似た意味を持つ「よそ見」(読み方:よそみ)と「わき見」(読み方:わきみ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「よそ見」と「わき見」という言葉は、どちらも視線が本来向けるべき対象からそれることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「よそ見」と「わき見」の違い
「よそ見」と「わき見」の違いを分かりやすく言うと、「よそ見」は、短く一時的に視線をそらす軽い行為のこと、「わき見」は注視すべき対象から目をそらして事故やトラブルの原因になり得る注意散漫な行為のことという違いです。
一つ目の「よそ見」を使った分かりやすい例としては、「よそ見していたら猫が机の上の物を倒していた」「テスト中によそ見をしていたと誤解されて焦った」「料理中にテレビを見てよそ見をして焦がしてしまった」「授業中によそ見をしていた」などがあります。
二つ目の「わき見」を使った分かりやすい例としては、「車でわき見をしていて標識を見落とした」「わき見をしていたせいでタイピングを間違えた」「バイクでわき見をして転びそうになった」「運転中にわき見をして事故を起こした」などがあります。
「よそ見」と「わき見」はどちらも視線が本来向けるべき対象からそれることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「よそ見」は「授業中によそ見をして先生の話を聞いていない」のように、一時的に別の方向やほかのものに気を取られて視線をそらす場合に使う言葉になります。
好奇心や退屈さからふと視線がそれるケースや、気まぐれに周囲を見渡すような軽い意味合いで使われることが多く、必ずしも危険や重大な過失を示すわけではありません。
一方、「わき見」は「運転中にわき見をして事故を起こした」のように、本来注視すべき方向から目をそらすことで危険や過失につながる可能性がある行為を強調するときに使う言葉です。
特に「わき見運転」「わき見歩行」などの形で、安全面での注意を促す文脈で用いられることが多く、怠慢や注意散漫によるリスクを含意します。
つまり、短く一時的に視線をそらす軽い行為を表すのが「よそ見」、注視すべき対象から目をそらして事故やトラブルの原因になり得る注意散漫な行為を表すのが「わき見」と覚えておきましょう。
「よそ見」を英語にすると「look away」「glance elsewhere」となり、例えば上記の「授業中によそ見をしていた」を英語にすると「He was looking away during class」となります。
一方、「わき見」を英語にすると「look to the side」「distracted」となり、例えば上記の「運転中にわき見をして事故を起こした」を英語にすると「He caused an accident by taking his eyes off the road while driving」となります。
「よそ見」の意味
「よそ見」とは、他の物事に気をとられ別の方を見ることを意味しています。
「よそ見」を使った分かりやすい例としては、「よそ見をしていたせいでボールを取り損ねた」「道路でよそ見をしていて段差につまずいてしまった」「試合中によそ見をして監督に叱られてしまった」「掃除中にテレビに目をやりよそ見ばかりしている」などがあります。
「よそ見」は、目の前の対象や行動から視線をそらして別の方向を見てしまうことを表す言葉です。簡単に言うならば、注意を向けるべき対象から気が逸れて、別の物や出来事に目を向けてしまう状態を指します。
例えば、授業中に友達の話やスマートフォンの画面に目がいってしまうことや、運転中に車道以外の景色を見てしまうことなどがあります。
「よそ見」は、日常生活においてつい無意識に行われることが多く、交通や仕事の場面では注意力散漫の原因となるため、危険につながることもあります。特に運転中や機械操作の際の「よそ見」は事故のリスクが高まるため、注意が必要です。
「よそ見」の類語・類義語としては、視線や注意が本来向けるべき方向から外れることを意味する「横目」があります。
「わき見」の意味
「わき見」とは、正面を見るべきなのにそうしないで横の方を見ることを意味しています。
「わき見」を使った分かりやすい例としては、「わき見をしていて車線をはみ出してしまった」「わき見が原因でスマホを落として画面が割れた」「会議中にわき見していて重要な発言を聞き逃した」「わき見をして歩いていたら人と肩がぶつかった」などがあります。
「わき見」は、本来視線や注意を向けるべき対象から脇に逸らす行為を表す言葉です。
特に運転や作業中など注意を集中すべき状況で目をそらすことを指す場合に使われることが多く、事故やトラブルの原因になる危険性を伴います。交通や安全の文脈で用いられることが一般的です。
「わき見」を使う上で注意しなければならないのは、単なる視線の移動だけでなく、行動全体の注意が逸れている状況を含意する場合がある点です。そのため、軽い注意散漫から重大な事故につながる行為まで幅広く指すことがあります。
「わき見」は文字通り「脇を見る」という意味から来ています。「わき」は体の横や脇道などを指し、「見る」はそのまま目を向ける動作を意味します。つまり、正面や本来注視すべき対象から脇に目を向けることを示す表現です。
「わき見」の類語・類義語としては、注意が本来向けるべき方向から逸れている様子を意味する「視線逸れ」があります。
「よそ見」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、他の物事に気をとられ別の方を見ることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「よそ見」は短く一時的に視線をそらす軽い行為に使う言葉です。
「わき見」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、正面を見るべきなのにそうしないで横の方を見ることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「わき見」は注視すべき対象から目をそらして事故やトラブルの原因になり得る注意散漫な行為に使う言葉です。
「よそ見」と「わき見」はどちらも視線が本来向けるべき対象からそれることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、短く一時的に視線をそらす軽い行為を表すのが「よそ見」、注視すべき対象から目をそらして事故やトラブルの原因になり得る注意散漫な行為を表すのが「わき見」と覚えておきましょう。