕草子』などの古文のエッセイを楽しむことができるようになった」「エッセイと聞くと何を書けばいいのか分からなくなる」「英語のエッセイライティングがスラスラできるほどの英語力はない」などがあります。

エッセイは英語で「essay」と表記され、「随筆」「評論」「試み」といった意味を持ちます。日本語でも同じように使われ、「エッセー」と表記されることも多い言葉です。ただし、「試みる」という動詞として使われるのは英語のみです。

実体験に基づいた意見や感想であったり、自分が見聞きした物事に関する考えを自由に文章で表現したものを指す言葉であり、読み手に伝わるように書かれている点は「日記」と大きく異なります。

また、学術分野では特定の主題について述べる小論文を意味する言葉としても使われることもありますが、基本的には序論、本論、結論の三つの構成で書かれることが多く、特に英語のエッセイではこの形が用いられ、起承転結の構成は用いられていません。

エッセイの対義語・反対語としては、虚構の物語を散文で表した作品を意味する「小説」があります。

エッセイの類語・類義語としては、日常で目に触れた事柄の感想をまとめた短い文章を意味する「小品文」、ウェブ上にて掲載される個人の経験や感想が書かれた記事を意味する「ブログ」、思いつくままに書き記すことを意味する「漫筆」などがあります。

コラムの意味

コラムとは、新聞や雑誌にて短い評論などを掲載する欄やニュース以外の記事を意味しています。

その他にも、建築物に見られる石の円柱や、角柱の建築材を意味する言葉として使われています。

「コラム記事の冒頭は無料だが後半は有料だった」「これだけ記事を書いていれば立派なコラムニストなのかもしれない」「コラムには情報のソースとなるものを示す必要がある」などの文中で使われているコラムは、「囲み記事」の意味で使われています。

一方、「建築用コラムの規格に関する資料を見る」「コラム柱のジョイント方法を詳しく知りたい」「コラムは低コストで高機能と言われている鋼材だ」などの文中で使われているコラムは、「円柱や角柱の建築材」の意味で使われています。

コラムは英語で「column」と表記され、「円柱」「欄」「時評」といった意味を持ちます。日本語でも同じように使われていますが、円柱の意味で使われる場合は、特に古代ギリシアや古代ローマの建築物に用いられている石の円柱を指します。

建築分野では円柱の断面だけでなく、角柱の断面を持つ鋼管を指し、「コラム柱」「コラム材」などのように表現されます。鋼管は大中小の三つに分類され、建築材に用いられる大きなものをコラムと呼び、家具などに使われる小さいものは「パイプ」と呼ばれます。

一般的には、新聞や雑誌などに掲載される、論理性のある文章を指す言葉として使われています。ただ、正確な情報や事実が記載されているだけではなく、筆写の感想や分析も含まれているため、ニュースや報道とは異なります。

コラムの類語・類義語としては、物事の是非を論じたり解説したりすることを意味する「論説」、その会社の責任ある主張として掲載される論説を意味する「社説」、雑誌や新聞などの余白を埋めるための短い記事を意味する「埋め草」などがあります。

エッセイの例文

1.日本の三大エッセイと呼ばれる古典文学は、『枕草子』、『方丈記』、『徒然草』の三作品だ。
2.日本で一番売れたエッセイの著者は、有名なアニメの原作者と同じだったため、私でも名前を知っていた。
3.エッセイや雑誌を読み放題になるサブスクリプションに加入しているため、様々な文章を読むことができる。
4.エッセイの連載が更新されたらすぐに読むようにしている時と、一度前作を読んでから新しいものを読む時がある。
5.英語のエッセイを上手く書くために、まずは序論と本論、そして結論に何を書くのかを大まかに決めることにした。

この言葉がよく使われる場面としては、自由な形式で意見や感想を述べた散文を意味する時などが挙げられます。

小論文に似た言葉として使われることもありますが、英語圏でのエッセイの意味を適用させているため、例文5のように「英語のエッセイ」などのように使われ、日本語で書かれたエッセイはさらに自由に書かれているものを指すことがほとんどです。

コラムの例文

1.コラム執筆にも時間を割いていると聞いたが、一体どのくらいの業務をこなしているのかと驚いてしまった。
2.ホームページでのコラムの書き方を学んだため、まずはテンプレート化するところから始めようと思っている。
3.最近は連載されているコラムを楽しみに雑誌を購入しているところがある。
4.古代ギリシアのコラムには、彫刻が彫られているなど装飾柱としても機能していた。
5.コラムは、角パイプなどよりも大きく、角柱の断面を持つ鋼材を指す言葉として使われている。

この言葉がよく使われる場面としては、新聞や雑誌にて短い評論などを掲載する欄やニュース以外の記事を意味する時などが挙げられます。

例文4や5のように、円柱や角柱の建築材を意味する言葉として使われることもあります。

エッセイとコラムは、どちらも「短い文章」を表します。どちらを使うか迷った場合は、実体験に基づいた自由な感想を表す場合は「エッセイ」を、事実に基づいた主張を表す場合は「コラム」を使うと覚えておけば間違いありません。

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