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【比較】と【対比】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「比較」(読み方:ひかく)と「対比」(読み方:たいひ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「比較」と「対比」という言葉は、どちらも比べることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




比較と対比の違い

比較と対比の意味の違い

比較と対比の違いを分かりやすく言うと、比較とは二つ以上のものを比べることを表し、対比とは二つのものを比べることを表すという違いです。

比較と対比の使い方の違い

一つ目の比較を使った分かりやすい例としては、「商品の比較サイトを利用する」「ヨーロッパと日本の比較を図で読み解いた」「複数社からの見積もりを比較する」「比較にならない程の発展」などがあります。

二つ目の対比を使った分かりやすい例としては、「対比年表を使用した学習を行う」「光と陰の対比が美しい絵画を観賞した」などがあります。

比較と対比という言葉は、二つ以上のものを互いに比べ合わせることを表しますが、対比は性質あるいは量の違うものを並べ、その違いを強調することを表します。

また、「比較にならない」という言葉には、桁違いの大きな差があるという意味を持ちます。

比較と対比の英語表記の違い

比較を英語にすると「comparison」となり、例えば上記の「利用可能エネルギーの比較」を英語にすると「Comparison of Usable Energy」となります。

一方、対比を英語にすると「correlation」 「contrast」となり、例えば上記の「光と陰の対比」を英語にすると「the contrast between light and shade」となります。

また、コントラストは写真やテレビなどにおいて、明るい部分と暗い部分の差を表す用語としても使われています。

比較の意味

比較とは

比較とは、他と比べて、異なっている部分やその違いを見定めることを意味しています。

表現方法は「比較する」「比較を行う」「比較にならない」

「比較する」「比較を行う」「比較にならない」などが、比較を使った一般的な表現方法です。

比較の使い方

比較を使った分かりやすい例としては、「複数を比較することで統計が成立する」「条件を変えて比較を行う」などがあります。

他にも、「影響は比較にならないほど規模が拡大している」のように使うことで、比べるに価する対象ではない、桁外れの、群を抜くなど、他のものとは大きな違いがある様子を表すこともあります。

比較の読み方

比較は「ひこう」と読むこともあり、「比校」(読み方:ひこう)と書かれることもあります。

比較の類語

比較の類語・類義語としては、比較できる性質を表す「比類」、情報源などと照らし合わせて確かめる「照査」などがあります。

比べる対象の似ている点または異なる点を検討する「比量」も比べるという意味を持ちますが、仏教用語であるため現代において使用される機会はあまりありません。

比較の「較」の字を使った別の言葉としては、二つ以上の事物を数量的に比べた時の差を意味する「較差」(読み方:かくさ・こうさ)、はかりくらべることを意味する「計較」(読み方:けいこう・けいかく)などがあります。

「較」には明らかという意味もあり、はっきりしている様子を表す「較著」(読み方:こうちょ)という言葉もあります。

対比の意味

対比とは

対比とは、二つの物事を比べた際の差を強調、着目することを意味しています。

表現方法は「対比する」「対比される」「対比になる」

「対比する」「対比される」「対比になる」などが、対比を使った一般的な表現方法です。

対比の使い方

対比を使った分かりやすい例としては、「失敗した企業と成功した企業の対比を行い、今後の事業展開に生かす」「女性と男性の特徴を対比する」「次の選挙のため政策の対比を行う」などがあります。

対比は、比べている情報に着目しているため、「対比させる」という使役表現を用いることができますが、比較は使役表現を用いることができません。

対比の類語

対比の類語・類義語としては、違いを比べて区別する行為である「対照」、似ている点と異なる点を基にした関係である「参照」などがあります。

対比の「対」の字を使った別の言葉としては、すでにある提案に対する別の案を意味する「対案」、面と向かうことを意味する「対顔」、互いに張り合うことを意味する「対抗」などがあります。

向こう側の岸を意味する「対岸」は、自分には関係がなく、なんの苦痛もないことを意味する慣用句「対岸の火事」として使われることがあります。

比較の例文

1.新しく携帯電話を購入する時、新機種と旧機種を比較してから購入する。
2.流行りの感染症と過去に流行した感染症を比較して、被害拡大を防ぐ方法を考える。
3.それら二つの事象は、条件が異なりすぎて比較対象にならない。
4.同じ洋書の翻訳であっても翻訳家によって表現が異なるため、原文と翻訳を比較しながら読む方が面白い。
5.自然災害で倒壊した家々が再建され、以前とは比較にならないほど立派になった。
6.ネットの比較サイトは便利で助かるが、結局何を選べばいいのかわからなくなってしまうことが増えた。
7.私はいつも周りから兄と比較されて、いつしかコンプレックスを持っていたのかもしれない。
8.約30年前の1994年と現在を比較をすると、手取りが減り続けていることがわかります。
9.あの建物は周囲のビルと比較すると、デザインが大胆で目立つので、街のシンボルとなっています。
10.そのメーカーの車は、同じ価格帯の車と比較しても、装備や性能が優れていると思う。

この言葉がよく使われる場面としては、二つもしくはそれ以上の物事を比べることを表現したい時などが挙げられます。

比較という言葉は、物事を比べるという意味だけではな比較できる性質を表します。例文5では、「比較にならない」という表現を使うことで、比べることができず、他のものとは非常に大きな違いがあるということを表現しています。

対比の例文

1.過去の歴史と現代を対比することで、今後の展開を考察する。
2.日本の文化とヨーロッパの文化などが対比される長文読解が多く出題される。
3.何事においても、成功と失敗を対比させることでこれからの行動に生かすことができる。
4.優秀な社員を基準にして、他の社員を過小評価してしまう対比誤差という現象が起きてしまうことに注意しなければならない。
5.昨年度の売り上げと今年度の売り上げを対比させて、新商品の開発や宣伝および販売方法を模索していきたい。
6.今度のドラマは同級生だった二人の生き方の対比が主題で、私だったらどうするだろうと考えさせられた。
7.異文化というと、海外と日本という対比で考えがちだが、実はジェネレーションギャップも異文化と言えるはずだ。
8.このドラマはキャリアとノンキャリの対比構造が描かれた後に、その立場を逆転した物語が始まっていく。
9.日本史と世界史の年表を対比させることで、自然と日本と世界のつながりがわかるようになる。
10.この曲はやさしい旋律と激しい旋律の対比が魅力的で、私のお気に入りの一曲になりました。

この言葉がよく使われる場面としては、二つの物事を比べて、その差を強調することを表現したい時などが挙げられます。

対比という言葉は、二つの物事の類似点や差異を明確にすることを意味します。例文4の「対比誤差」とは、上司が部下を評価する際、自分自身の実績と比べて過大評価もしくは過小評価してしまう現象です。

また、例文5の「昨年度の数字と今年度の数字を比べた際どれだけの差」を表現する際、「昨年対比」というビジネス用語が使われます。その他にも、対比という言葉はデザイン用語としても多く使われています。

比較と対比という言葉は、どちらも二つの物事を比べることを意味する言葉なのですが、比べること自体を表現したい時は「比較」、比べた後の結果を表現したい時は「対比」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
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