【そそぐ】と【すすぐ】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「そそぐ」と「すすぐ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「そそぐ」と「すすぐ」という言葉は、どちらも液体に関わることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「そそぐ」と「すすぐ」の違い

「そそぐ」と「すすぐ」の違いを分かりやすく言うと、「そそぐ」は液体を注ぎ入れる場合に使う、「すすぐ」は水で洗い流す場合に使うという違いです。

一つ目の「そそぐ」を使った分かりやすい例としては、「カップに熱いお湯をそそいでお茶を淹れた」「彼は全力の情熱を仕事にそそいで成果を上げた」「子どもたちに惜しみなく愛情をそそいで育てている」などがあります。

二つ目の「すすぐ」を使った分かりやすい例としては、「洗剤をつけた後によく水ですすいでください」「汚れた布を軽くすすいでから洗濯機に入れた」「名誉をすすぐために彼は真実を明らかにした」などがあります。

「そそぐ」と「すすぐ」はどちらも液体に関わることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「そそぐ」は「カップにコーヒーをそそぐ」「情熱をそそぐ」のように、液体を注ぎ入れたり、比喩的に力、感情、注意などを注ぎ向けたりする場合に使う言葉になります。

一方、「すすぐ」は「洗った茶碗を水ですすぐ」「汚名をすすぐ」のように、物を水で軽く流してきれいにする行為、または比喩的に名誉や評判を回復する意味で使う言葉です。

つまり、液体を注ぎ入れる場合に使うのが「そそぐ」、水で洗い流す場合に使うのが「すすぐ」と覚えておきましょう。

「そそぐ」を英語にすると「pour」「devote」「invest」となり、例えば「彼は全力の情熱を仕事にそそいでいる」を英語にすると「He devotes all his passion to his work」となります。

一方、「すすぐ」を英語にすると「rinse」「wash off」「clear one’s name」となり、例えば「名誉をすすぐために真相を明らかにした」を英語にすると「He revealed the truth to clear his name」となります。

「そそぐ」の意味

「そそぐ」とは、流し入れることを意味しています。

「そそぐ」を漢字にすると「注ぐ」と表記することができます。

「力をそそぐ」「情熱をそそぐ」などが、「そそぐ」を使った一般的な言い回しになります。

「そそぐ」を使った分かりやすい例としては、「この企画の成功に全力をそそいでいます」「新人教育に多くの時間と労力をそそいで取り組んでいます」「地域活性化のために行政がさまざまな支援をそそいでいます」「彼女は子どもたちに深い愛情をそそいで接しています」などがあります。

「そそぐ」は、ある対象に力、注意、感情、資源などを向けて投入することのニュアンスでも使うことが可能です。本来は液体を注ぐ動作から来ており、そこから比喩的に「エネルギーや思いを注ぎ込む」という意味でも広く使われるようになりました。

「そそぐ」は、特定の対象に意図的かつ積極的に何かを向ける・投入する様子を表すのが特徴であり、努力や愛情、時間など抽象的なものにもよく用いられます。

例えば、良い意味では努力や熱意を注ぎ込む際によく使われ、その姿勢の真剣さを示します。一方で、過度にリソースをそそいでしまい負担が大きくなるといったように、投入の大きさが裏目に出るニュアンスで使われる場合もあります。

「そそぐ」の類語・類義語としては、心を向けて深く関わることを意味する「注力する」、力を込めて取り組むことを表す「尽力する」、多くの時間や労力を投入する「投じる」などがあります。

「すすぐ」の意味

「すすぐ」とは、汚れを水で洗い落とすことを意味しています。

「すすぐ」を漢字にすると「濯ぐ」と表記することができます。

「汚れをすすぐ」「恥をすすぐ」などが、「すすぐ」を使った一般的な言い回しになります。

「すすぐ」を使った分かりやすい例としては、「食器についた油分をしっかりすすいで清潔に保ちます」「洗剤を残さないよう衣類を丁寧にすすいでいます」「悔しさを晴らし名誉をすすぐために彼は努力を重ねています」などがあります。

「すすぐ」は、水などを使って汚れや残留物を取り除くことを意味する言葉です。また比喩的に、名誉や評価についた不名誉な要素を取り除くといった意味でも使われ、現実の動作と抽象的な概念の両方に用いることができます。

「すすぐ」は、物理的な汚れや不要なものを水で流し取り除く状態を表すのが基本ですが、そこから派生して、名誉や信用の回復といった抽象的な文脈でも使われることがあります。

例えば、日常生活においては洗濯や食器洗いなどの場面で頻繁に使われます。一方で、比喩表現として「汚名をすすぐ」「恥をすすぐ」のように心理的・社会的な汚れを取り除く意味でも使われ、より重いニュアンスを帯びる場合もあります。

「すすぐ」の類語・類義語としては、水で不要なものを取り除く意味の「ゆすぐ」、汚れをきれいにする「洗い流す」、名誉や評価を回復することを表す「挽回する」などがあります。

「そそぐ」の例文

1.新しい企画に期待をそそぐように、私はメンバーへ丁寧に説明を重ねています。
2.彼は成功のために惜しみない情熱をそそいでおり、その姿勢が周囲の信頼を生んでいます。
3.コーヒーにお湯をそそぐときは、香りが最も引き立つ温度を意識して淹れています。
4.子どもたちに安心をそそぐつもりで、毎日欠かさず温かい声をかけるようにしています。
5.社員一人ひとりの成長に力をそそぐことで、組織全体の活性化につながると考えています。

この言葉がよく使われる場面としては、流し入れることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「そそぐ」は液体を注ぎ入れる場合に使う言葉です。

「すすぐ」の例文

1.洗剤でこすった後は、素材を傷めないように優しく水ですすいで仕上げています。
2.汚れた布は軽くすすぐだけでも状態が大きく改善するため、手間が省けて助かります。
3.偏見による誤解をすすぐため、私は事実関係を一つずつ丁寧に説明しています。
4.茶碗を丁寧にすすぐと、余分な泡がすぐに取れて乾きも早くなるので便利です。
5.名誉をすすぐための取り組みとして、彼は経緯を明確に示す説明資料を用意しています。

この言葉がよく使われる場面としては、汚れを水で洗い落とすことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「すすぐ」は水で洗い流す場合に使う言葉です。

「そそぐ」と「すすぐ」はどちらも液体に関わることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、液体を注ぎ入れる場合に使うのが「そそぐ」、水で洗い流す場合に使うのが「すすぐ」と覚えておきましょう。

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