【下っ端】と【子分】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「下っ端」(読み方:したっぱ)と「子分」(読み方:こぶん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「下っ端」と「子分」という言葉は、どちらも立場が下の人を指すことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「下っ端」と「子分」の違い

「下っ端」と「子分」の違いを分かりやすく言うと、「下っ端」は組織内で地位が低い人を表すこと、「子分」は特定のリーダーに従う関係性を表すという違いです。

一つ目の「下っ端」を使った分かりやすい例としては、、「会社ではまだ下っ端なので雑用ばかり任されている」「彼はチームの下っ端ながら、責任感が強く頼りになる」「入社したばかりの頃は下っ端として先輩たちの指示に従っていた」などがあります。

二つ目の「子分」を使った分かりやすい例としては、「親分の言うことは絶対だと子分たちは口を揃えて言う」「昔は地元の不良グループで彼の子分をしていた」「子分の立場として、親分のために尽くすのが当たり前だと思っている」などがあります。

「下っ端」と「子分」はどちらも立場が下の人を指すことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「下っ端」は、組織や集団の中で立場が低い人、または一番下の階層に属する人を指します。

例えば「会社の下っ端」「チームの下っ端」などのように、上下関係のある集団の中で序列が低い立場を表す言葉です。日常的にもビジネスシーンでも使われることがありますが、少しくだけた表現であり、自分をへりくだって言う場合にも使われます。

一方、「子分」は、主に「親分」と呼ばれる人に従う者、つまり上下関係が強い集団での従属的な立場を表す言葉です。

もともとはヤクザや任侠の世界で使われていた言葉で、「親分—子分」という主従関係を表しますが、そこから転じて「リーダーに従う仲間」「部下のような存在」という意味でも使われています。

つまり、組織内で地位が低い人を表すのが「下っ端」、特定のリーダーに従う関係性を表すのが「子分」と覚えておきましょう。

「下っ端」を英語にすると「low-ranking member」「junior member」「subordinate」などとなり、例えば「会社ではまだ下っ端なので雑用ばかり任されている」を英語にすると
「I’m still a low-ranking member at the company, so I’m mostly assigned menial tasks」となります。

一方、「子分」を英語にすると「follower」「henchman」「underling」などとなり、例えば「親分の言うことは絶対だと子分たちは口を揃えて言う」を英語にするとThe henchmen all say in unison that the boss’s word is absolute」となります。

「下っ端」の意味

「下っ端」とは、身分や地位が低いことを意味しています。

「会社の下っ端」「チームの下っ端」「組織の下っ端」「まだ下っ端の社員」などが、「下っ端」を使った一般的な言い回しになります。

「下っ端」を使った分かりやすい例としては、「私はまだ下っ端なので、上司の指示に従うことが多いです」「下っ端の頃は先輩に毎日叱られていました」「彼は下っ端ながらも、誰よりも一生懸命に働いています」「チームの下っ端として雑用を任されることが多いです」などがあります。

「下っ端」は組織や集団の中で地位や立場が低い人を意味する名詞です。名詞とは、人や物、事柄などの名前を表す言葉を指しています。

「下っ端」は自分や他人をへりくだって表現するときや、地位の低い立場を指すときに使われます。多くの場合、やや卑下したり冗談めかして使われることが多く、フォーマルな場面ではあまり用いられないのが特徴です。

そのため、基本的にマイナスのイメージを伴っていると覚えておきましょう。

「下っ端」の類語・類義語としては、組織の末端で地位が低いことを意味する「末端」、立場が下の者を表す「部下」、中心から離れたところにいることを意味する「下層」などがあります。

「子分」の意味

「子分」とは、ある人の支配下にあって服従する者のことを意味しています。

「親分と子分」「子分を連れて歩く」「昔は子分だった」「あの人の子分のように動く」などが、「子分」を使った一般的な言い回しになります。

「子分」を使った分かりやすい例としては、「彼は昔からあの先輩の子分のように行動しています」「親分と子分の関係は信頼と忠誠で成り立っています」「子分の頃から親分に仕えてきたので今でも頭が上がりません」「リーダーの言うことを素直に聞く子分タイプの人です」などがあります。

「子分」は、ある人物に従って行動する人、または組織や集団の中で従属的な立場にいる人を意味する名詞です。名詞とは、人や物、事柄などの名前を表す言葉を指しています。

「子分」は主に、上下関係がはっきりしている関係や、主従関係のある人間関係を指す際に使われます。特に「親分」との対で使われることが多く、やや古風で、時にはユーモラスまたは比喩的な表現としても用いられます。

「子分」は「親分」と対になる言葉で、もともとは親に対する子のように従う者という意味から生まれました。

江戸時代には、任侠の世界や職人社会などで、上位の者に忠誠を誓って仕える者を「子分」と呼んでいました。そこから転じて、一般社会でも「目上の人に従う人」や「取り巻き」「仲間の中で従う立場の人」を指すようになりました。

「子分」の類語・類義語としては、主に政治や組織の世界で使われる「側近」、また親しい関係で従う立場の人を表す「弟分」などがあります。

「下っ端」の例文

1.私はまだ会社に入ったばかりの下っ端ですので、上司や先輩方のサポートをしながら日々勉強しています。
2.下っ端の立場ではありますが、どんな小さな仕事でも責任を持って取り組むように心がけています。
3.チームの下っ端として雑用を担当していますが、少しでも役に立てるよう努力しています。
4.下っ端の頃は失敗ばかりでしたが、その経験が今の自分を支えていると感じています。
5.まだ下っ端ですので発言する機会は少ないですが、いつか意見を求められるようになりたいです。

この言葉がよく使われる場面としては、身分や地位が低いことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「下っ端」は組織内で地位が低い人を表す時に使う言葉です。

「子分」の例文

1.彼は長年親分に仕えてきた子分であり、どんな時も忠誠心を失わないことで信頼されています。
2.私が若い頃は、地域のボスの子分としていろいろな雑用をこなしていた時期があります。
3.子分の立場として、親分の判断には逆らわずに従うのが当然だと考えています。
4.昔の仲間たちは皆、あの人の子分として彼を支え、今でも尊敬の念を持っています。
5.子分として親分の背中を見ながら学んできた経験が、今の自分の生き方に大きく影響しています。

この言葉がよく使われる場面としては、ある人の支配下にあって服従する者のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「子分」は特定のリーダーに従う関係性を表す時に使う言葉です。

「下っ端」と「子分」はどちらも立場が下の人を指すことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、組織内で地位が低い人を表すのが「下っ端」、特定のリーダーに従う関係性を表すのが「子分」と覚えておきましょう。

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