【コツン】と【ゴツン】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「コツン」と「ゴツン」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「コツン」と「ゴツン」という言葉は、「何かと何かがぶつかった時の音」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




コツンとゴツンの違い

コツンとゴツンの違いを分かりやすく言うと、コツンは軽いものにぶつけた音を表現する時に使い、ゴツンは重いものにぶつけた音を表現する時に使うという違いです。

一つ目のコツンを使った分かりやすい例としては、「頭をコツンとぶつけた場合にもコブができることはある」「車に乗っている時にコツンと石が当たったような音がして傷がついたのではないかと心配になった」などがあります。

二つ目のゴツンを使った分かりやすい例としては、「ゴツンという音がした後、赤ちゃんは泣いてしまった」「ボールがゴツンと家の外壁にぶつかってきたらしい」「後頭部をゴツンと打ち付け、しばらくコブになってしまった」などがあります。

コツンとゴツンはどちらも、何かと何かがぶつかった時の音を表しますが、音の発生源が異なります。

コツンは、かたいものが当たって立てる音を表します。上記例文の「頭をコツンとぶつけた」「コツンと石が当たったような音」などのように、軽く何かが物に当たって立てる音や、その様子を表す言葉として使われています。

一方のゴツンは、重い物が強く当たって立てる音を表します。上記例文の「ボールがゴツンと家の外壁にぶつかってきた」「後頭部をゴツンと打ち付け」などのように、重く強くぶつかる時に立てる音や、その様子を表す言葉として使われています。

つまり、コツンは軽いものにぶつけた音を表し、ゴツンは重いものにぶつけた音を表すという違いがあります。

コツンを英語にすると「rap」となり、例えば上記の「頭をコツンと叩く」を英語にすると「rap one on the head」となります。一方、ゴツンを英語にすると「thud」「thump」となり、例えば上記の「ゴツンという音」を英語にすると「a loud thud」となります。

コツンの意味

コツンとは、かたいものが当たって立てる音を意味しています。

コツンを使った分かりやすい例としては、「猫が頭をコツンとしてくるのは良いことだ」「頭をこつんと叩くしぐさはあざといと言われている」「石をコツンとぶつけただけでも数十万の修理費用が掛かる」などがあります。

その他にも、「隣の車にドアをコツンとぶつけてしまわないよう、先に車から降ろしてもらう」「コツンとぶつかるような接触事故でも警察を呼ぶ必要がある」「コツン、コツンと音を鳴らして歩ける場所は気持ちがいい」などがあります。

コツンは、かたいものがぶつかる際に立てる音を表す擬音語です。由来や語源は不明ですが、かたいものが触れ合って立てる音を表す「コツコツ」という語から、かたいもの同士が軽く接触する様子を連想することができます。

上記例文の「頭をコツンとしてくる」「頭をこつんと叩く」「石をコツンとぶつけた」「ドアをコツンとぶつけてしまわない」などのように使われ、痛みがそこまで残らない接触や、大きなキズが残るわけではない接触に対して用いられます。

また、相場が下がりつつある中でなかなか下がらなくなった時、底にコツンと当たったような感じがすることから、「コツン」「コツンと音がする」などのように用いられることもあります。

コツンの類語・類義語としては、かたい物に小さいかたい物が当たった時に立てる音を意味する「カツン」などがあります。

ゴツンの意味

ゴツンとは、重い物が強く当たって立てる音を意味しています。

ゴツンを使った分かりやすい例としては、「母に怒られる時にゴツンと叩かれるのは痛い」「ゴツンと音を立てて何かがぶつかった痕を見たら大きくへこんでいた」「走行する時にゴツンゴツンと音が鳴るのは橋を渡っているからだそうだ」などがあります。

その他にも、「タンスの角にゴツンと足をぶつけてしばらく立ち上がることができなかった」「頭をゴツンと打ち付けた後フラフラしてうずくまってしまった」「マンガではゴツンというオノマトペは太字で表現されていることが多い」などがあります。

ゴツンは、重くかたいものがぶつかる際に立てる音を表す擬音語です。由来や語源は不明ですが、かたい様子を表す「ゴツゴツ」や、いかにも頑丈そうである様子を表す「ごつい」などからも、「ゴツン」という語から、強くぶつかる様子を連想することができます。

上記例文の「ゴツンと叩かれるのは痛い」「ゴツンと音を立てて何かがぶつかった」「タンスの角にゴツンと足をぶつけて」「頭をゴツンと打ち付けた」などのように使われる言葉です。

ぶつかった後は痛みを感じたり、何らかの傷が残る場合が多く、それほど重い物やかたい物が強くぶつかる様子や、その時に立てる音に対して用いられています。

ゴツンの類語・類義語としては、硬いものに強く当たった音を意味する「ごっつんこ」、かたい物がぶつかって立てる重い感じの音を意味する「ガタン」などがあります。

コツンの例文

1.頭を突き合わせてコツンとしたいのだろうが、勢いが強く心配になる。
2.コツンと窓に何かがぶつかる音がしたが、奇妙だと思って確認しないことにした。
3.壁にドアミラーがコツンと当たった音を聞いて、悲しい気持ちになってしまった。
4.コツンとぶつかった事故であっても少額物損事故と呼ばれるため、警察を呼ばなければならないだろう。
5.コツンと来た音がしたら株をどうしたらいいのか、今の自分にはまだ分からなかった。

この言葉がよく使われる場面としては、かたいものが当たって立てる音を意味する時などが挙げられます。

例文5のように、株などの投資に関するスラングとして使われることもあります。

ゴツンの例文

1.赤子がゴツンと頭をぶつけた時にはうろたえてしまい、非常に心配になった記憶がある。
2.ゴツンとぶつけられたのか、車体がへこんでいるのが確認できてしまい、ブルーな気持ちになってしまった。
3.橋の上を走行すると、タイヤが橋の部品と接触する際に「ゴツン」という音が鳴るそうだ。
4.家の中で一人でいる時にゴツンを足をぶつけると、誰にも助けを求められないため、ただじっと痛みが引くのを待つしかなかった。
5.走ってきた少年が私の乗っている車にぶつかり、ゴツンという音を立てたため、慌てて車の外に出た。

この言葉がよく使われる場面としては、重い物が強く当たって立てる音を意味する時などが挙げられます。

痛みを感じたり、何らかの傷が残ることが多く、重い物やかたい物が強くぶつかる様子や、その時に立てる音に対して用いられます。

コツンとゴツンは、どちらも「何かと何かがぶつかった時の音」を表します。どちらを使うか迷った場合は、軽いものにぶつけた音を表す場合は「コツン」を、重いものにぶつけた音を表す場合は「ゴツン」を使うと覚えておけば間違いありません。

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