【内職】と【在宅ワーク】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「内職」(読み方:ないしょく)と「在宅ワーク」(読み方:ざいたくわーく)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「内職」と「在宅ワーク」という言葉は、どちらも自宅で行う仕事のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「内職」と「在宅ワーク」の違い

「内職」と「在宅ワーク」の違いを分かりやすく言うと、「内職」は被雇用者であること、「在宅ワーク」は個人事業主として企業から仕事を請け負うことという違いです。

一つ目の「内職」を使った分かりやすい例としては、「内職は単純だけど集中力が必要だと感じる」「手先が器用なので内職の仕事が向いていると言われました」「内職で作った部品が大手企業に納品されているらしいです」「子育ての合間に内職をしている」などがあります。

二つ目の「在宅ワーク」を使った分かりやすい例としては、「在宅ワークで時々孤独を感じることもあります」「在宅ワークで海外のクライアントとも仕事をしています」「在宅ワークだと通勤ストレスがないのが良いです」「在宅ワークで翻訳の仕事をしている」などがあります。

「内職」と「在宅ワーク」はどちらもを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「内職」は法律上、企業から雇用されている被雇用者に分類されています。そのため、家内労働法に基づき、工賃の最低額や安全面などの最低限の労働環境が保証されているというのが特徴です。

一方、「在宅ワーク」は企業と雇用関係を結ばずに仕事を行う個人事業主に当たります。そのため、仕事内容も様々で最低賃金の保証もありません。

また、近年では雇用や非雇用を問わず自宅や好きな場所で働くことを「在宅ワーク」と呼ぶことも増えていますが、本来の「在宅ワーク」とは異なる使い方なので間違えないように注意しましょう。

つまり、被雇用者であるのが「内職」、個人事業主として企業から仕事を請け負うのが「在宅ワーク」と覚えておきましょう。

「内職」を英語にすると「piecework at home」や「home-based manual work」となり、例えば上記の「子育ての合間に内職をしている」を英語にすると「She does piecework at home while raising her children」となります。

一方、「在宅ワーク」を英語にすると「remote work」や「work from home」となり、例えば上記の「在宅ワークで翻訳の仕事をしている」を英語にすると「I do translation work from home」となります。

「内職」の意味

「内職」とは、被雇用者として会社などの依頼を受けて自宅で軽作業を行うことを意味しています。

「内職」を使った分かりやすい例としては、「内職で封筒の組み立て作業をしています」「冬休み中だけ内職をして小遣いを稼いだ」「祖母は若い頃から内職をして家計を支えたそうです」「学生時代に内職でシール貼りをしていたことがあります」などがあります。

「内職」は自宅にいながら被雇用者として行う軽作業のことを指す言葉です。そのため、家内労働法に基づき、工賃の最低額や安全面などの最低限の労働環境が保証されています。

「内職」の内容としては、封筒の組み立てやシール貼り、小物の袋詰めなどが代表的です。最近では手芸製品の作成や簡単なデータ入力など、パソコンを使った内職も増えてきています。

「内職」は多くの場合、家計の足しにするために主婦や高齢者が被雇用者として会社と契約し、自宅で作業を行います。作業の内容や進め方は雇い主の指示に従い、作ったものを納品する形で報酬を得ます。

このため、仕事の自由度は高いものの完全に自営で仕事を請け負う「在宅ワーク」とは異なり、雇用契約に基づいて行うのが大きな特徴です。

「内職」は昔の農家が農閑期に家の中で副収入を得るための作業を内の仕事と呼んだことが由来だと言われています。

「内職」の類語・類義語としては、副収入を得るための事業のことを意味する「副業」などがあります。

「在宅ワーク」の意味

「在宅ワーク」とは、自宅を仕事場として会社やクライアントからの仕事を受けて業務を行うことを意味しています。

「在宅ワーク」を使った分かりやすい例としては、「在宅ワークで記事の執筆をしています」「彼は在宅ワークでデザイナーの仕事をしている」「在宅ワークは自己管理が大切だと痛感しました」「在宅ワーク中は家族の存在がありがたいです」などがあります。

「在宅ワーク」は自宅にいながらパソコンや電話などを活用して仕事を行う働き方を表す言葉です。簡単に言うならば、会社に出勤せずに自宅を仕事場として、様々な業務をこなすスタイルを指しています。

「在宅ワーク」は個人事業主として企業から仕事を請け負うというのが特徴です。そのため、仕事内容も様々で最低賃金の保証もありません。

また、近年では雇用や非雇用を問わず自宅や好きな場所で働くことを「在宅ワーク」と呼ぶことも増えていますが、本来の「在宅ワーク」とは異なる使い方なので間違えないように注意しましょう。

「在宅ワーク」の類語・類義語としては、オフィスに行くことなく別の場所で業務を行う形態のことを意味する「リモートワーク」などがあります。

「内職」の例文

1.子どもが学校に行っている間に、家でできる内職をしています。
2.家計の足しにと思い、夜に少しだけ袋詰めの内職をしています。
3.昔から母は家で内職をしていて、私も一緒に手伝いました。
4.近所の奥さんが、毎晩黙々と内職をしているそうです。
5.空いた時間を活用して、コツコツと内職の仕事を続けています。

この言葉がよく使われる場面としては、被雇用者として会社などの依頼を受けて自宅で軽作業を行うことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「内職」は被雇用者である作業を表す時に使う言葉です。

「在宅ワーク」の例文

1.家事と両立しながら、パソコンで在宅ワークをしています。
2.在宅ワークを始めてから、通勤時間がなくなり楽になりました。
3.子どもが小さいので、外に出ずにできる在宅ワークを選びました。
4.在宅ワークでもチームと連絡を取りながら仕事を進めています。
5.在宅ワークに切り替えてから、自分の時間が増えて助かっています。

この言葉がよく使われる場面としては、自宅を仕事場として会社やクライアントからの仕事を受けて業務を行うことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「在宅ワーク」は個人事業主として企業から仕事を請け負う時に使う言葉です。

「内職」と「在宅ワーク」はどちらも自宅で行う仕事のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、被雇用者であるのが「内職」、個人事業主として企業から仕事を請け負うのが「在宅ワーク」と覚えておきましょう。

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