【捕まらぬ狸の皮算用】と【取らぬ狸の皮算用】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た日本語の「捕まらぬ狸の皮算用」(読み方:つかまらぬたぬきのかわざんよう)と「取らぬ狸の皮算用」(読み方:とらぬたぬきのかわざんよう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「捕まらぬ狸の皮算用」と「取らぬ狸の皮算用」という言葉は、間違えやすい日本語なのでご注意下さい。




「捕まらぬ狸の皮算用」と「取らぬ狸の皮算用」の違い

「捕まらぬ狸の皮算用」は「取らぬ狸の皮算用」の間違い

「捕まらぬ狸の皮算用」と「取らぬ狸の皮算用」の違いを分かりやすく言うと、「捕まらぬ狸の皮算用」とは「取らぬ狸の皮算用」の間違った使い方、「取らぬ狸の皮算用」とは手に入るかどうか分からないものを当てにして計画を立てることです。

「捕まらぬ狸の皮算用」は誤字

一般的には「捕まらぬ狸の皮算用」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が似ていることから、「取らぬ狸の皮算用」のことを間違えて「捕まらぬ狸の皮算用」を使っている人がほとんどです。

「取らぬ狸の皮算用」は正しい日本語

正しい言葉である「取らぬ狸の皮算用」を使った分かりやすい例としては、「ボーナスを当てに買い物をするのは取らぬ狸の皮算用と言えるだろう」「取らぬ狸の皮算用で浪費し続けていたらいつまでも貯金を貯めることはできません」などがあります。

「取らぬ狸の皮算用」という言葉はあっても、「捕まらぬ狸の皮算用」という言葉は存在しません。同時に「取らぬ狸の皮算用」という単語の意味について「手に入るかどうか分からないものを当てにして計画を立てること」と覚えておきましょう。

「取らぬ狸の皮算用」の英語表記

「取らぬ狸の皮算用」は直訳した英語表現はないですが、近い表現として「Don’t count your chickens before they are hatched」があります。

「捕まらぬ狸の皮算用」の意味

「捕まらぬ狸の皮算用」とは

「捕まらぬ狸の皮算用」とは、「取らぬ狸の皮算用」の間違った使われ方です。

「捕まらぬ狸の皮算用」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が似ているため、「取らぬ狸の皮算用」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。

「捕まらぬ狸の皮算用」と間違えやすい理由

「捕まらぬ狸の皮算用」と「取らぬ狸の皮算用」を間違えてしまう理由としては、「捕まらぬ」と「取らぬ」の表現が似ているのが原因です。正しい日本語は「取らぬ狸の皮算用」と覚えておきましょう。

また、「取らぬ狸の皮算用」は別の漢字表記で「捕らぬ狸の皮算用」とすることができるため、「捕まらぬ」と「捕らぬ」が混同してしまっているというのもあります。

間違った言葉である「捕まらぬ狸の皮算用」の「捕まらぬ」の元になった「捕まらない」を使った例としては、「脱走犯が捕まらないので少し外に出るのが怖いです」「彼はすばしっこいので人間には捕まらない」などがあります。

「取らぬ狸の皮算用」の意味

「取らぬ狸の皮算用」とは

「取らぬ狸の皮算用」とは、手に入るかどうか分からないものを当てにして計画を立てることを意味しています。

「取らぬ狸の皮算用」の読み方

「取らぬ狸の皮算用」の読み方は「とらぬたぬきのかわざんよう」です。誤って「とらぬたぬきのかわさんよう」などと読まないようにしましょう。

「取らぬ狸の皮算用」の使い方

「取らぬ狸の皮算用」を使った分かりやすい例としては、「馬券を当てにするなんて取らぬ狸の皮算用なのでやめるべきだ」「取らぬ狸の皮算用の経営はそう長くは続くかないだろう」「都合のいいことだけを考える取らぬ狸の皮算用に陥らない方がいいでしょう」などがあります。

「取らぬ狸の皮算用」は手に入るかどうか分からないものを当てにして計画を立てることを意味することわざです。

簡単に言うならば、物事を実現する前からそれを期待して当てにする場合に使います。そのため、不確定なことに期待するのは良くないという注意喚起や戒めの言葉で使うのが一般的と覚えておきましょう。

また、不確定なことの内容については決まりはありませんが、金銭が絡む場面で使うことが多いのが特徴です。

「取らぬ狸の皮算用」の由来

「取らぬ狸の皮算用」の由来はその名の通り狸の皮です。昔は狸の皮が売買されており、それが猟師の収入源になっていました。しかし、狸は狩猟が困難なことから狸の皮には高値がついていたのです。

そのため、猟師がまだ捕らえもしない狸の毛皮を売ることを当てにしてしまったことが転じて、手に入るかどうか分からないものを当てにして計画を立てることを「取らぬ狸の皮算用」と言うようになりました。

「取らぬ狸の皮算用」の類語

「取らぬ狸の皮算用」の類語・類義語としては、夢のような現実的でない話のことを意味する「夢物語」、当てにならないことを当てにする愚かさのことを意味する「穴の貉を値段する」などがあります。

「捕まらぬ狸の皮算用」の例文

1.「捕まらぬ狸の皮算用」という言葉は存在しないので、おそらく「取らぬ狸の皮算用」の言い間違いだろう。
2.「取らぬ狸の皮算用」という言葉は手に入るかどうか分からないものを当てにして計画を立てることで、「捕まらぬ狸の皮算用」という言葉はない。
3.「捕まらぬ狸の皮算用」という言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.この商売で捕まらぬ狸の皮算用をする人はいませんという言葉を使う人はいるが、正しくはこの商売で取らぬ狸の皮算用をする人はいませんです。
5.取らぬ狸の皮算用な計画に出資することはできませんという言葉はあるが、捕まらぬ狸の皮算用な計画に出資することはできませんという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、「取らぬ狸の皮算用」という言葉を間違えて「捕まらぬ狸の皮算用」と表現している時などが挙げられます。

「捕まらぬ狸の皮算用」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「取らぬ狸の皮算用」を間違えて使っている可能性が高いです。

「捕まらぬ狸の皮算用」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「捕まらぬ狸の皮算用」ではなく、「取らぬ狸の皮算用」と表現するのが正しい使い方になります。

「取らぬ狸の皮算用」の例文

1.お年玉をいくら貰えるか分からないのに、買う物を決めつけるのは取らぬ狸の皮算用だろう。
2.まだ結果が出ていないのに新事業を展開しようとしている社長は、取らぬ狸の皮算用という言葉がぴったりだ。
3.志望校を取らぬ狸の皮算用で決めるのは良くないだろう。きちんと模試の結果を反映させるべきです。
4.取らぬ狸の皮算用な経営では、いつか倒産するのが目に見えているだろう。
5.いつ何が起こって賞与がなくなるかもしれないので、取らぬ狸の皮算用はやめた方がいいだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、手に入るかどうか分からないものを当てにして計画を立てることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「取らぬ狸の皮算用」は不確定なものを計画に入れるのは良くないという戒めの言葉として使われることが多いです。

「捕まらぬ狸の皮算用」と「取らぬ狸の皮算用」どちらを使うか迷った場合は、「捕まらぬ狸の皮算用」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「取らぬ狸の皮算用」を使うようにしましょう。

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