似た意味を持つ「へそくり」と「貯金」(読み方:ちょきん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「へそくり」と「貯金」という言葉は、どちらもお金を貯めることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「へそくり」と「貯金」の違い
「へそくり」と「貯金」の違いを分かりやすく言うと、「へそくり」は家庭や配偶者に内緒でこっそり貯めること、「貯金」は正式に将来のために貯めることという違いです。
一つ目の「へそくり」を使った分かりやすい例としては、「夫に内緒でへそくりをして新しいバッグを買いました」「何かあった時のために、少しずつへそくりを貯めています」「へそくりが思ったより貯まっていたので家族旅行に行くことにしました」などがあります。
二つ目の「貯金」を使った分かりやすい例としては、「毎月決まった額を貯金するようにしています」「将来のマイホーム購入に向けて貯金を続けています」「子どもの教育費を考えて計画的に貯金しています」などがあります。
「へそくり」と「貯金」はどちらもお金を貯めることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「へそくり」は、主に家族や配偶者に秘密で貯めるお金を指します。へそくりは、生活費の中からこっそり貯める小遣い的なお金で、使い道も個人的・私的なものが多いのが特徴です。一般的に主婦や主夫など家庭を預かる立場の人がよく使います。
一方、「貯金」は、生活費・将来・目標などのために計画的に貯めるお金を指します。銀行や郵便局などの口座に預ける行為も含まれ、公的で健全な金銭管理という意味合いが強い言葉です。
そのため、「へそくり」よりも広い意味を持ち、金額も目的も明確であるのが一般的になります。
つまり、家庭や配偶者に内緒でこっそり貯めるのが「へそくり」、正式に将来のために貯めるのが「貯金」と覚えておきましょう。
「へそくり」を英語にすると、「secret savings」「stash」「nest egg」などとなり、例えば「夫に内緒でへそくりをして新しいバッグを買いました」を英語にすると、「I used my secret savings to buy a new bag without telling my husband」となります。
一方、「貯金」を英語にすると、「savings」「bank savings」「money saved」などとなり、例えば「将来のマイホーム購入に向けて貯金を続けています」を英語にすると、「I’m saving money to buy a house in the future」となります。
「へそくり」の意味
「へそくり」とは、倹約や内職をして内緒に貯めたお金のことを意味しています。
「へそくり貯金」「へそくりを隠す」「へそくりがバレる」「へそくりを貯める」などが、「へそくり」を使った一般的な言い回しになります。
「へそくり」を使った分かりやすい例としては、「夫には内緒で少しずつへそくりをしています」「急な出費のときにへそくりが役に立ちました」「へそくりを見つけられて焦ってしまった」「へそくりが貯まったので自分へのご褒美を買いました」などがあります。
「へそくり」とは、家族や周囲に知られないように、こっそりとお金を貯めておくこと、またはそのお金自体を指す言葉です。主に家庭の中で、妻や夫が個人的な自由資金として蓄えておく場合に使われます。
「へそくり」は、「個人的な秘密の貯金」というニュアンスが強い言葉です。単なる貯金とは違い、目的が「自分のため」「いざという時のため」「内緒で使いたいお金」である点に特徴があります。
そのため、明るくユーモラスな印象を持つ言葉としても使われ、「夫にバレないようにへそくりをしている」「へそくりがバレてしまった」などのように、日常会話でも親しみを込めて使われます。
また、「へそくり」は現金に限らず、貯金口座・貯蓄型保険・ポイント・電子マネーなど、広い意味で「自分の秘密の蓄え」を表すこともあります。
「へそくり」は、「綜麻」という糸を意味する言葉に由来すると言われています。昔、女性が糸を紡いでわずかに得たお金を、自分のためにこっそり蓄えたことから「綜麻繰り」→「へそくり」になったとされています。
「へそくり」の類語・類義語としては、将来に備えて資金を蓄えることを意味する「蓄え」などがあります。
「貯金」の意味
「貯金」とは、金銭を貯めておくことを意味しています。
「貯金通帳」「貯金を下ろす」「定期貯金」「貯金額を増やす」などが、「貯金」を使った一般的な言い回しになります。
「貯金」を使った分かりやすい例としては、「毎月少しずつ貯金をしています」「急な出費に備えて貯金を増やしました」「定期貯金で利息を得る」「子どもの教育費のために貯金を始めました」などがあります。
「貯金」とは、将来や緊急時のためにお金をためること、またはそのために蓄えたお金自体を意味する言葉です。銀行や郵便局などに預ける形の貯蓄を指すことが多く、家族に隠さず公然と管理する場合に使われます。
「貯金」は、長期的・計画的にお金をためることに重点が置かれます。個人的な目的だけでなく、家庭や家計全体の資金管理の一環として行われることもあります。
また、「貯金」は現金だけでなく、銀行口座、定期預金、積立式保険など、金融商品としての形態も含まれることが一般的です。日常会話では、「毎月1万円ずつ貯金する」「貯金が目標に届いた」といった形で、生活や将来設計の文脈で用いられます。
「貯金」の類語・類義語としては、将来のためにお金を蓄えることを意味する「貯蓄」、計画的に資金をためることを意味する「積立」などがあります。
「へそくり」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、倹約や内職をして内緒に貯めたお金のことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「へそくり」は家庭や配偶者に内緒でこっそり貯める時に使う言葉です。
「貯金」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、金銭を貯めておくことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「貯金」は正式に将来のために貯める時に使う言葉です。
「へそくり」と「貯金」はどちらもお金を貯めることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、家庭や配偶者に内緒でこっそり貯めるのが「へそくり」、正式に将来のために貯めるのが「貯金」と覚えておきましょう。