【どのみち】と【どっちみち】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「どのみち」と「どっちみち」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「どのみち」と「どっちみち」という言葉は、どちらも結局は同じ結果になることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「どのみち」と「どっちみち」の違い

「どのみち」と「どっちみち」の違いを分かりやすく言うと、「どのみち」は冷静で客観的な判断として使う、「どっちみち」は感情や心情を含めて使うという違いです。

一つ目の「どのみち」を使った分かりやすい例としては、「今から急いでも締め切りには間に合わないので、どのみち明日提出になります」「計画を変更しても結果は同じなので、どのみち失敗は避けられません」「雨が降る予報なので、どのみち試合は中止でしょう」などがあります。

二つ目の「どっちみち」を使った分かりやすい例としては、「行っても行かなくても怒られるなら、どっちみち行くしかありません」「今さら悩んでも結果は変わらないので、どっちみちやるしかないです」「失敗するかもしれないが、どっちみち挑戦しないと後悔します」などがあります。

「どのみち」と「どっちみち」はどちらも結局は同じ結果になることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「どのみち」は「条件や状況を考えると結果は変わらない」という客観的や論理的な判断を示す場合に使われる言葉になります。感情をあまり含まず、説明文や書き言葉でも使われやすい表現です。

一方、「どっちみち」は「どうせ結果は同じだ」という話し手の主観的な気持ちや、諦めや開き直りといった感情を含んで使われる言葉です。会話表現として使われることが多く、口語的な響きを持っています。

つまり、冷静で客観的な判断として使うのが「どのみち」、感情や心情を含めて使うのが「どっちみち」と覚えておきましょう。

「どのみち」を英語にすると「anyway」「in any case」「either way」となり、例えば「どのみち結果は同じです」を英語にすると「Either way, the result will be the same」となります。

一方、「どっちみち」を英語にすると「anyway」「no matter what」「after all」などが使われ、例えば「どっちみちやるしかない」を英語にすると「We have to do it anyway」となります。

「どのみち」の意味

「どのみち」とは、いずれにしても結局はある状態になることを意味しています。

「どのみち同じことだ」「どのみち無理だ」「どのみち行くしかない」などが、「どのみち」を使った一般的な言い回しになります。

「どのみち」を使った分かりやすい例としては、「今から急いでも、どのみち間に合いません」「条件を変えても、どのみち結果は同じです」「反対されるのは分かっているので、どのみち正直に話します」「迷っていても仕方がないので、どのみち決断するしかありません」などがあります。

「どのみち」は、いずれの場合でも結果が変わらないこと、結局そうなることを意味する副詞です。副詞とは品詞の一つであり、文全体や動詞を修飾して、状況や判断の前提を補足する役割を担っています。

「どのみち」は「どのみち失敗する」「どのみち必要になる」「どのみち同じ道を選ぶ」などのように、複数の選択肢や状況を比較したうえで、結論が変わらないことを示す場面に用いられます。

また、「今やるか後でやるかの違いはあっても、どのみちやらなければならない」といったように、諦観や割り切り、覚悟といった感情を含ませて使うこともできます。

「どのみち」は、結果の不可避性や必然性を冷静に伝える表現であり、感情的というよりは論理的な印象を与えるのが特徴です。そのため、日常会話だけでなく、ビジネスや説明の場面でも違和感なく使われます。

「どのみち」の類語・類義語としては、いずれの場合でも同じであることを表す「いずれにしても」などがあります。

「どっちみち」の意味

「どっちみち」とは、どういうふうにしても結局はある状態になることを意味しています。

「どっちみち同じことだ」「どっちみち間に合わない」「どっちみちやるしかない」などが、「どっちみち」を使った一般的な言い回しになります。

「どっちみち」を使った分かりやすい例としては、「今出発しても、どっちみち渋滞に巻き込まれます」「断っても後悔するので、どっちみち挑戦します」「早く言っても遅く言っても、どっちみち結果は同じです」「迷っていても時間の無駄なので、どっちみち決めるしかありません」などがあります。

「どっちみち」は、どちらを選んでも結論や結果が変わらないことを意味する副詞です。副詞とは品詞の一つであり、文全体や動詞を修飾して、選択肢の違いが結果に影響しないことを示す役割を担っています。

「どっちみち」は「どっちみち失敗する」「どっちみち必要になる」「どっちみち同じ結末だ」などのように、二者択一や対比が意識される場面で使われることが多い表現です。

また、「やるにしてもやらないにしても、どっちみち後悔する」といったように、話し手の感情や諦め、投げやりな気持ちを含ませて使われることもあります。

「どっちみち」は口語的でくだけた響きを持ち、会話文で自然に使われやすいのが特徴です。一方で、意味自体は「どのみち」とほぼ同じであり、結果の不可避性を表す点では共通しています。

「どっちみち」の類語・類義語としては、最終的には同じであることを意味する「結局」、話し手の諦観を強める「どうせ」などがあります。

「どのみち」の例文

1.今から準備を始めても時間が足りないため、どのみち明日に持ち越すことになります。
2.条件を変更しても結果は変わらないので、どのみち同じ判断に至ると思います。
3.資料がそろっていない以上、どのみち今日中に結論を出すのは難しいです。
4.天候が回復しない予報のため、どのみちイベントは延期になる可能性が高いです。
5.どの案を選んでも費用は同程度なので、どのみち大きな差は生じません。

この言葉がよく使われる場面としては、いずれにしても結局はある状態になることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「どのみち」は冷静で客観的な判断として使う言葉です。

「どっちみち」の例文

1.失敗する可能性があるとしても、どっちみち挑戦しなければ前に進めません。
2.今さら迷っても結果は同じなので、どっちみち決断するしかありません。
3.注意されるのが分かっているなら、どっちみち正直に話した方がいいです。
4.参加してもしなくても後悔しそうなので、どっちみち参加するつもりです。
5.忙しくなるのは避けられないため、どっちみち覚悟を決めて取り組みます。

この言葉がよく使われる場面としては、どういうふうにしても結局はある状態になることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「どっちみち」は感情や心情を含めて使う言葉です。

「どのみち」と「どっちみち」はどちらも結局は同じ結果になることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、冷静で客観的な判断として使うのが「どのみち」、感情や心情を含めて使うのが「どっちみち」と覚えておきましょう。

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