似た意味を持つ「相違ない」(読み方:そういない)と「間違いない」(読み方:まちがいない)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「相違ない」と「間違いない」という言葉は、どちらも確かなことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「相違ない」と「間違いない」の違い
「相違ない」と「間違いない」の意味の違い
「相違ない」と「間違いない」の違いを分かりやすく言うと、「相違ない」とは確実に間違いがないこと、「間違いない」とは推測が入っていて正しいかあやふやなことという違いです。
「相違ない」と「間違いない」の使い方の違い
一つ目の「相違ない」を使った分かりやすい例としては、「代金を相違なく受け取りました」「私の鞄は盗まれたのに相違ない」「彼が犯人なことに相違ない」「これは娘の物に相違ないです」などがあります。
二つ目の「間違いない」を使った分かりやすい例としては、「彼に任せておけば間違いない」「彼の仕草からして警察官で間違いない」「彼女はフランス人で間違いない」「このままいけば私達の勝利は間違いないだろう」などがあります。
「相違ない」と「間違いない」の使い分け方
「相違ない」と「間違いない」はどちらも似た意味を持つ言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「相違ない」は確実に間違いがないと事実がすでに判明している場合にのみ使うのに対して、「間違いない」は事実であることが確実でなくても「間違いない」と、あやふで推測がある場合に使うというのが違いになります。
そのため、確実に正しいのが「相違ない」、推測が入っていて正しいかあやふやなのが「間違いない」と覚えておきましょう。
「相違ない」と「間違いない」の英語表記の違い
「相違ない」を英語にすると「yes, that is correct」「yes, that is right」「truen and correct」となります。
一方、「間違いない」を英語にすると「no doubt」「for sure」となり、例えば上記の「彼は消防士に間違いない」を英語にすると「I’m for sure he is a Firefighter」となります。
「相違ない」の意味
「相違ない」とは
「相違ない」とは、間違いなく確実であることを意味しています。
表現方法は「相違ないことを確認しました」「相違ないことを証明します」
「相違ないことを確認しました」「相違ないことを証明します」「事実と相違ないことを」などが、「相違ない」を使った一般的な言い回しになります。
「相違ない」の使い方
「相違ない」を使った分かりやすい例としては、「彼女が東大に合格するのは相違ない」「私たちの秘密を漏らしたのは彼に相違ない」「この事件の犯人は彼女に相違ない」「この絵画は私が描いたものに相違ない」などがあります。
「相違ない」は二つのものの間に違いがあることを意味する「相違」に、否定を意味する「ない」が合わさり、間違いなく確実であることの意味で使われるようになりました。
「相違ない」は日常生活ではあまり使わない言葉ですが、ビジネスシーンなどの堅い場面で使うことができます。また、「相違ない」自体は敬語ではないので、敬語が必要なシーンでは、「相違ありません」や「相違ございません」などとするのが良いでしょう。
「相違ない」の漢字表記
「相違ない」を漢字にすると「相違無い」と表現することができますが、あまり一般的ではありません。
「相違ない」の類語
「相違ない」の類語・類義語としては、明らかで疑う余地のないことを意味する「明白だ」、極めて明白であることを意味する「紛れもない」、はっきりしていることを意味する「明瞭な」などがあります。
「間違いない」の意味
「間違いない」とは
「間違いない」とは、確かであることを意味しています。その他にも、信頼できることの意味も持っています。
表現方法は「間違いないように」「間違いないはずです」
「間違いないように」「間違いないはずです」などが、「間違いない」を使った一般的な言い回しになります。
「間違いない」の使い方
「彼はイタリア人で間違いない」「彼女は看護婦で間違いない」「この試験に合格したのは間違いない」などの文中で使われている「間違いない」は、「確かであること」の意味で使われています。
一方、「この件は彼女に任せておけば間違いない」「息子の指導は彼に任せておけば間違いない」などの文中で使われている「間違いない」は、「信頼できること」の意味で使われています。
「間違いない」は真実と違うことを「間違い」に否定を意味する「ない」が合わさり、確かであることの意味で使われるようになりました。また、人を信頼できることの意味も持っており、こちらの意味でも使われています。
「間違いない」を使う上で注意しなければならいのは、本人の推測が入ってるという点です。そのため確かではあるが確実に正しいとは限りません。
「間違いない」の類語
「間違いない」の類語・類義語としては、事実と合っていて少しも間違いのないことを意味する「正確な」、はっきりとしていて疑う余地のないことを意味する「明らかな」、確かで間違いのないことを意味する「確実な」などがあります。
「相違ない」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、間違いなく確実であることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように、「相違ない」は確実が間違いがない場合に使う言葉です。
「間違いない」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、確かであることを表現したい時などが挙げられます。その他にも、信頼できることを表現したい時にも使います。
例文1から例文4の」「間違いない」は、確かであること、例文5の「間違いない」は信頼できることの意味で使っています。
「相違ない」と「間違いない」はどちらも確かであることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、確実に間違いがないと事実がすでに判明している時は「相違ない」を、あやふやで推測が入ってる時は「間違いない」を使うと覚えておきましょう。