【特価】と【特売】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「特価」(読み方:とっか)と「特売」(読み方:とくばい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「特価」と「特売」という言葉は、どちらも「特別に安いこと」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




特価と特売の違い

特価と特売の意味の違い

特価と特売の違いを分かりやすく言うと、特価とは安く設定した値段、特売とは安く売るという行為という違いです。

特価と特売の使い方の違い

一つ目の特価を使った分かりやすい例としては、「特価品を求めて長蛇の列ができている」「先日買ったものが特価で売られていた」「スマートフォン本体を特価で購入しました」「今ならキャンペーン特価でご利用いただけます」がなどがあります。

二つ目の特売を使った分かりやすい例としては、「スーパーの特売日をカレンダーにチェックする」「会員だけの特売情報を教えてもらいました」「ドラッグストアで特売の洗剤を買いました」などがあります。

特価と特売の使い分け方

特価と特売という言葉は、どちらもスーパーやネット通販などで使用され、商品を安くすることを表しますが、意味や使い方には違いがあります。

特価とは、特別につけた安い値段を意味します。バーゲンセールや在庫処分などにより、定価よりも安く設定した値段のことです。値引き率の大きさを誇張するために「大特価」「超特価」「激安特価」などと表現することがあります。

特売とは、ある一定の期間、特定の商品について通常の販売価格より安い価格で販売することを意味します。「特売日」とは、特別に安い価格で商品を販売する日のことであり、集客や売上アップを目的として設定されるものです。

つまり、特価とは特別に安く設定した値段のことであり、特売とは特別に安く売る行為を表す言葉です。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

特価と特売の英語表記の違い

特価を英語にすると「special price」「bargain price」となり、例えば上記の「特価品」を英語にすると「articles offered at special prices」となります。

一方、特売を英語にすると「bargain sale」「cut-rate sale」「sales event」となり、例えば上記の「特売日」を英語にすると「bargain day」となります。

特価の意味

特価とは

特価とは、特別に安い値段を意味しています。

特価の使い方

特価を使った分かりやすい例としては、「SNSで特価情報をチェックする」「特価品を狙って開店前に並びました」「英語の参考書を特価で買いました」「特価品伝道者のようにお得な情報を教えてくれるママ友がいます」などがあります。

その他にも、「こちらは現品限りの特価品となります」「生産終了品を特価にてご提供いたします」「明日まで激安特価セールを実施しております」「売れ筋のビジネススーツを大特価で販売中です」などがあります。

特価の「特」は訓読みで「とりわけ」と読み、他との間にはっきりした区別があることを表します。物の値段を表す「価」と組み合わさり、特価とは、特別につけた値段を意味し、特に安い値段を言うことが多い言葉です。

表現方法は「特価品」

特価を用いた日本語には「特価品」があります。特価品とは、特別につけた割引値段の商品を意味します。特価品のなかでも、客寄せのために大幅に値引きした商品のことを「目玉商品」と呼ぶこともあります。

特価の対義語

特価の対義語・反対語としては、前もって決めてある売り値を意味する「定価」、正規価格や定価を意味する「プロパー価格」などがあります。

特価の類語

特価の類語・類義語としては、値段の安いことを意味する「安価」、値段が安いことを意味する「廉価」、安い値段を意味する「安値」、相場がいちばん低いときの値段を意味する「底値」、値段が普通より特に安いことを意味する「格安」などがあります。

特売の意味

特売とは

特売とは、期間を限り、特別に安い値段で品物を売ることを意味しています。

その他にも、「入札によらず、随意契約によって特定の人に売り渡すこと」の意味も持っています。

特売の使い方

「数量限定の特売品が買えて嬉しい」「チラシアプリで特売情報をチェックする」「デパートの特売場で英語の先生にばったり会った」などの文中で使われている特売は、「特別に安い値段で品物を売ること」の意味で使われています。

一方、「先着順での特売を実施します」「縁故特売により財産の一部を処分する」「特売により不公平感が生じています」などの文中で使われている特売は、「入札によらず、随意契約によって特定の人に売り渡すこと」の意味で使われています。

特売とは、上記の例文にあるように二つの意味を持ちますが、一般的には「特別に安い値段で品物を売ること」の意味で用いらています。特に、日時を定めて特別に安い値で売ることを表すことが多い言葉です。

表現方法は「コレクション特売」

特売を用いた日本語には「コレクション特売」があります。コレクション特売とは、普段は扱わない商品を期間限定で特別に販売することを意味します。期間と催事テーマを決めて販売する手法であり、スーパーの「陶器市」や「快適睡眠グッズフェア」などのことです。

特売の対義語

特売の対義語・反対語としては、アパレル業界で値引きせずに正規価格で商品を販売することを意味する「プロパーセール」などがあります。

特売の類語

特売の類語・類義語としては、普通より安い値段で売ることを意味する「安売り」、損を承知で安値で売ることを意味する「投げ売り」、大安売りを意味する「たたき売り」、販売や大売り出しのこを意味する「セール」、商品の価格を下げて行う売り出しを意味する「バーゲン」などがあります。

特価の例文

1.こちらは商品入れ替えのため、大処分特価で大変お安くなっております。
2.セール期間中は、本物の高級牛革を使ったソファを超特価でご提供いたします。
3.ただいまキャンペーン中につき、人気の英語教材セットを特価販売中です。
4.店頭で大特価のポップを見かけると、本当に安いのかを確認しないで買ってしまいそうになります。
5.ネット通販の激安特価情報をお知らせしてくれるブログを、毎日欠かさずチェックしています。

この言葉がよく使われる場面としては、特別につけた値段、特別に安い値段を表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、特価の慣用的な言い回しには「大処分特価」「超特価」「大特価」などがあります。大処分特価とは、在庫を売り切るために特別につけた安い値段を意味します。

特売の例文

1.今日の特売スーパーは家から遠いので、車で買い出しに行きました。
2.新聞を購読しているのは、ニュースが読みたいからではなく特売チラシが欲しいからです。
3.今どきはアプリだけでも特売情報がチェックできるので、新聞購読を辞めようかと思っています。
4.スーパーのレジ係をするようになってから、特売品しか買わないお客様が一定数いることに気付きました。
5.特売で随意契約を結ぶことは、メリットよりもデメリットの方が大きいように感じます。

この言葉がよく使われる場面としては、特定の日時を定めて特別に安い値で売ること、競争入札に付さないで随意契約によって特定の人に売り渡すことを表現したい時などが挙げられます。

例文1から例文4の特売は、日時を定めて特別に安い値で売ることの意味で用いられています。例文5にある特売は、特定の人に売り渡すことを意味しています。

特価と特売という言葉は、どちらも「特別に安くすること」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、特別な安い値段を表現したい時は「特価」を、特別に安く売ることを表現したい時は「特売」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
編集者
株式会社セラーバンク/例文買取センター運営
例文買取センター