【イライラ】と【ムカムカ】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「イライラ」と「ムカムカ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「イライラ」と「ムカムカ」という言葉は、「いらだっている様子」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




イライラとムカムカの違い

イライラとムカムカの意味の違い

イライラとムカムカの違いを分かりやすく言うと、イライラは対象が思った通りの行動しない時の苛立ちを表現する時に使い、ムカムカは対象の不快な行動による苛立ちを表現する時に使うという違いです。

イライラとムカムカの使い方の違い

一つ目のイライラを使った分かりやすい例としては、「自分自身にイライラすることがないよう、できることはやっておきたい」「彼女はなんだかイライラすると言って一人閉じこもった」「イライラしてるか尋ねて来る人はなぜ尋ねてくるのだろう」などがあります。

二つ目のムカムカを使った分かりやすい例としては、「彼の振る舞いにムカムカしたが、皆の前で指摘するのは控えておいた」「ストレスなのかムカムカするため食欲がない」「胃がムカムカするのを薬で抑えることにした」などがあります。

イライラとムカムカの使い分け方

イライラとムカムカはどちらも、いらだっている様子を意味する言葉ですが、ニュアンスが若干異なります。

イライラは、自分の思い通りにならないために心が落ち着かない様子を表します。相手が、自分にとって不快に感じる言動をすることや、ホルモンバランスの乱れによって神経が高ぶった状態を指します。

一方のムカムカは、心の奥底から怒りがこみ上げてくる様子を表します。相手が、自分にとって不快に感じる言動をすることによって発生する感情を指します。その他にも、吐き気を催す様子を表すこともあります。

つまり、イライラは対象が自分の思い通りにならない場合に感じる苛立ちを表し、ムカムカは対象が不快に感じる行動をする場合に感じる苛立ちを表すという違いがあります。

イライラとムカムカの英語表記の違い

イライラを英語にすると「be frustrated」「get irritated」となり、例えば上記の「自分自身にイライラする」を英語にすると「be frustrated with myself」となります。

一方、ムカムカを英語にすると「feel disgust」「feel sick」となり、例えば上記の「彼の振る舞いにムカムカした」を英語にすると「felt disgust at his behavior」となります。

イライラの意味

イライラとは

イライラとは、自分の思い通りにならないために心が落ち着かない様子を意味しています。

イライラの使い方

イライラを使った分かりやすい例としては、「イライラの原因となる人物とは縁を切るべきだろう」「イライラした時に数秒待つといいと聞くが、数秒待っても考えは変わらない」「イライラをすぐに収める方法を教えてほしい」などがあります。

その他にも、「友人の奇行に対してイライラが収まらない」「なぜかイライラする時は大体ホルモンバランスの問題だと思っている」「イライラを抑えるために一度深呼吸をするようにしている」「イライラしている時には話しかけない方が良い」などがあります。

イライラの由来

イライラは漢字で「苛苛」「苛々」と表記されます。「草や木のトゲ」を「いら」と呼んでいたことから派生した言葉で、「トゲなどが皮膚に刺さる感じ」を表すようになり、「日の光が強く照り付ける様子」を表す言葉としても使われるようになりました。

これらの意味が転じて、心が落ち着かず、神経が高ぶった状態を指すようにもなり、今日では上記例文の「イライラの原因」「イライラした時」「イライラが収まらない」「なぜかイライラする」などのように用いられることの方が多くなりました。

イライラの対義語

イライラの対義語・反対語としては、気持ちが落ち着いていて物静かな様子を意味する「穏やか」、気がかりなことが除かれて安心することを意味する「安堵」があります。

イライラの類語

イライラの類語・類義語としては、機嫌が悪く、ちょっとしたことでもすぐ腹を立てることを意味する「虫の居所が悪い」、腹が立って我慢できない様子を意味する「腹の虫が治まらない」などがあります。

ムカムカの意味

ムカムカとは

ムカムカとは、心の奥底から怒りがこみ上げてくる様子を意味しています。

その他にも、吐き気がして気持ちの悪い様子を意味する言葉として使われています。

ムカムカの使い方

「彼の言動にはムカムカするが何を言っても響かないことも分かっている」「ムカムカが態度に出ないよう抑えているが我慢の限界だ」などの文中で使われているムカムカは、「怒りがこみ上げてくる様子」の意味で使われています。

一方、「ムカムカして食欲がないため病院へ行った」「胃のムカムカで眠れなくて困っている」「ムカムカ感の原因はストレスだろうか」などの文中で使われているムカムカは、「吐き気がして気持ち悪い様子」の意味で使われています。

ムカムカの由来

ムカムカは明確な由来は定義されていませんが、「吐き気を催す」「腹が立つ」という意味を持つ「むかつく」という言葉が平安時代から使われていることから、この語が「むかむか」に転じたと言われることもあります。

今日では「むかつく」同様に、「彼の言動にはムカムカする」などのように「いらだっている様子」を表す言葉として使われたり、「ムカムカして食欲がない」などのように「気持ちの悪い様子」を表す言葉として使われています。

ムカムカの対義語

ムカムカの対義語・反対語としては、余計なものがなく気持ちの良い様子を意味する「すっきり」、不快感などが消えて気持ちの良い様子を意味する「さっぱり」があります。

ムカムカの類語

ムカムカの類語・類義語としては、妊娠初期に多くの妊婦が経験する身体の不調を指す「悪阻」、胃から突き上げてくる焼けつくような感じを意味する「胸焼け」などがあります。

イライラの例文

1.イライラをすぐに収める方法があれば、子どもっぽくなく、大人の対応ができるのだろうか。
2.イライラしてばかりでなく、笑顔も大切だと自分に言い聞かせて気分転換をしている。
3.彼は私をイライラさせる天才であるため、どんな言動も気になって仕方がない。
4.女性特有のホルモンバランスの乱れでイライラすることがあるが、察して優しくしてくれる旦那には頭が上がらない。
5.何にイライラしてるのか分からない子どもは、そっとしておくのが一番だと思っている。

この言葉がよく使われる場面としては、自分の思い通りにならないために心が落ち着かない様子を意味する時などが挙げられます。

どの例文のイライラも、神経が高ぶった状態を指します。

ムカムカの例文

1.子どもがムカムカしているのを見て、思春期特有の悩みでもあるのだろうかと見守っている。
2.上司にムカムカしていたがスッキリするような出来事があったため、今はとても気分がいい。
3.後輩のミスを尻拭いすること自体は問題ないが、それに対して感謝や謝罪の一言もないためムカムカしている。
4.先週から食後のムカムカが続いており、理由がわからないため一度医者に診てもらうことにした。
5.胃がムカムカして目が覚めてしまうので、ここ最近の睡眠不足から来るストレスも不調の原因だと思っている。

この言葉がよく使われる場面としては、心の奥底から怒りがこみ上げてくる様子を意味する時などが挙げられます。

例文4や5のように、吐き気がして気持ちの悪い様子を意味する言葉としても使われています。

イライラとムカムカは、どちらも「いらだっている様子」を表します。

どちらを使うか迷った場合は、対象が思った通りの行動しない時の苛立ちを表す場合は「イライラ」を、対象の不快な行動による苛立ちを表す場合は「ムカムカ」を使うと覚えておけば間違いありません。

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