【取り巻き】と【追っかけ】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「取り巻き」(読み方:とりまき)と「追っかけ」(読み方:おっかけ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「取り巻き」と「追っかけ」という言葉は、どちらも特定の人物の周囲に集まる人々を指すことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「取り巻き」と「追っかけ」の違い

「取り巻き」と「追っかけ」の意味の違い

「取り巻き」と「追っかけ」の違いを分かりやすく言うと、「取り巻き」は立場のある人物のそばに付き従い、利害や打算で行動する人々を指すこと、「追っかけ」は好きな対象を純粋な熱意で応援し、行く先々まで追いかけるファンを指すことという違いです。

「取り巻き」と「追っかけ」の使い方の違い

一つ目の「取り巻き」を使った分かりやすい例としては、「彼の周りにはいつも多くの取り巻きがいる」「権力者のそばには自然と取り巻きが集まってくる」「彼女は成功すると同時に取り巻きも増えていった」などがあります。

二つ目の「追っかけ」を使った分かりやすい例としては、「彼女は有名アイドルの追っかけとして全国を回っている」「学生のころ、私はあるバンドの追っかけをしていた」「彼には熱心な追っかけが何人もいるらしい」などがあります。

「取り巻き」と「追っかけ」の使い分け方

「取り巻き」と「追っかけ」はどちらも特定の人物の周囲に集まる人々を指すことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「取り巻き」は影響力のある人物の周囲に付き従い、機嫌を取ったり便宜を図ってもらったりしようとする人々というニュアンスで使われることが多く、ややマイナスなイメージを含みます。

例えば「彼は社長の取り巻きとして振る舞っている」のように、打算的・迎合的な態度を批判的に表す場面で用いられます。

一方、「追っかけ」は芸能人やアーティスト、スポーツ選手などの熱心なファンとして、行く先々まで追いかけて応援する人というニュアンスで使います。

例えば「彼女はその俳優の舞台をすべて観に行く追っかけだ」のように、熱意や忠誠心の強いファンを指す言葉です。そのため、必ずしも否定的なニュアンスではなく、文脈によっては微笑ましい・情熱的といったニュアンスを持つこともあります。

つまり、立場のある人物のそばに付き従い、利害や打算で行動する人々を指すのが「取り巻き」であり、好きな対象を純粋な熱意で応援し、行く先々まで追いかけるファンを指すのが「追っかけ」と覚えておきましょう。

「取り巻き」と「追っかけ」の英語表記の違い

「取り巻き」を英語にすると「hanger-on」「sycophant」「follower」などとなり、例えば「彼の周りにはいつも多くの取り巻きがいる」を英語にすると「He is always surrounded by a lot of sycophants」となります。

一方、「追っかけ」を英語にすると「groupie」「die-hard fan」「follower」などとなり、例えば「彼女は有名アイドルの追っかけとして全国を回っている」を英語にすると「She travels all over the country as a groupie of a famous idol」となります。

「取り巻き」の意味

「取り巻き」とは

「取り巻き」とは、権勢のある人にこびへつらうことを意味しています。

表現方法は「取り巻き」「取り巻く」

「取り巻き」「取り巻く」「取り巻きになる」などが、「取り巻き」を使った一般的な言い回しになります。

「取り巻き」の使い方

「取り巻き」を使った分かりやすい例としては、「成功者の周りには自然と取り巻きが集まってくる」「彼の意見は、いつも取り巻きによって強く支持されている」「取り巻きばかりを優遇する姿勢に周囲は不満を感じている」などがあります。

「取り巻き」は、ある人物の周囲に付き従い、機嫌を取ったり影響を受けたりしている人たちの集団を意味する言葉です。

「取り巻き」を簡単に言うならば、特定の人物の近くにいて、その人に便乗したり、影響力にあやかろうとしたりする人々を指しています。例えば、権力のある上司の周囲に常に数人が付きまとい、意見をそのまま肯定するような状況では、その人たちは「取り巻き」と呼ばれます。

「取り巻き」の特徴

そのため、「取り巻き」は権力・地位・人気・財力など、他者を引きつける要素を持つ人物に対して使われることが多く、ややマイナスのイメージを含む場合が多いというのが特徴です。

「取り巻き」の類語

「取り巻き」の類語・類義語としては、影響力のある人に追従する人を表す「腰巾着」、媚びへつらう人物を表す「ご機嫌取り」、集団として側に控える人々を意味する「側近集団」などがあります。

「追っかけ」の意味

「追っかけ」とは

「追っかけ」とは、有名人のファンが、熱狂的になるあまりに、その有名人の行く先をどこまでも追いまわしてしまうことを意味しています。

表現方法は「追っかけ」「追っかけをする」

「追っかけ」「追っかけをする」「追っかけになる」などが、「追っかけ」を使った一般的な言い回しになります。

「追っかけ」の使い方

「追っかけ」を使った分かりやすい例としては、「彼女は若い頃からずっとそのバンドの追っかけをしている」「有名俳優の追っかけが劇場の前に大勢集まっていた」「追っかけとして全国の公演に足を運んでいる人も多い」などがあります。

「追っかけ」は、特定の芸能人・スポーツ選手・アイドル・団体などの熱心なファンとなり、出演先や公演先などを追いかけて応援する人を意味する言葉です。

「追っかけ」を簡単に言うならば、好きな人物やグループの活動を間近で応援するために、同じ場所へ足を運んだり、各地を移動したりする熱心な支持者を指しています。例えば、全国ツアーに合わせて遠方まで足を運び続けるファンは、「追っかけをしている」と表現されます。

「追っかけ」の特徴

そのため、「追っかけ」は主に芸能・スポーツ・エンターテインメントの分野で使われることが多く、強い憧れや熱意を含んだ、比較的プラスのイメージで使われるのが特徴です。ただし、行き過ぎた行動の場合には、ややマイナスのイメージで使われることもあると覚えておきましょう。

「追っかけ」の類語

「追っかけ」の類語・類義語としては、熱心な支持者を意味する「ファン」、特に熱狂的な支持者を指す「熱狂的ファン」、特定の人物に強く傾倒する人を表す「信奉者」などがあります。

「取り巻き」の例文

1.部長の発言には、周囲の取り巻きたちが一斉に同意し始めました。
2.彼の意見が通るのは、いつも取り巻きの強い後押しがあるからです。
3.取り巻きに囲まれる環境では、正しい意見が届きにくくなります。
4.彼女は実力よりも取り巻きの多さで評価されているように感じました。
5.取り巻きばかりを重用する姿勢に、社員の不満が高まってきています。

この言葉がよく使われる場面としては、権勢のある人にこびへつらうことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「取り巻き」は立場のある人物のそばに付き従い、利害や打算で行動する人々を指す時に使う言葉です。

「追っかけ」の例文

1.彼女は大好きな俳優の追っかけとして全国を回っています。
2.学生時代、私はロックバンドの追っかけに夢中でした。
3.追っかけの情熱で、すべてのツアー公演に参加しています。
4.休日はいつも、追っかけ仲間とライブ会場へ向かっています。
5.彼は長年、同じアーティストの追っかけを続けているそうです。

この言葉がよく使われる場面としては、有名人のファンが、熱狂的になるあまりに、その有名人の行く先をどこまでも追いまわしてしまうことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「追っかけ」は好きな対象を純粋な熱意で応援し、行く先々まで追いかけるファンを指す時に使う言葉です。

「取り巻き」と「追っかけ」はどちらも特定の人物の周囲に集まる人々を指すことを表します。

どちらの言葉を使うか迷った場合、立場のある人物のそばに付き従い、利害や打算で行動する人々を指すのが「取り巻き」、好きな対象を純粋な熱意で応援し、行く先々まで追いかけるファンを指すのが「追っかけ」と覚えておきましょう。

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