【泥棒】と【怪盗】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「泥棒」(読み方:どろぼう)と「怪盗」(読み方:かいとう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「泥棒」と「怪盗」という言葉は、どちらも「他人の物を盗む人」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




泥棒と怪盗の違い

泥棒と怪盗の意味の違い

泥棒と怪盗の違いを分かりやすく言うと、泥棒とは実在の窃盗犯、怪盗とは実在しない窃盗犯という違いです。

泥棒と怪盗の使い方の違い

一つ目の泥棒を使った分かりやすい例としては、「旅行中に泥棒に入られてしまいました」「一人暮らしの娘が下着泥棒にあいました」「鼻の下を脱毛したら泥棒ヒゲになってしまった」「泥棒の被害が一番多い曜日はいつか知っていますか」などがあります。

二つ目の怪盗を使った分かりやすい例としては、「怪盗団の秘密基地を突き止める」「怪盗を題材とした作品を集めています」「なぜ怪盗はわざわざ予告状を送りつけるのだろう」「怪盗が主人公でおすすめのアニメがあったら教えてください」などがあります。

泥棒と怪盗の使い分け方

泥棒と怪盗という言葉は、どちらも他人が所有する金品などを盗む人を表しますが、意味や使い方には違いがあります。

泥棒とは、人の所有物を盗む者を意味し、万引きや空き巣、置き引きやスリなどをまとめていう呼び名です。泥棒は犯罪なので、捕まれば窃盗罪で懲役や罰金が科せられます。そのため、泥棒は見つからないように慎重にその行為を遂行しようとします。

怪盗とは、変幻自在に出没して正体のつかめない盗賊を意味し、フィクションに登場する窃盗犯です。怪盗は推理小説や推理アニメなどのキャラクターであり、犯行に及ぶ前に予告を出したり、現実離れした手口で鮮やかに目的の物を盗み出します。

つまり、泥棒とは実際に存在する現実世界の窃盗犯であり、怪盗とは現実離れした空想の世界の窃盗犯です。泥棒は悪いイメージしかありませんが、怪盗は悪人だけでなくヒーロー的な存在として描かれることもあることも、二つの言葉の違いになります。

泥棒と怪盗の英語表記の違い

泥棒を英語にすると「thief」「robber」「burglar」となり、例えば上記の「泥棒に入られる」を英語にすると「have one’s house burgled」となります。

一方、怪盗を英語にすると「mysterious thief」「phantom thief」となり、例えば上記の「怪盗団」を英語にすると「phantom thief troupe」となります。

泥棒の意味

泥棒とは

泥棒とは、人の物を盗むこと、また、その人、ぬすびとを意味しています。

泥棒の使い方

泥棒を使った分かりやすい例としては、「ミカン泥棒の正体は野生の猿でした」「唐草模様の風呂敷は泥棒を彷彿とさせる」「泥棒に入られた夢を見ました」「泥棒の夢にはどんな意味があるのだろう」などがあります。

その他にも、「広範囲に泥棒ヒゲが残っています」「泥棒しながら生活する日々を日記にしました」「泥棒シミュレーターというゲームが話題になっています」「親友だと思っていたのに実は私の男を奪った泥棒猫でした」などがあります。

泥棒の書き方

泥棒は「泥坊」とも書きますが、一般的には「泥棒」と表記されています。

泥棒とは、人の所有物などを盗むことや、その行為をする者を意味します。強盗や空き巣、あるいは引ったくりなどの総称であり、刑法で禁じられている行為です。泥棒は窃盗罪に該当し、10年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。

泥棒の語源

泥棒の語源は諸説あります。その中でも有力な由来は、無理に奪うことを意味する「押し取り」と人を表す「坊」が組み合わさり、「押し取り」が音変化して「どろぼう」になったという説です。現在使われている漢字の「棒」は「坊」の当て字とされています。

泥棒の対義語

泥棒の対義語・反対語としては、国民の生命や財産を保護するため犯罪の予防や捜査などにあたる公務員を意味する「警察官」などがあります。

泥棒の類語

泥棒の類語・類義語としては、他人の財物を略奪したり破壊したりする者を意味する「盗賊」、人目を盗んで素早く品物をかすめ取ることを意味する「かっぱらい」、盗人の音便形で他人の所有物を盗み取る者を意味する「ぬすっと」などがあります。

怪盗の意味

怪盗とは

怪盗とは、変幻自在に出没して、正体のつかめない盗賊を意味しています。

怪盗の使い方

怪盗を使った分かりやすい例としては、「怪盗を主人公とした小説に夢中です」「かっこいい怪盗をイメージしたイラストを描いてもらう」「世界一有名な怪盗はアルセーヌ・ルパンに違いない」などがあります。

その他にも、「怪盗たちは相手のスキをつく心理術が得意です」「怪盗の手品のような手口が面白い」「怪盗ジョーカーのアニメが再放送されるそうです」「ドラマ怪盗山猫の主題歌は誰が歌っているのだろう」などがあります。

怪盗の読み方

怪盗の「怪」は訓読みで「あやしい」と読み、不思議あるいは不気味なことを表す漢字です。他人の物をかすめて自分の物とすることを表す「盗」と結び付き、怪盗とは、正体のつかめない盗人を意味し、主に推理小説やアニメ作品などのフィクションに登場するキャラクターです。

怪盗という言葉は、20世紀ごろの文学作品から誕生したと言われています。フランスの「アルセーヌ・ルパン」や、日本の「怪人二十面相」などで描かれた、奇想天外な方法で盗みを行う正体不明の盗賊を「怪盗」と呼ぶようになりました。実在する泥棒と違った劇場型犯罪で読者を惹き付けています。

怪盗の対義語

怪盗の対義語・反対語としては、探偵の中でも特に能力が秀でている人物を意味する「名探偵」などがあります。

怪盗の類語

怪盗の類語・類義語としては、暴力や脅迫などの手段で他人の金品を奪うことを意味する「強盗」、他人に危害を加えたり他人の財物を奪ったりする者を意味する「賊」、暴力的犯罪者の一団を意味する「ギャング」などがあります。

泥棒の例文

1.もし泥棒に入られたら、すぐに110番へ通報して警察の指示を待つようにしてください。
2.目出し帽をかぶっていた泥棒たちは英語を話していたので、外国人窃盗団なのかもしれません。
3.日本の歴史上で有名な泥棒と言えば、石川五右衛門と鼠小僧だろう。
4.漫画研究部に所属する友達が、いかにも泥棒らしいイラストを描いてくれました。
5.ことわざで「嘘つきは泥棒の始まり」と言いますから、些細な嘘でも看過できません。

この言葉がよく使われる場面としては、他人の物を盗み取る者、盗みをすることを表現したい時などが挙げられます。

例文5にある「嘘つきは泥棒の始まり」とは、悪いと思わないで嘘をつく人は、やがて泥棒をするのも平気になるということを意味します。特に子どもに対して、早い段階で嘘を厳しくとがめる時に用いられることわざです。

怪盗の例文

1.怪盗ルパンの原作を読もうと思っていましたが、英語ではなくフランス語だったので諦めました。
2.小学生の息子は怪盗が主人公のアニメにハマっていて、よく真似をしています。
3.怪盗をテーマにしたドラマは、内容もいいのですが何より主題歌が気に入ってます。
4.怪盗をイメージしたという曲は歌詞が謎めいていて、何度も聴き返してしまいました。
5.正体が掴めない怪盗は実在しないからこそ、憧れの対象になるのでしょう。

この言葉がよく使われる場面としては、正体不明で暗躍する盗賊を表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「怪盗ルパン」とは、フランスの小説家モーリス・ルブランの推理小説を指します。怪盗ルパンは変装の名人であり、資本家の家を襲って宝石や美術品を盗む泥棒です。予告状を送りつけて厳重警戒のなか盗みを成功させるなど、大胆かつ鮮やかな手口が特徴です。

泥棒と怪盗という言葉は、どちらも「他人の所有物を盗む人」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、現実的な窃盗犯を表現したい時は「泥棒」を、現実離れした窃盗犯を表現したい時は「怪盗」を使うようにしましょう。

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