【じろじろ見る】と【じっと見る】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「じろじろ見る」(読み方:じろじろみる)と「じっと見る」(読み方:じっとみる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「じろじろ見る」と「じっと見る」という言葉は、どちらも目を離さずに見ることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「じろじろ見る」と「じっと見る」の違い

「じろじろ見る」と「じっと見る」の違いを分かりやすく言うと、「じろじろ見る」はマイナスのイメージで使う、「じっと見る」はプラスとマイナスどちらのイメージでも使えるという違いです。

一つ目の「じろじろ見る」を使った分かりやすい例としては、「初対面の人をじろじろ見るのは失礼です」「珍しい服を着ていたので周囲の人にじろじろ見られた」「あまりにもじろじろ見られて少し不快な気持ちになった」などがあります。

二つ目の「じっと見る」を使った分かりやすい例としては、「彼は画面をじっと見つめて考え込んでいた」「子どもが水槽の魚をじっと見ていました」「先生の顔をじっと見て何か言いたげな様子だった」などがあります。

「じろじろ見る」と「じっと見る」はどちらも目を離さずに見ることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「じろじろ見る」は、相手を好奇心や詮索の気持ちで何度も観察するように見るという意味です。多くの場合、相手に対して失礼・不快な印象を与えるため、マイナスなイメージで使われます。

例えば、「人の顔をじろじろ見るのはやめなさい」のように、他人を品定めするような目つきで見る場面で使われます。

一方、「じっと見る」は、集中して目を離さずに見つめるという意味で、好奇心や興味、感情を込めて見続けるときに使われます。例えば、「星空をじっと見る」「恋人の顔をじっと見つめる」のように、対象に意識を集中して見続ける場合に使われ、必ずしもマイナスなイメージはありません。

つまり、マイナスのイメージで使うのが「じろじろ見る」、プラスとマイナスどちらのイメージでも使えるのが「じっと見る」と覚えておきましょう。

「じろじろ見る」を英語にすると「stare at」「gawk at」「look someone up and down」などとなり、例えば「初対面の人をじろじろ見るのは失礼です」は英語で「It’s rude to stare at someone you’ve just met」となります。

一方、「じっと見る」を英語にすると「gaze at」「look at closely」「watch intently」などとなり、例えば「彼は画面をじっと見つめて考え込んでいた」は「He was gazing at the screen, deep in thought」となります。

「じろじろ見る」の意味

「じろじろ見る」とは、無遠慮に目を向けることを意味しています。

「人をじろじろ見る」「服装をじろじろ見る」などが、「じろじろ見る」を使った一般的な言い回しになります。

「じろじろ見る」を使った分かりやすい例としては、「彼は初対面の人をじろじろ見る癖がある」「電車の中でじろじろ見られて不快だった」「新しい髪型をじろじろ見られて恥ずかしかった」などがあります。

「じろじろ見る」とは、人や物を遠慮せず、しつこく、または細かく観察するように見ることを意味する言葉です。通常の「見る」と違い、相手に好奇心・詮索・不躾さを感じさせるような見方を表します。そのため、マナー違反や失礼な行為として使われることが多いのが特徴です。

「じろじろ見る」は、見る側の興味や疑念が強く、相手に強い視線を向ける様子を描写するときに使われます。例えば、「珍しい服装の人をじろじろ見る」「有名人らしき人をじろじろ見る」など、何かを確かめたい・興味を持った場面でよく用いられます。

また、相手に不快感を与えることが多いため、否定的なニュアンスで使われることが一般的です。「じろじろ見ないでください」「そんなにじろじろ見たら失礼ですよ」などのように、注意や苦言を呈する文脈でも使われます。

「じろじろ見る」の類語・類義語としては、注意深く観察することを意味する「まじまじ見る」、冷たく値踏みするように見ることを意味する「品定め」があります。

「じっと見る」の意味

「じっと見る」とは、視線をそらしたり余所に移したりせずに見つめることを意味しています。

「人をじっと見る」「景色をじっと見る」などが、「じっと見る」を使った一般的な言い回しになります。

「じっと見る」を使った分かりやすい例としては、「彼は何も言わずに私をじっと見つめていた」「子どもがテレビの画面をじっと見ている」「窓の外をじっと見て考え込んでいた」などがあります。

「じっと見る」とは、動かずに集中して、または強い気持ちを込めて見ることを意味する言葉です。「じろじろ見る」と違い、無遠慮さや失礼な印象を与えないのが特徴です。対象に対して注意や思いを込めて見つめるニュアンスを持ちます。

「じっと見る」は、動作の静止+視線の集中を表す表現です。例えば、「好きな人をじっと見る」のように、感情を抑えながら見つめる場合や、「画面をじっと見る」「試験問題をじっと見る」のように、集中して目を離さない場合にも使われます。

また、「じっと見る」には心情の深さや思慮の深さが込められることが多く、単なる観察ではなく、思いを込めた視線を表すこともあります。

「じっと見る」の類語・類義語としては、心をこめて見つめることを意味する「見つめる」、熱心に目を向けることを意味する「凝視する」などがあります。

「じろじろ見る」の例文

1.そんなにじろじろ見られると、誰だって気分が悪くなります。
2.新しい髪型にしたら、みんながじろじろ見てきて恥ずかしかったです。
3.彼女は私の顔をじろじろ見て、何かを探しているようでした。
4.あまりにじろじろ見られるので、思わず何ですかと聞いてしまいました。
5.試着室から出た瞬間、周りの人にじろじろ見られて緊張しました。

この言葉がよく使われる場面としては、無遠慮に目を向けることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「じろじろ見る」はマイナスのイメージで使う言葉です。

「じっと見る」の例文

1.赤ちゃんが光るおもちゃをじっと見つめていて、とても可愛らしかったです。
2.彼は画面をじっと見つめたまま動かず、何か大事な決断をしようとしていました。
3.子猫がカーテンの揺れをじっと見て、飛びかかるタイミングを狙っていました。
4.先生の説明をじっと見ながら聞いていたので、内容をよく理解できました。
5.彼女は沈黙のまま、窓の外をじっと見て考え込んでいました。

この言葉がよく使われる場面としては、視線をそらしたり余所に移したりせずに見つめることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「じっと見る」はプラスとマイナスどちらのイメージでも使える言葉です。

「じろじろ見る」と「じっと見る」はどちらも目を離さずに見ることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、マイナスのイメージで使うのが「じろじろ見る」、プラスとマイナスどちらのイメージでも使えるのが「じっと見る」と覚えておきましょう。

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