似た意味を持つ「雑音」(読み方:ざつおん)と「騒音」(読み方:そうおん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「雑音」と「騒音」という言葉は、どちらも「不快な音」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
雑音と騒音の違い
雑音と騒音の違いを分かりやすく言うと、雑音とは聞きたい音を邪魔する音、騒音とはストレスを感じる大きな音という違いです。
一つ目の雑音を使った分かりやすい例としては、「ひどい雑音の原因がわかりました」「わずかですが肺に雑音があります」「雑音を除去してくれるイヤホンが欲しい」「雑音端子電圧を測定する」「ネット上の雑音は無視しよう」などがあります。
二つ目の騒音を使った分かりやすい例としては、「時間ごとに変動する騒音レベルを測定した」「管理区分ごとに騒音措置を講じる」「騒音通報の逆恨みが怖いです」「騒音障害防止のためのガイドラインを作成する」などがあります。
雑音と騒音という言葉は、どちらも騒がしく不快感を起こさせる音を表しますが、意味や使い方には違いがあります。
雑音とは、広義では不必要で耳に不快に響く音を意味しますが、多くはラジオや電話などの聴取の妨げとなる音を指します。強いストレスを感じないものの気になるような音です。また、「ネット上の雑音」のような使い方で、比喩的に、耳障りな意見や批判なども意味します。
騒音とは、耳にうるさく感じる音を意味し、計量的には80デシベル以上の大きな音を指します。騒音は公害の一つになるほど、ストレスを引き起こすほどうるさい音です。建築工事や交通機関などから生じ、騒音規制法により規制されています。
つまり、雑音とは聞きたい声や音楽を妨げる不必要な音であり、騒音とはストレスを感じるほどの大きな音をいいます。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。
雑音も騒音も英語にすると「noise」となり、例えば上記の「ひどい雑音」を英語にすると「a terrific noise」となります。
雑音の意味
雑音とは、不規則で不愉快に感じられる音、うるさい音を意味しています。
その他にも、「ラジオやテレビあるいは電話などの聴取の妨げとなる音」「うわさや無責任な意見」の意味も持っています。
「雑音のせいで人の声が聞き取れない」「少しの雑音がある方が集中できる」「雑音を消すアプリを無料でダウンロードしました」などの文中で使われている雑音は、「不規則で不愉快に感じられる音」の意味で使われています。
一方、「雑音除去は可能です」「雑音を消す方法を教えてもらう」などの文中で使われている雑音は「ラジオなどの聴取の妨げとなる音」の意味で、「周りの雑音は気にするな」の文中で使われている雑音は「うわさや無責任な意見」の意味で使われています。
雑音とは、上記の例文にあるように複数の意味を持ち、それぞれの意味で用いられているため、文脈により意味を捉える必要があります。雑音の「雑」は訓読みで「まじる」と読み、さまざまなものが混じり合って一緒になることを表します。
雑音を用いた日本語には「心雑音」(読み方:しんざつおん)があります。心雑音とは、心臓の拍動に伴う、正常な心音以外の音のことです。心臓の弁膜に病的変化がある時や先天性の疾患のある時に生じます。
雑音の対義語・反対語としては、清らかな音声を意味する「清音」、電気通信において時間や空間に伴って変化する任意の量を意味する「信号」などがあります。
雑音の類語・類義語としては、協和しない音程関係をもつものや不調和な関係のたとえを意味する「不協和音」、声や音が鳴り響くことを意味する「どよめき」、耳障りな音やステレオなどの電気的雑音を意味する「ノイズ」などがあります。
騒音の意味
騒音とは、騒がしく不快感を起こさせる音、ある目的に対して障害になる音、計量的には80デシベル以上の大きな音を意味しています。
騒音を使った分かりやすい例としては、「騒音を警察に通報してもいいのだろうか」「騒音計アプリを無料でダウンロードする」「騒音おばさんの名前が公表されました」「騒音規制法の改正案が提出されました」などがあります。
その他にも、「英語の先生は近所の騒音に悩んでいます」「騒音性難聴になってしまいました」「騒音のない世界で静かに暮らしたい」「デシベルで騒音の評価を示す」「録音機能付きの騒音計をネットで購入しました」などがあります。
騒音の「騒」は訓読みで「さわぐ」と読み、声や物音がうるさいことや、やかましい様子を表す漢字です。聴覚で感ずる感覚を表す「音」と結び付き、騒音とは、好ましくない音をすべて総称であり、音声や音楽の伝達を妨害したり、耳に苦痛を与えたりする音を指します。
騒音を用いた日本語には「騒音規制法」(読み方:そうおんきせいほう)があります。騒音規制法とは、騒音を規制することにより生活環境を保全し、国民の健康の保護に資することを目的とする法律です。1968年に施行されました。
騒音の対義語・反対語としては、静かでひっそりしていることを意味する「静寂」などがあります。
騒音の類語・類義語としては、 振動が不規則で音の高さが特定できない音を意味する「噪音」(読み方:そうおん)、物音や人声のうるさく騒がしいことを意味する「喧噪」、声や音がさわがしく聞えることを意味する「ざわめき」などがあります。
雑音の例文
この言葉がよく使われる場面としては、ざわつく音や騒がしい音、ラジオなどの受信機や電話に入ってくる正常な音以外の音、比喩的に周りであれこれ言う当事者にとってうるさい意見や批判を表現したい時などが挙げられます。
例文1や2にある雑音は「ざわつく音や騒がしい音」の意味で用いられ、例文3や例文4の雑音は「正常な音以外の音」の意味で使われています。例文5の雑音は、比喩的用法で、周りから聞こえてくるうるさい意見や批判を表しています。
騒音の例文
この言葉がよく使われる場面としては、耳にうるさく感じる音、80フォン以上の大きな音を表現したい時などが挙げられます。
例文5にある「騒音計」とは、騒音レベルを測定するための計器です。単位はホンまたはデシベル(dB)で表されます。
雑音と騒音という言葉は、どちらも「不快感をおこさせる音」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、聞きたい声や音楽を邪魔する音を表現したい時は「雑音」を、ストレスを感じる大きな音を表現したい時は「騒音」を使うようにしましょう。